概要
航空戦艦とは、空母のような航空機運用能力を付加された戦艦のこと。
と、書くと万能艦のようであり、架空戦記では大人気の艦種である。
それどころか、実際に列強諸国の多くで計画されたが、以下に挙げるような問題点が解決されなかったため、実現に至ったのは日本の伊勢型戦艦の伊勢・日向の改装のみである。
なお、航空戦艦の逆で戦艦の能力を足した空母は戦闘空母などど呼ばれることがあるが、こちらは実際の計画はほぼされていない。蒼龍の初期案など、主砲を持つ空母は計画されたが、これは巡洋艦主砲どまりだった。
問題点
- 艦上機の発着艦に不可欠な飛行甲板と、主砲などの艦上構造物とのレイアウトが問題となる。
武装の邪魔にならないようにすると、飛行甲板を極端に短くしたり斜めにしたりと航空機の運用にシワ寄せが行く。飛行甲板を優先すると、武装や火器管制装置等の大掛かりな艦上構造物が置くことができない。
武装や艦橋を左右どちらかにオフセットすればよいと思われるかもしれないが、戦艦の主砲は船体構造の根幹に関わる巨大設備であり、おいそれとオフセットなど出来るものではない。船体を倍の大きさに設計すればオフセットも可能かもしれないが、そんなことをするくらいなら戦艦と空母を別に作った方が全てにおいて遥かに合理的であり、一隻にまとめる意味が無くなってしまう。
仮に主砲と飛行甲板をなんとか配置できたとしても、航空機の発着に障害となる高い艦橋、マストが戦艦の射撃には必要不可欠であり、これを省略することもできない。
- 艦内スペースも、戦艦としてのものと空母としてのものが取り合いとなる。
たとえば主砲は弾薬庫と給弾設備まで含めた巨大構造物であり、主砲の真下に格納庫などは配置できない。
- 戦艦の主砲の爆風は、飛行の妨げになり、甲板上の搭載機を痛める。
それどころか、飛行甲板の先端などはかなり補強しないと、発砲の爆風で飛行甲板自体がめくれあがって破損してしまう。
- 長大な飛行甲板を装甲するのは重量がかさむ。航空機の燃料や爆弾は砲戦時には危険である。
戦艦は艦全体を強力に装甲していると思うかもしれないが、ほとんどの戦艦は実際には主砲と弾薬庫、機関など、被弾すると致命的な区画を収めたバイタルパートと呼ばれる部分のみが強力に装甲され、その他はごく軽い装甲に留めている。だが空母は長大な飛行甲板の一部でも破損してしまうと発着艦不能になるため、広く装甲する必要がある。
このように、戦艦と空母という、何から何まで特性が真逆すぎる艦種を一隻にまとめるのがそもそも無茶なのである。
伊勢型の改装
上記のように航空戦艦は問題点ばかりであるが、やむなく実現した例が伊勢型である。ミッドウェー海戦での敗北により主力4空母を失った日本海軍は、早急に空母の補充を必要とした・・・のだが、その建造には2~3年を要するため、戦艦を改装して空母とする事が検討された。この際大和型・長門型は新鋭かつ強力であるので除外、金剛型は速力があるため空母改装には向いていたが、使い勝手が良くフル稼働中だった(&いくらなんでも老朽艦過ぎる)ので除外、消去法で扶桑型、伊勢型が候補となった。たまたま日向が事故により5番砲塔を失っていた事もあり伊勢型が選定されるに至った。
だが本格的な空母に改装するのには大量の資材と1年半以上の期間を要するため、航空設備の改装は艦の後部にだけ行われた。別に好き好んでこんなものを造ったわけではないのだ。
結果、6基ある主砲搭のうちの最後部の2基のみ撤去、つまり三分の二の主砲を残した航空戦艦ができあがった。航空設備の防御については目をつむり(対空火器は強化された)、短すぎる飛行甲板のためそれまでの戦艦、巡洋艦などと同じく搭載機の発進はカタパルト頼み、水上機については回収もできるが、艦上機については潔く着艦は諦め、回収は他艦(実戦となれば空母艦載機にも被害が生じるので、そちらに収容すればよい)や基地に任せる一方通行の運用ということになった。これで得られた22機、2隻合わせて44機(おおよそ中型空母一隻相当)と言う搭載機数をどう見るかである。
そして実際には搭載するはずの航空隊が陸上運用に転用されたり生産が遅れたりで揃わず、実戦で航空戦艦としての航空機運用能力が発揮されることはなかった。もっとも改装が全て無駄になったわけではなく、搭載するはずだった航空機の格納庫を物資の輸送用に転用したほか、後部の飛行甲板には機銃や12cm28連装噴進砲を針山の如く装備し、重武装の護衛艦兼輸送艦として南方から無傷で日本本土に帰還するなど普通の戦艦として活躍は見せた。
第二次世界大戦後
戦後、航空機の発達に伴い、ヘリコプターやS/VTOL機などが実用化されたためアイオワ級戦艦の航空戦艦改装プランが検討されたが、机上プランに終始し実現することはなかった。
戦艦としての復活は結局なされなかったものの、戦後に飛行甲板を備えたヘリコプター搭載護衛艦として「いせ」、「ひゅうが」がそれぞれ襲名されている。
航空戦艦「ミズーリ」
冷戦末期、戦艦という艦種はすでに過去の遺物となっていた。しかしそれでも『戦艦』へのロマンを諦めきれない派閥が中心になって提案されたのが、ハリアー(AV-8A)やヘリコプターを搭載する「航空戦艦化改造」だった。「攻撃機発着に使えるからいいよね?」という訳である。
これにより航空戦力にも対応し、ミズーリは再び海軍の看板役へと祭り上げられるはずだったのだが、航空戦艦の欠点は上記のとおり(=中途半端)であり、大型空母を多数運用する米海軍がそこまで金をかけて改修するほどの事でもないとされ、結局ミズーリは最後まで戦艦であり続けたのだった。
なお、改修の際は後部の第三主砲塔を取り外し、そのスペースを飛行甲板にあてるつもりだった模様。もちろん「艦載機の収容スペースは?」とか「主砲使うときは発着できないよね?」やら「そも攻撃機使えるなら主砲いらなくね?」などと言ってはいけない。そこはロマンの問題である。
航空巡洋艦
同じようなコンセプトの艦種として航空巡洋艦というものが計画されたこともある。こちらは軍縮条約による保有制限下において、巡洋艦とまだ補助戦力扱いだった空母の役割を統合する意味合いが強かったが、やはり似たような問題点を最後まで解消できず、結局空母と巡洋艦を分けて建造する流れが大勢となった。
第二次大戦以後は限られたスペースで運用できるヘリコプターが登場したため、ヘリ空母を兼任した巡洋艦が建造されるケースが増えつつある。
空母フューリアスの場合
最初期の空母であるフューリアスは元々巡洋艦であり、船の半分を丸ごと飛行甲板にしただけの時期があった。しかしこれはあくまで巡洋艦から空母への過渡期にすぎず、当時「航空機の母艦」という艦種そのものが珍しかったこと、またこのままでは航空機の着艦に致命的な支障をきたすことが判明したため、最終的に現在のような空母の姿に変化していった。
キエフ級の場合
1970年代に、当時のソヴィエトが開発したキエフ級は、艦首に主砲とミサイルを、艦橋はアイランド型にして、アングルド・デッキを備えた、おそらく史上唯一、最初から空母と巡洋艦が合体した状態で開発され、そのまま運用された船であると考えられている(厳密にはこの前にモスクワ級もいたが、こちらはヘリコプター母艦に限定されていた)。それまで航空機を運用する艦艇を運用したことがなかったソヴィエトにとって、キエフ級は初めて固定翼機を運用できる艦艇であり、海軍力でNATOに大きな後れを取っていたソヴィエトの切り札とされていた(実際日本やアメリカからかなり警戒されていた)。
艦載機は同じくソヴィエト初のSTOVL機であるYak-38攻撃機が選出され、後にYak-141戦闘機の運用も想定されていたが、その前にソヴィエトが崩壊した。
その後、キエフ級4隻は各国に売却されたが、4番艦のバクーのみ軍艦として使用され、残り3隻はスクラップないし記念艦(ホテル)となった。そして唯一インド海軍に移籍したバクーは、その後完全な空母に改造された。
水上機母艦を兼ねた戦闘艦
航空戦艦や航空巡洋艦という名前で、水上機母艦を兼任した巡洋艦というパターンや、頭に「航空」と付いてなくても水上機母艦を兼任している戦艦や巡洋艦が時折見られる(末期の戦艦に多い)。この場合、水上機の任務は偵察や哨戒(および弾着観測)がほとんどであり、ふつう対艦攻撃や制空任務に駆り出されることはない。
潜水空母
似たような複数艦種を合体させた艦種として、航空戦力を搭載した潜水艦、通称潜水空母なるものも計画、建造されたことがある。→伊400型など
こちらもこちらで空母と潜水艦という(戦艦や巡洋艦以上に)全く別用途の艦種を無理に合体させた結果、潜水空母ならではの弱点を抱えることとなり、運用例は少ない。
SF作品において
現代のSF(アニメ)作品などでは、『宇宙戦艦ヤマト』や『ガンダム』といったアニメに宇宙戦闘艦が登場しており、艦載機やロボットを搭載した戦闘艦がよく登場する。以下に航空戦艦(航宙戦艦・航宙母艦とも)が登場する主なアニメ作品ならびに艦艇を挙げる。
「宇宙戦艦ヤマト」シリーズ
SFアニメの金字塔とも言える宇宙戦艦ヤマト(リメイク版ヤマト2199含め)だが、本作品はかなりの頻度で航空機運用の能力を持った戦闘艦(戦闘空母とも呼ばれる)が登場している。というか、純粋な空母(航宙母艦)を名乗っている艦であってもついでのように戦艦並みの砲火力を与えられていることがざらにあり、それらを廃し艦載機の運用に特化した空母となると数えるほどしかいない。
ヤマト
当然ながらヤマトもその1隻である。本艦は艦尾(艦底)内部の空間に宇宙艦上攻撃機を多数格納するという、航空戦艦の性質を持っている。搭載機数は不明だが大量に運用するシーンがあり、どう見ても収容しきれないというツッコミもあるが・・・。宇宙戦艦は無重力の宇宙空間で運用されるため、長大な飛行甲板無しで搭載機の発着艦が可能なのはヤマトに限らず航空戦艦としてメリットといえよう。
『宇宙戦艦ヤマト2199』では艦の全長が333mに大型化され、同時に艦載機の搭載方法、発進方法も改められ、後ろ向きにカタパルトで発射されるようになり、搭載スペース、発着艦方法の矛盾は解消された。
空母(地球側)
『宇宙戦艦ヤマト2』にて、再建を果たした地球防衛軍が運用する宇宙空母。といっても船体構造は同軍の主力戦艦がベースとなっており、前部に主砲塔と艦橋、後部は飛行甲板という、航空戦艦化した伊勢型戦艦を模したといえるデザインである。何故か後のシリーズでは後継艦が姿を見せていない・・・。(『宇宙戦艦ヤマト復活篇』では、デザインまでされたが未登場)
アンドロメダ級(空母型)
『宇宙戦艦ヤマト2202』で登場。基本的には上述の宇宙空母と同じことをアンドロメダ級でやったような艦種なのだが、司令塔と一体化した航空艤装が傘のように左右・後方に張り出した異形の外観を有する。180機という搭載機数と、船体各所に詰め込まれた電磁カタパルトによる異常なまでの同時発艦能力が特徴。
戦闘空母ヒュウガ
『宇宙戦艦ヤマト2205』で登場。時間断層で建造途中だったドレッドノート級前衛航宙艦を改造して建造された。一部の武装はドレッドノート級のものをそのまま利用しており(波動砲も健在)、砲戦も十分行える。
ブルーノア
『復活篇』で地球防衛軍最新鋭艦として登場したのがブルーノアである。外見的には三連装砲塔8基24門を有する強力な戦艦だが、両翼の巨大な三角翼が左右に展開することで、翼内部にある多くの艦載機を発艦させることができる。
戦闘空母(ガミラス側)
敵勢力の1つガミラス帝国では、戦闘空母と呼ばれる戦艦と空母の両方を兼ねたハイブリッド艦が登場。全長は200mほど。こちらは上記の地球側空母と逆の思想で、飛行甲板を艦前方、艦橋や主兵装を後部にまとめる形となる。また飛行甲板の裏側にビーム砲を多数備え、砲戦時には甲板ごと裏返して戦闘モードとなるなど、かなりの重武装艦である。
デスラー戦闘空母
戦闘空母の準同系艦で、デスラー総統専用ということから『デスラー戦闘空母』と呼ばれる。全長が260mと大型化し、武装が減らされるなどの改装を受けたが、デスラー砲などの決戦兵器を付け加えるなど、相対的な戦力向上を成し、高い戦闘能力を見せつけた。
ゲルバデス級航宙戦闘母艦
リメイク版ヤマトにおけるガミラス戦闘空母。オリジナル版から設定が変更され、全長も390mと大型になった。兵器としての実態は現実の航空戦艦のそれに近く、複雑な建造過程やコスト面での難点・不備を抱えた問題作とされている。戦艦としても空母としても半端な出来だが、機動性や防御力など艦としての素性は意外なほど優秀であり、『星巡る方舟』に登場したミランガルは最終的に撃沈こそされたがかなりの戦果を挙げた。
特一等航宙戦闘母艦デウスーラⅢ世
同じくデスラー戦闘空母のリメイクとして『2205』に登場。ゲルバデス級と同時期に建造が開始され中途で放置されていたものを、デスラーによる移住可能惑星の探索に際し長期航海に耐えうる新たな旗艦として急遽完成させた。ゲルバデス級とは打って変わり、戦艦級艦艇が裸足で逃げ出すレベルの砲火力とゲシュタム=ウォールによる高い間接防御力、デスラー砲や瞬間物質移送機といった特殊装備をも完備した超万能艦である。
ガイペロン級多層式航宙母艦(重武装ユニット装備)
リメイク版ヤマトにおける三段空母。ガイペロン級自体は武装を小口径砲程度に留めた、ヤマト世界では逆に珍しいタイプの空母なのだが、『2205』にて登場した重武装ユニットを装備すると戦艦顔負けの砲火力を備えた戦闘空母に豹変する。この追加ユニットは第二甲板の上から被せるようにして装着可能であり(砲塔も飛行甲板の上に載る形となる)、弾薬庫や揚弾機を必要としないビーム砲ならではの構造となっている。
メダルーサ級殲滅型重戦艦
『星巡る方舟』に登場したガトランティス帝星が運用する全長505mの大型宇宙戦艦で、火焔直撃砲や大口径五連装砲塔を始めとして、非常に凶悪な打撃力を有する。また艦後部にはV字型飛行甲板を備え、最大で12機の艦載機を搭載しているなど、軽空母に匹敵する航空戦力を有する。
戦艦プレアデス
暗黒星団帝国の保有する大型の円盤型戦艦で、全長も500m以上。円盤に艦橋と主砲を乗っけただけというシンプルな構造だが、艦首に開口部があり、そこから多数の艦載機を射出していることから、航空戦艦としての機能を有している(飛行甲板は必要ない)。同系艦でガリアデスも登場。
大型空母(ボラー連邦)
ボラー連邦が保有する、平たい潜水艦の様な形状をした大型宇宙空母。上記のプレアデスと同様に、艦首に射出口が存在するのみで飛行甲板は表上にはない。便宜上は空母だが、格納式砲塔を4基備えていることから航空戦艦と言うには十分である。
巨大戦艦ガルンボルスト
ディンギル帝国の有する大型宇宙戦艦で、ガトリング砲主兵装とした特徴的な艦。艦載機を保有していることから一応は航空戦艦とも言える。一応は発進口が2つ存在するのだが(設定上では)、劇中で艦載機を発艦させたことは一度も無い。
ベルデル空母
ベルデル国の有する航空戦艦。楕円状の艦体の下部に、逆三角錐上の巨大な艦載機格納庫を吊り下げるように持つ。搭載機数も相当なもので、100機規模に上るのではないかと推測される。が、格納庫にも被弾しやすい欠点がある。
「機動戦士ガンダム」シリーズ
艦載機は確かに運用されているが、後にロボットことMSにその座を譲っている。かといって母艦がいなくなったわけではなく、艦載機がMSに置き換わっただけの話で、航空戦艦と呼べる艦艇はシリーズを通して数多く存在する。また飛行甲板は必要なく、代わりにカタパルトを必要としている。
ホワイトベース
ガンダムの母艦として建造されたのがホワイトベースである。劇中では、その特異な形状から木馬とも言われている艦艇で、MS運用機能以外にもメガ粒子砲といった強力な武装を保有していることから、航空戦艦ともいえる存在である。因みに便宜上は強襲揚陸艦である。
アーガマ
一年戦争後に、MS運用を前提に建造された艦艇の1隻がアーガマである。MSは8機を運用可能で、本艦そのものの武装も豊富。分類は強襲巡洋艦とされているものの、巡洋艦としては異例の戦闘能力を有している。
アイリッシュ級戦艦
『機動戦士Zガンダム』に登場する戦艦。アーガマを基にして設計されたのがアイリッシュ級である。そのため似通った部分が見受けられる一方で、火力の増強を行ったため、航空戦艦と言っても差し付かえない存在である。
ラー・カイラム
『逆襲のシャア』に登場した大型艦がラー・カイラムである。連装ビーム砲を4基備えるなど、戦艦としての機能を有する一方で、MS運用能力も持つため性質としては航空戦艦のそれに近い。
マゼラン改級戦艦
地球連邦の主力であるマゼラン級戦艦を改装したもの。当初はMSを甲板に固定係留するだけという、非常に簡素な改装しかしないため、厳密には航空戦艦といった分類には区別しがたい。しかし、小説版である『ガンダムセンチネル』では、艦の前部を格納庫に改装したMS運用艦として就役させている。後に姿を消してしまうが・・・。
ドゴス・ギア
ティターンズの保有する最大級の戦闘艦。モデルはバーミンガム級戦艦だが、MS運用を前提にするために設計を見直して建造された。カタパルト数も14基に上るため、運用能力は極めて高い。また単装型の大型ビーム砲等、多数の重火器を有していることからも、戦艦としても最大級の打撃力を保有する。
アレキサンドリア
ティターンズの保有するMS搭載型の宇宙重巡洋艦が、このアレキサンドリア級である。戦艦に匹敵するであろう火力と、MSの運用能力を保有する事から、旗艦として機能していたこともある。
アークエンジェル
地球連合が密かに建造したMS運用を前提の宇宙戦闘艦がアークエンジェルである。厳密にいうと、強襲揚陸艦に分類されるものの、並みの戦艦を超える過剰な兵装が目立つ。ホワイトベースに似たデザインだが、火力はそれを凌駕すると言っても過言ではない。同系艦にドミニオンがいる。
アガメムノン級宇宙母艦
地球連合軍の保有する宇宙母艦がアガメムノン級宇宙母艦である。元はメビウスを搭載していたが、MS搭載を可能とするために大幅に改装されていった。火力もそこそこあり、航空戦艦と言っても差し支えない。
ネルソン級宇宙戦艦
地球連合軍の保有する主力艦がネルソン級宇宙戦艦である。ビーム兵器・ミサイル兵器共に充実した戦艦で、MAメビウスを搭載可能な戦艦であるが、後にMSも運用できるように大改装を施されている。そのため、航空戦艦には相違ないであろう。
プトレマイオス2
私設武装組織ソレスタルビーイングが保有する宇宙戦艦。同型艦はない。単独での大気圏内飛行能力を有するガンダムタイプのMS4機の運用を目的に造られたため、事実上の航空戦艦であると言える。あらゆる場所での単艦運用を前提として航空・潜水能力やステルス機能などが搭載され、更には切り札としてオーバーブースト機能も搭載しており、既存の艦艇群とは桁外れの高性能を誇る。しかし、動力源はガンダムタイプが有するGNドライヴから発生するGN粒子に依存しており、内蔵のGNコンデンサに蓄積される粒子量以上が要求される場合、粒子供給のため直掩機を1機減らさなくてはならないという欠点も有る。
SF航空戦艦は「爆風が無く弾薬も要らない(誘爆しない)ビーム兵器」「広大な飛行甲板を必要としない人型機動兵器(戦車以上の防御力を誇りつつも飛行が可能な超兵器でもある)」「燃料補給をする必要のない半永久機関」等で前述の問題点を解消している。