ヌ・ザジオ・レ
ぬざじおれ
「ログ ググザジョ(もうすぐだよ)」、「ギジョギ ジョバ(いよいよか)」
演/高月忠
データ
身長/不明
体重/不明
登場話数… EPISODE12「恩師」、EPISODE21「暗躍」、EPISODE22「遊戯」、EPISODE31「応戦」、EPISODE37「接近」、EPISODE39「強魔」~EPISODE41「抑制」
概要
同作の敵種族・グロンギの一体で、山椒魚の能力を持つ怪人。バルバと同様に劇中において怪人態は一切登場せず(※)、警察からは「未確認生命体B群14号」と呼称される。
人間態の外見は黒ずくめの服装をした中年の男性で、寡黙ながらも「~ジョグ(~よぅ)」と語尾に付ける独特の話し方が特徴である。また山椒魚の能力を持つためか暗い場所を好み、強い光を避けるように肌身離さず常にサングラスを掛けている。グロンギの共通項の一つである、能力元の動植物を象ったタトゥーは右の掌にある。
ザジオが属するヌ集団は、グゼパやバグンダダといった計測用の器具、それに各怪人が使う武器・装備の作成やメンテナンスなど、裏方の仕事を担当する職人のようなポジションにある。このような役割のためゲゲルには直接参加しておらず、また前述の通り怪人態も未登場である事から、その戦闘力や能力についても未知数である。
(※ 一応、怪人体のデザインは顔のみだが存在しており、「仮面ライダークウガ超全集 最終巻」にて確認できる。また画稿には「フグ怪人」と走り書きされているのが確認でき、この事から当初は別モチーフの怪人として考えられていた事が伺える)
劇中での動向
EPISODE12にて、ザジオの元を訪れたバルバとゴオマに対し、前々話にて警察に押収されたドドゾ(ボード)に代わる計測用器具としてバグンダダ(カウンター)を引き渡した場面が明確な初登場となる。これ以降もゴ集団のメンバー用の武器の製作を担当(劇中で明確に描写されたものとしてはバダーのバギブソン(バダー専用バイク)、ガリマ用の大鎌の製作・引き渡しなどが挙げられる)、物語後半よりダグバが活動を開始すると、彼専用のバックル(ゲドルード)の修復にも従事するようになる。
しかしヌ集団の役割は、ゲゲルが終盤に近づきプレイヤーが少なくなるにつれ全く必要が無くなるため、ズ集団の残党やベ集団といった下位の個体たちと同様に、ザジオもまたダグバによる「整理」の対象に含まれていた。
ザジオ自身もその事は自覚していたようで、同じく「整理」の対象であったゴオマがダグバのバックルの破片を横領し、肉体強化によって「整理」に抗おうとしていたことを知った際には、グロンギ語で「愚か(ゴゾバ)」、「バカ(ダバ)」と達観した様子で呟いていた。
そのゴオマもダグバによって殺害され、彼が横領していた破片も合わせてバックルの修復が完了すると、間もなくザジオも役目を終えたとしてダグバにより殺害された。その最期が物語の終わりの方に一瞬だけしか映らなかったので、気づかない人も多くいたのではないだろうか。
また殺害の際には身体がバラバラにされてしまったようで、遺骸が映っているシーンでは鉄骨に右手が挟まっている他、画面の奥には頭らしきものが転がっているのが見て取れる。
水族館の男
演/高岡良平
EPISODE5に登場した謎の人物。劇中ではライターを弄りつつ、バルバに対しやや尊大な様子でゲゲルの準備が整ったかを訊ねた。
ザジオと同じような服装・装飾品を着用していた事から、ザジオと同一人物と見做される事もあるが、前述の通り演者が異なっている上、ザジオ自身はゲゲルに対して口を挟める立場にはないなど、同一人物と見做すには苦しい点も散見される事に留意されたい。
放送終了後に刊行されたムック本「特別編集 仮面ライダークウガ」でも、水族館の男とザジオの類似性について触れてはいるものの、あくまで同一人物であるかは不明であるとしている。
このように曖昧な扱いとなっているのは、当初ザジオが「グロンギのボス的な立場」として設定されながら、後に職人的な立場へと再設定された事に起因している。