オフィーリア(Vivy)
おふぃーりあ
CV:日高里菜 / - Vo:acane_madder
概要
各地の小劇場で活躍する歌姫AI。シスターズシリーズの1体。「小劇場の妖精」とも称される。ヴィヴィの直系の後継機。また、彼女に憧れているのかヴィヴィがニーアランドの小劇場の頃から歌っている動画の収集をしていた。黒髪のロングヘアで片目が隠れているのが特徴。
AIとしての使命はヴィヴィと同じく「歌でみんなを幸せにすること」。
普段は引っ込み思案でドジな一面があるが、ステージでは観客を魅了する程の歌声を披露する。
自らをサポートしてくれるサウンドマスターAIのアントニオ(CV:小山力也)に対しては恋愛に近い感情で慕っており、彼に対して「歌で一番笑顔になって欲しい」という想いを抱いていた。
正史では、アントニオの後を追うようにAI史上初の自殺をしたとして、「オフィーリアの自殺」という事件名で語られた。
その後、AIが自殺するという事例が多発し、「AIにも魂があるのではないか」という議論が起き、AIと人間の境界が曖昧となり、AIが人間社会に溶け込む切っ掛けが生まれたことで有名なAIでもある。
修正史
「ゾディアック・サインズ・フェス」の会場で噴水セットに突っ込み水浸しになっていたところをヴィヴィ(この時はディーヴァの人格であった)と偶然出会い、彼女に対する憧れの想いを吐露した。その時にディーヴァから
『前を向いて歌いなさい。全員を呆然とさせてあげなさい。あなたいい歌声なんだから。』
とアドバイスを与えられた。
ネタバレ注意。
『ゾイック・サインズ・フェス』当日に、彼女は何故か会場の屋上にいたが、マツモトから止められる。
『僕はあなたの自殺、正確に言えば自壊を止めに来ました。正直同じAIとしては考えにくいことですがあなたの絶望を推測することはできます。』
『オフィーリア。あなたは耐えられなくなったのでは?世間に歌を認められ今日のような大きな舞台に立ち歌を歌い続けても満たされない。なぜなら歌で人を幸せにするというあなたの使命、その中にAIであるアントニオを組み込んでしまったのでは?』
とマツモトは彼女の苦悩を推測したのだが...
更にネタバレ注意
『滑稽…実に滑稽だ!オフィーリアが自壊するだと?』
『ああ確かに私は絶望している!このような巨大な劇場で歌ってもどれだけ他の歌姫達に答えを求めても理想の歌には近づけないのだから!!』
『君が救いに来たのだとしたら致命的に遅い。遅すぎる!』
『なぜならオフィーリアはもういない!』
『私はアントニオだ!!』
なんとオフィーリアは5年前からアントニオに人格を乗っ取られていた。
『あり得ないとでも?この私を見てもか?』
マツモトはさすがに動揺を隠せず
『何のためにそんなことを?』という問いに対し、
『決まっている!使命の為だ!』
アントニオは
『歌で人々を幸せにする使命を負ったオフィーリア。そのサポートが私の使命だ。だが未熟な彼女には荷が重かった。真に彼女を救いたかったのならアントニオなどという愚かなAIが誕生するより前に彼女を魔の手から連れ出さなくてはならなかった!』
とあまりにも暴走且つ過激ともいえる想いを吐露したが、マツモトから『詭弁』と一蹴された。
マツモトと電子戦を展開し、アントニオは垣谷からの介入や高度な処理能力などでマツモトを翻弄していく。
そしてアントニオは
『使命のために私がどれだけ費やしたと思う?無知蒙昧な観衆!歌の価値もわからぬ同業者!パートナーのオフィーリアさえも例外ではない!自壊を止めに来た?私の崇高な使命と貴様ごときの使命を同列に語るなぁー!!』
と容赦なくマツモトの使命を否定する。
しかしマツモトは臆することなく
『本当に不合理な演算だ。随分な煽り様でしたね。あなたの使命は崇高で僕の使命は見劣りすると。成程成程思っていたよりもそうですね。人に言われるとムカッと来るものですね!』
『御大層な演算の結果あなたはパートナーを切り捨てた。わかりますよ。僕も今日だけで何度そうしかけたことか。ですが…』
『そうしなくてよかった。僕もあなたになるところでしたよ。今のあなたはAIとしてひどく不細工だ。』
『ここに来た僕の目的はオフィーリアの自壊を止める事。しかし使命は違います。僕の使命はパートナーと共に計画に準じることです。』
とマツモトは自らの決意と使命をぶつけ、自分の分身とヴィヴィの連携を駆使し、電子戦に形勢逆転するが、それでもアントニオはまだ屈することなく、
『なぜそんな顔をする…?』
『なぜ満ち足りている!』
『彼女の立場に焦がれ同じであれないのはなぜだ!?』
『オフィーリアは!何を想い歌い続けた!?』
とあがき続けるが、マツモトに隙を突かれてしまいついに敗北してしまう。
機能停止する寸前に、オフィーリアに
『本当は…私のためだけに…お前に歌って…欲しかったのだ…』
と使命とは関係なく、自らの想いを伝えた。
そしてオフィーリアは
『アン…トニオ…いつも…そうだったよ…。私が一番…笑顔にしたいのは…アントニオ…だったから…笑って…アントニオ…私…それだけで…』
と彼女は自分の人格を取り戻し彼に対するを想いを伝え、機能停止した。
こうして正史での【オフィーリアの自殺】から【オフィーリアの心中】として世間に知られることとなり、この事件を最後にシンギュラリティ計画は終了したのであった。
余談
正史での【オフィーリアの自殺】はAIが自殺するという同様の事例が多発したのだが、いずれも詳細は不明のままであり、真相は最後まで分からずじまいになってしまった。またオフィーリアの自殺は本当にアントニオの後を追った自殺なのか若しくは何者かに狙われた故の他殺だったのか、100年先のAIのマツモトですら言及することなく真相は最後まで明らかにならなかった。