ジーコサッカーとは、エレクトロニック・アーツが1994年にリリースしたスーパーファミコン専用スポーツゲームである。名前のとおり、ジーコ監督の監修を受けている(という体で発売された)。
EAが開発に関わっているが、日本のみの発売であった。
ゲーム概要
一般的なスポーツゲームとは異なり対戦モードが存在せず、一人プレイ専用。
システムは独特で、選手の移動はマウス(スーパーファミコンの周辺機器)によるカーソル移動で行う。一応、コントローラーの十字キーでも操作できなくはないが操作性は劣悪の一言。
ゲーム内容もオフサイド違反がない、選手がチーム1つにつき11人しかおらず交代は不可能など現実のサッカーとかけ離れている。登場するチームで実名が利用されているのは25チームのうちわずかひとつだけ(鹿島アントラーズ)である。
発売後
サッカーブームに乗って相当のカセットが生産されたらしいが、あまり普及していなかったマウスを要求する上、サッカーファンを落胆させる要素満載のクソゲーが売れるわけがなく、発売後即ワゴンに山積みされ投げ売りされた。
これに目をつけたのが海賊版ソフトメーカーであった。同作のソフトを大量に買い込み、内部ROMのデータを書き換えて、任天堂のライセンスを得られないアダルトゲームに転用したのである。
かくて、「おすすめのスーファミ用エロゲー教えて→ジーコサッカー」というテンプレが確立するに至った。
更に・・・
スマートフォン向けゲームである『Zico:The Official Game』の配信開始とプロモーションを兼ねて来日した際のインタビューで、ジーコ氏は「本作(スマホゲーム)が初めて(の監修)であり、それ以外はプロモーション活動として協力しただけ」という旨の発言をしている。従って、もはや本作はジーコ氏の名を借りただけで監修すらしていない「看板に偽りあり」な作品ということである。