DETONATORオーガン
でとねいたーおーがん
概要
SFアニメ『宇宙の騎士テッカマン』をオマージュした作品。
本作を受けて『テッカマン』のリメイク的作品『宇宙の騎士テッカマンブレード』が制作された。
デザインもオーガンが参考にされている。
監督は大張正己、サウンドトラック担当は平沢進、主演は山寺宏一に冬馬由美と、非常に豪華なキャスティング。
OVAというマイナーなメディアで展開されたこともあって、長らく知る人ぞ知る作品であったが、『スーパーロボット大戦W』に出演したことで知名度を上げた。
ストーリー
西暦2292年、高度なテクノロジーが発達した地球では、統一政府ユニファによって統治。平和な時が流れていた。
そんな折、宇宙から謎のシグナルが届く。そのシグナルが、どうやら何かの設計図を示しているらしいことを知った防衛軍EDF(エディフィ)は、それを受信。
万能工作器『ヴィルベルヴィント』によって、その設計図通りに「何か」を作ってみるが、それは人型の機動兵器、しかしどうやって動かすのかもわからない代物であった。
それが完成した直後、またしても宇宙から何者かがやってくる。今度は平穏な存在ではなく、明らかに地球に害意を持った存在であった。
EDFの精鋭を次々に撃破し、町を破壊し始める襲撃者。その存在に呼応するかのように、シグナルから作られた兵器が動き出す。
兵器は、その場に居合わせていた一般人、真道トモルと合体し、襲撃者と交戦。撃破してみせた。
合体が解けたトモルは、襲撃者が「イバリューダー」と呼ばれる宇宙人であること、設計図から作られた兵器は、イバリューダーの一人「オーガン」が仲間を裏切り、地球を守るために流したものであることを知る。
オーガンの遺志により、いやおうなしにイバリューダーとの戦いに駆り出されることになったトモルは、その戦いを通じ、イバリューダーの正体、そしてオーガンが求めていたものを知ることになる。
キャラクター
劇中登場する地球人とイバリューダーの大半は二役で声を当てられており、これが次第に明かされるイバリューダーの真実に繋がる伏線となっている。
世界観
舞台は、西暦2292年の地球。
45年前の世界大戦を最後に、人類は統一政府ユニファの元で、人種・国家、その他様々な確執を無くし、平和な世界を築き上げている。
経済格差は存在せず、全ての市民には衣食住が保障。子供は成人し社会人になるまで「セカンダー」と呼ばれる学生の身分となり、学業に勤しむ事になる。
テクノロジーの発展により、全てが安心安全で、なおかつクリーンに。また、危険思想および歪んだ精神状態は、全市民が定期的に受ける健康診断により早期発見され、適切な教育や治療、処置が行われるようになっている(ただしこれは、洗脳や思想教育のような、強制的な精神改造ではない)。そのため、差別や偏見なども無くなっている。犯罪そのものの発生も、事実上不可能に。
人類の生存圏は、既に太陽系の惑星にまでいきわたり、火星には入植者が多数存在している。
また、それらの生存圏の人類を守護するのが、統一政府太陽系守備軍ことEDFであり、各惑星ごとに支部を有している。
ファッションは、ほとんどが全身を覆う全身タイツ状のものになっており、20世紀のファッションは、主人公のトモルが着ているボマージャケットを含め、「古臭い」「妙ちきりん」と思われている。
食料の類も、一般市民のそれはほとんどが合成食。
経済活動は、現金およびカードの必要が無い。ユニファの市民は全員が右手首にブレスレットをはめており、個人の8000項目に渡るデータが入力済み。生年月日、市民ナンバー、血液型、住所、預金残高などもデータ化されている。
買い物するさいには、このブレスレットを用いる事で、口座から引き落とされる仕組みになっている。
セカンダーは卒業した後、全てがその能力・適正、そして本人の希望により、社会人として働く事になる。そしてそのために必要な「チケット」がユニファから交付。そのチケットを用いて、各種企業や団体に在籍し、労働する事になる。
企業は国営及び民間が存在。また、優秀なセカンダーは、終了期間までにA級チケットを入手する資格が得られる。このA級チケットを入手すれば、国営民間問わず、どの企業にもフリーパスで在籍することが可能に(要は、エリート街道が約束される)。
ただし、A級チケットの入手率は、優秀な学生であっても4割程度。平凡な能力を生徒ならば、更に確率は低くなる。