概要
宇宙をさまよう戦闘種族「イバリューダー」の一員でありデトネイター(突撃隊長)と呼ばれる部隊の切り込み隊長の位を持つ戦士。
イバリューダーの中でも「勇者」と呼ばれる程の戦功を持ち、次期ヘッド・デトネイター(部隊を取り仕切るデトネイターの上位階級)と、首領ミークの親衛隊長の座が約束されていたエリートであった。
しかし、自分達の種族から何かが失われていると感じ、突如組織を抜け、地球へと逃走する。
逃走しながら万が一に備え自分の体のデータを信号として地球に送り続け、
それを受け取った地球ではテクノロジー不足による不完全復元ながら彼の体のレプリカが作られた。
ただミークの命令を盲目的に遂行するだけの、他のイバリューダーたちと異なり、自身の思考や思想を有し、イバリューダーの行動……「他惑星を侵略し、テクノロジーを奪い取り、自身の種をより強く進化。次の戦いに備える」という行為に疑問を抱いている。
イバリューダーから失われている「何か」……すなわち「(生命、文化、愛情など)創造し、育み、守り、次世代へ伝達させていく」という事に気付いていた。
ある惑星の侵略および破壊活動を、ミークの命令で実行していた時。追い詰めた惑星人の親子を、上司のヘッド・デトネイターであるラングにより抹殺せよ(ラングはイバリューダーの基本思考原理である「弱い者は存在に値しない」という価値観を実行させようとしただけである)と命じられ、それに反抗。惑星人を守ろうとまでした。しかし結局は、助けられなかった。
脱走し地球へ向かう事を決意させたのは、この出来事が切っ掛けの一つらしい。
月で追手と相打ちになって死亡し、その身体は体内の反物質溶鉱炉の暴走により爆散消失。地球製のレプリカが代わって起動し、イバリューダーの侵略から地球を守るために戦うことになる。
身長2.5mと小柄ながら2億6千万光年という距離を一年で戦闘移動する事の可能なテクノロジーの結晶。これは秒速で9光年、光速の3億倍というとんでもない速度。
メカニックとしてのオーガン
バリエーション
アーキタイプ
イバリューダーに所属していた時の、本来のボディ。全体的に丸みを帯びたフォルムを有している。
両肩部後方に星間巡航用推進器ユニットが計二基設置され、後述する『グランドクルスアタック』の際には左右が合わさり合体する。
顔面部は普段は開いているが、戦闘時にはフェイスガードが閉まる。
地球産レプリカ同様に、『グランドクルスアタック』の他、手首に内蔵した刃「オーガン・カッター」を伸ばす事が可能だが、それら以外の装備・武装は劇中には未登場。
トモルの夢(パスフーのゲーム内)に登場した際も、この姿である。
再生(レプリカ)タイプ
オーガンは、自らが地球に到着できなかった時の事を予想し、その対抗策として己の全データを地球側へと電波信号化して送信し続けていた。それを地球側の万能工作装置「ヴィルベルヴィント」が受信し、作成した、いわば「地球のテクノロジーで再現・再生されたオーガン」。
全体的なシルエットは同じだが、細部のデザインはかなり異なっている。肩部推進器ユニットは小型化したため、趣も異なる。
全身を構成するのは、「オーバリュウム808」という超高密度素材と、マグカーボンの複合積層材。地球上では最も優れた素材であるが、これも地球側で再現できる限界の素材であり、アーキタイプの完全再現ではない。動力も不完全レベルの反物質溶鉱炉と電気バッテリーの二種類を用いる事になっている。
星間航行能力の喪失など、いくつかの点はアーキタイプに劣るものの、オーガン自身の記憶と人格は完全に再生された。ただし、自律行動は歩く程度しか行えず、真道トモルをパートナーに選び、彼を電子分解して取り込み、「リンク」する事で、オーガンとしての記憶と人格を甦らせ、そしてボディに搭載された装備全てが使用可能となる。
戦闘時には、アーキタイプ同様にフェイスガードが閉まる。
手首に内蔵した刀剣「オーガン・カッター」の他、手の甲に「ライトニードル」の発射機、腰部分に内蔵された槍「オーガン・ランサー」、額には精神「P.E.Cキャノン」を、それぞれ搭載している。「グランドクルスアタック」も使用可能。
EDFオーガン型ソリッドアーマー
EDFが、再生タイプオーガンを元にして量産した、いわば地球産のオーガン。
オーガン自身と比較すると性能は劣るものの、量産が可能。
武装
- オーガン・カッター
手首に内蔵された剣、「ハンドカッター」とも呼称される。普段は収納されているが、使用時に展開し、斬り付けや刺突などを行う。
アーキタイプ、再生タイプの両方で装備されている。
- ライトニードル
手甲部分の発射機(シューター)から発射される破壊エネルギーを針状に固形化した物で高速連続で射出する。イバリューダーの装甲外殻に通じる武装の一つで敵デストロイヤー・エイドの外部ユニットを完全破壊する程度の威力を有する。
- オーガン・ランサー
某テックランサーのように、二振りの剣を柄で繋げたような槍。液体金属製であり普段は腰部分のユニット内に液体の状態で格納されており、使用時に噴出させ刃状にして硬化、取り外して手で持ち、武器とする。外しての二刀流でも戦える他、敵に組み付いた状態で腰から刃を伸ばし、突き刺すような事も可能。
- P.E.C(ペクサー)キャノン
オーガンの額部分に内蔵された、大口径ビーム砲。元祖テッカマンのボルテッカに相当する武装で、オーガン=トモルの精神の高揚を破壊エネルギーに変換して放つ。これは物質で構成されている物体ならば、あらゆるものを破壊する事が可能。またあくまで精神の高揚を破壊エネルギーとして変換する為本体の出力状態を問わずに発射できるがラングの様な読心能力持ちにはその発射を覚られ易い弱点も有る。
※小説版ではこの他、別のビーム砲を装備しており、それを発射するシーンがあった。
- グランドクルスアタック
初期設定の名称は「アンク・アタック」。オーガン最大の必殺技。
宇宙空間にて、太陽など恒星の光を背にして浮かび、直立不動の状態になり、両腕を横に広げた「十字架」のような体勢を取る。
その状態で胸部装甲を展開。内部の重力ジェネレーターを用いて、自分の周囲に最大出力の『重力レンズ』を生成。これを用いて太陽光エネルギーを集中させ、目標に対し放ち、あらゆるものを破壊する。
※使用時は、大体こんな感じである。
「宇宙空間でしか使えない」「太陽(恒星)を用いるので、太陽が無いと使えない」「太陽の近くで、太陽光がある程度届く宙域でないと使えない」といった、様々な制約がある。しかし、使用できればオーガン単騎で惑星一つ、もしくはその文明の戦力全てを破壊する事が可能なほどの攻撃力を有している。
アーキオーガンはこれを用い、追手と相打ちになった。再生オーガンも使用可能。