イタチの斎吾
いたちのさいご
手塚治虫が描いた「どろろ」の登場人物。
概要
どろろの父・火袋の手下だった男。貪欲な気性の為に火袋からは信用されておらず、権力の側と手を組み出世しようと提言したのを拒まれたため火袋を裏切り、妻子を人質にとった上、火袋の足に矢を放ち、再起不能においやった。
原作では、どろろの背中にある入れ墨の秘密を知っており、後に白骨岬にて部下を引き連れ宝目当てでどろろに接近する。
財宝をめぐる諍いの中で幾度となく危機に陥ったところをどろろたちに助けられ、財宝の島の崖から落ちかけたところをどろろに救われたことで改心する。そして財宝のありかを狙って差し向けられた領主の追手の侍たちを食い止めるため、矢で狙い撃ちにされ瀕死に陥りつつ大岩を抱えて侍の群れに飛び込むという壮絶な最期を遂げた。
火袋を裏切りはしたが殺しておらず、捕らえられても反抗を止めないどろろに対し「生一本な所がおやじにそっくりだな。かわいい奴だぜ。」と懐かし気に語るなど、元々火袋親子を嫌っていた訳ではない様子。
作中では珍しく短筒(火縄拳銃)を使っている。イタチはこの短筒を冒険王連載当時には、元の大群が攻めてきたとき浜に打ち上げられた『雷火筒(らいかとう)』と説明していた。また、どろろが女であることに気づいた人物の一人でもある。
平成アニメ版では単にイタチとしか呼ばれていない。