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概要編集

手塚作品の多くに登場する小悪党。その原型はデビュー以前の作品から構想されており、ヒゲオヤジなどと同じく手塚作品には欠かせない名脇役である。


基本的に黒か派手な色のスーツ若しくはタキシード蝶ネクタイといった出で立ちをした痩せ型の丸顔の男。

くるんとした癖毛を跳ねさせ、カールした口髭と歯を剥き出して常にニタニタと笑っているのが特徴(手塚氏曰く出っ歯である)


生前の手塚氏は「年中をむき出して下卑た笑いをし、こすっからく、似非紳士の役をこなす。典型的ギャングスターであるアセチレン・ランプとは好一対の悪役」と称し、手塚ファンの中にはランプとの悪役コンビを見ることこそが醍醐味であると述べる人もいるほどである。

どの作品でも終始小悪党を演じ続けおり、手塚氏の彼への愛着(利便性?)が垣間見える。


人情味のある演技をするアセチレン・ランプに対して、ハム・エッグは自分の利益の為になら平気で裏切り、常に権力のある者の下に就くような役が多く、秘書役として出演することも多い。


またヘラヘラとした笑みからは想像出来ないような鬼気迫る表情をする事があり、そのギャップ故か、作中で痛めつけられたり、壮絶な死に様を迎える悪役を演じることが多い。(デビュー以前の学生時代の作品でも鬼気迫る演技を得意としていた)

その死因は様々だが、トラックに押しつぶされたり、ゾウに踏み潰されたり、毒蛇に噛まれたりと、中々にハードな死に様が多い。


名前のないモブとしての登場も多いが、『七色いんこ』では本人として1コマだけ登場。「ふてぶてしく、気が弱く、ちょうどこいつみたいな性格!」と言われ、引き合いに出された事を不服としていた。

しかしスターシステムメンバーではランプと同列と言えるほど著名であり、ハリウッド版CGアニメ映画『鉄腕アトム』にも登場し、容姿は大きく変わったが海外進出を果たしている。


有名どころだと『鉄腕アトム』のアトムを買ったサーカス団の団長や、『ジャングル大帝』の密猟者だろうか。

1997年に劇場公開された『ジャングル大帝』では壮絶な最期を遂げ、見る者によってはトラウマ級の名演技であった。


珍しい役として、OVA版『ブラック・ジャック』の一編「拒食、ふたりの黒い医者」に登場したゴシップ記者アンドレは事態解決に貢献したり、「商売は商売」と女優のこき下ろし記事を書いておきながら個人としては彼女のファンとして映画の撮影現場を見守るなどかなり善玉よりのキャラとして描かれている。

この他にも「ピノコ西へ行く」の回にて詐欺容疑でブラック・ジャックを追うも結局無罪と知って穏当に接する刑事の石倉や、アニメでは「最先端ルームの悲劇」(原作での「地下壕にて」)でブラック・ジャックとの口約束を破り報酬を出し渋る重役らに監視カメラ映像を突きつける重役秘書の役など、同シリーズでは悪役に留まらない活躍を度々見せている。


そんなスターシステムのバイプレイヤーであるハム・エッグだが、主役になりたいという気持ちはあるようで、『手塚治虫が消えた!?20世紀最後の怪事件』では手塚氏の手がけた『宝島』をパロディーした漫画(同人誌?)を作り、自分を主役にした話を描いて欲しいと頼みこもうとしていた。


『オヤヂの宝島』がデビューとされていたり、『地下国の怪人』(手塚はスターシステム名鑑で「トンネル」と表記している)がデビューとされていたりする。

これに関しては後述するが、『オヤヂの宝島』の場合は1945年、『地下国の怪人』がデビューの場合は1948年2月20日がデビュー日となる。




共演者達編集

特に共演が多いのはなんと言ってもアセチレン・ランプではないだろうか。

ヒゲオヤジ、アセチレン・ランプとはほぼ同時期に生み出され、前述の通りアセチレン・ランプとは対のような存在である。

2人の仲の良さはいかほどか公にされていない為明確ではないが、『ブラック・ジャック』で電車内でランプと談笑したり、共に寿司を食べに行ったりするシーンがあり、『三つ目がとおる』でも2人で和登さんをナンパしている。

また『ザ・クレーター』内の『鈴が鳴った』では性癖が破綻した旅館の主人として登場し、ランプと夫婦となっている(夫役)

ランプと並ぶと体格が正反対な為、小柄に見られがちだが、比較的平均的、若しくは平均より少し背が高いようである。

24時間TVで放送された『手塚治虫アカデミー大賞』では2人で喧嘩をしているシーンもある。

また手塚の最期の職場となった新座にあるスタジオ内の自室には、ランプとハムエッグのフィギュアが共にケースに入れられている。


レッド公との共演も多く、大抵は秘書や側近としての共演が多い(ブラック・ジャックFlash版、TVアニメなどで共演)


同じスターシステム仲間に東南西北というキャラクターが存在し、非常に見た目が似てはいるが、東南西北は糸目で目が小さく、癖毛がないのが特徴。東南西北もハム・エッグのように悪役を演じる事もあるが、悪役にしてもそれ以外の役の時でも小心者や上役にへつらう腰巾着的なキャラクターを演じている事が多い。

また後ろ頭だけだとリボンの騎士サファイアにも似ている。




余談編集


・デビューの年に関しては、手塚氏が自ら書いたスターシステム名鑑では『地下国の怪人』が刊行された1948年、他では『オヤヂの宝島(1945年習作)』がデビューと描かれているものがある。この違いは『オヤヂの宝島』は漫画家デビュー前の学生時代に書いたものであり、商業誌としては『地下国の怪人』がデビューと言うことだろう。

だが手塚自身も管理しきれていなかったのか、ハムエッグやランプは書籍やインタビューによってデビュー作がコロコロと変わっている。


・所属事務所は『ブリリアント・ブラザーズ』という大御所が所属する巨大事務所


・元々多くの悪役を演じているハムエッグだが、日本初のTVアニメシリーズ『鉄腕アトム』の第1話で、アトムを酷使するロボットサーカスの団長という役を演じ、『日本TVアニメシリーズで最初に登場した悪役』という名誉を得ている。

また作中でアトムが初めて人助けで命を救ったのもハムエッグだった(ハムエッグ本人は「ロボットは人間を助けるのが当たり前」と感謝することはなかったが)


・生前手塚は『漫画少年』での対談で「手塚先生はハムエッグがお気に入りだというのは本当ですか?」という質問をされ、笑いながら「何でそんなことを聞くんですか?」と言うと「読者の皆さんがそう言ってます」とインタビュアーに答えられたことから、ファンの間でもハムエッグの事を気に入っていたという印象があるようである。



関連項目編集

悪役

スカンク草井

アセチレン・ランプ

ヒゲオヤジ

スターシステム

手塚治虫

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