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七色いんこ

なないろいんこ

演劇をテーマにした、手塚治虫の漫画。また、その主人公。
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概要

代役専門俳優泥棒の七色いんこを主人公とする物語。「週刊少年チャンピオン」で連載され、後に稲垣吾郎主演で舞台化された。各話のサブタイトルは戯曲小説から取られており、それを下敷きにしたストーリーが展開される。

登場キャラクター

七色いんこ
本作の主人公。代役専門の俳優で、出演料は受け取らないが、代わりに客席の金持ちから金目の物を盗み取る。観客の誰も代役に気づかないほどの演技力を見せるが、当人はモノマネに過ぎないと語る。普段はおかっぱのカツラにサングラスという格好。変装の達人であり、カツラやサングラスの下にある素顔すらも変装とされており、本当の彼の姿は謎に包まれている。アニメ化はされていないが、手塚スターシステムで他作品のアニメに登場した際には、富山敬子安武人が声を担当した。
物語の終幕において自身が書き連ねた『自伝』において彼がいかにして演劇の世界に足を踏み入れ七色いんこが誕生したか描かれた。
そして、彼の行動の本当の目的とは…?
演劇に関しては並々ならぬ情熱を持っており、自らの演技力に自信は持ってはいるが、時には演劇界の名優の迫真の演技力を目の当たりにした時は弟子入りまで考えたことも。

千里 万里子
女性刑事。泥棒であるいんこを追うが、次第に惹かれていく。大の鳥アレルギーで、鳥を見ると体が縮んでしまう。学生時代は有名なスケバンで、刑事となってからも格闘や拳銃の名人。
実は彼女にはある人物の人生をも一変させた隠された過去との繋がりがあった。


玉サブロー
ある出会いにより、いんこの相棒となった犬。優れた知能や演技力を持ち、盗みの手伝いをこなすが、トラブルを起こすこともしばしば。
番外編ではいんこの元をどのようにして離れたのかは不明であるが、野良犬同然となっている。
だが、彼にはとてつもない冒険の旅が待ち受けていた。

ピエロのトミー
いんこの命の恩人であると同時に演劇の師匠。アメリカの裏寂れた小さな劇場でセリフがなく動きだけで演技するパントマイム役者。普段からピエロのメイクを外す事なく素顔は修業中のいんこでさえも同居の間は知らなかった。演劇の厳しさと奥深さを叩き込み、いんこを役者として育て上げた。いんこの芸名を与えたのも彼である。
だが、ある舞台で自身の人生を狂わせた者への復讐を込めたパントマイム劇の後に非業の死を遂げ、その生き様はいんこの役者人生に大きく影響を与えた。







最終章「終幕」で判明する登場人物

ネタバレがあります!












鍬潟陽介(くわがたようすけ)
日本の財界のドンこと鍬潟隆介の子息。子供の頃に富豪の家庭だが窮屈な生活に嫌気を持ち、密かな楽しみとして秘密の場所としていた空き家にあった衣装で様々な人物に変装しては他人に自分だと気付かれない事を喜びとしていたが、父が雇った家庭教師によってその楽しみさえ奪われる。しかし、家庭教師を彼なりの手段で追放した。
年頃になり、朝霞モモ子という少女と心を通わせる仲となるもその幸せな日々は長くは続かなかった。
彼女の父親が新聞記者であり、鍬潟隆介に纏わる黒い噂を追っていたが鍬潟の雇った鷹匠によってモモ子並びにモモ子の両親は交通事故を装った暗殺で帰らぬ人となった・・・。
そして鍬潟親子はついに親子関係がこれにより悪化してしまい、陽介は強制的に渡米させられる。その後陽介のアメリカでの消息は不明となってしまった。

・・・いつしか彼は寒波を襲ったアメリカの裏路地で倒れていた。そして彼を助けたのはパントマイム役者のピエロ。そう、あのいんこの師匠であるトミーである。
七色いんこの正体こそこの鍬潟陽介だったのである。師との悲劇の別れを経て帰国しそして実はあのモモ子が生きていた事を知る事となる。記憶を失ったまま成長したモモ子に陽介はいんこを含む様々な者に変装し度々接触を試み、いんこの姿では父・隆介に対する復讐を遂げる為に泥棒稼業を行いつつある計画を進めていた。

そしてついにモモ子にこれまでの事を記した「自伝」を読ませ、荒療治だがかつての事故を再現させるショック療法でついに記憶を蘇らせる。そして彼女がよく知る七色いんこが見せる彼の正体・鍬潟陽介の姿となる。

しかし、ここからが彼の本当の戦いが始まる。泥棒稼業で稼いだ全財産を費やして隆介の悪事を白日の元に晒すためのパントマイム劇・・・それはかつてトミーが生涯最後の舞台とした同じ復讐劇である。千里刑事の協力で万が一の事に備えてはいるものの、七色いんこの命懸けの舞台が幕を上げるところでこの物語は終わる。その後、どうなったのかは不明。

朝霞モモ子
陽介のガールフレンドであり、心を通わせる仲であったが事故に巻き込まれるも生存していたが記憶を失っていた。やがて身寄りのない彼女は千里警部の養女となり千里万里子としての人生を歩んでいた。そう、朝霞モモ子とは万里子の本当の名前であり失われた過去だったのである。
スケバン時代にモモ子の実父に変装した陽介と実は一度再会しているも実父の姿を覚えていなかった。
そして刑事になってからはいんことは奇妙な関係を繰り広げる事となる。

自分の鳥アレルギーの特異体質の正体は事故に見せかけた殺害計画の手段である鷹に車を襲われる状況が強く残ってしまったが為である。背が縮むと当時の体格に戻ってしまっているのはそのせいである。

全てを思い出した後、陽介が命懸けの舞台へ向かう後ろ姿を舞台袖からの彼女の視点でラストとなる。




関連リンク

手塚治虫 演劇

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