概要
ウトゥック(Utukku)とはバビロニア神話に登場する精霊もしくは悪霊の総称で、日本の創作ではウトックやウストックとも表記され、ウドゥグ(Udug)とも呼ばれる。
その姿は人間と変わらないとされることが多いが、頭部が獅子や鷲、もしくは胴が牛である半人半獣の姿として描写される場合もある。
善なる者として、4枚の鳥の翼をもつラマッス(女性)と、牡牛の体に人間の頭部、鳥の翼をもつシェドゥあるいはシェディム(野郎)がいる。
生前にきちんと埋葬されなかった者がなるという悪霊はエキンムやエディンムと呼ばれ、手にした剣で妻や子を傷つけ冥界に連れ去るという悪霊はガルラと呼ばれる。
創作での扱い
- 水木しげる作品
※メイン画像
ウストック表記で『東西妖怪図絵』や『妖怪《世界編》入門』に、イラク出身の魔法使いに死体から呼び出され使役されるという透明な悪霊で、言葉を交わすことはできるが人を傷つけるという骸骨馬に乗る怪人姿で紹介された。
後に『悪魔くんの魔界大百科』ではウトック名義で、岩だらけの山を歩く青白い顔の悪霊の妖怪画が描かれている。
犬目線で小言を言うのが趣味の白犬姿のメギド。元は黒犬のメギドでマモンに引き抜かれて以来、主に仕える陰の者としてイヌーンという偽名を名乗っている。
→ウトック
『魔神転生』にローマ風の骸骨剣士”邪鬼”ウストックとして登場。『2』では差別化されターバンを巻いている姿になっている。
- 魔界学園カタストロフィ
「虹無羅ウトゥック」として登場。
バビロニア冥界の関連魔神でゾンビのような姿。
- 明治モンスターカード
透明魔法使いという設定で、水木デザインの影響が大きい。