日本
日本国においては、今上天皇の長子がこれに当たる。現在では徳仁親王殿下。東宮とも呼称される。
ヨーロッパ
皇帝の長子(男子が産まれなかった場合には皇帝の弟)がこれに当たる。
あくまでも「皇帝の長子」が「皇太子」であり、帝政国家が潰えた現在の欧州に「皇太子」は存在しない。国王の長子は「王太子」と呼称するのが適当。マスメディアでは特にイギリスのチャールズ王太子を「チャールズ皇太子」と表記する場合が多いが、1948年に時のイギリス国王ジョージ6世がインド皇帝位を手放してからはイギリス王は「王位」しか保持していない。(イギリス王はカナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど、旧植民地国家の内のいくつかの国家の王位を保持している。英連邦王国を参照。)
また、欧州においては皇太子あるいは王太子に自国の歴史と関連深い称号を授けられるのが一般的であり、
- イギリス王太子は「ウェールズ大公(プリンス・オブ・ウェールズ)」
- スペイン王太子は「アストゥリアス公」
- オランダ王太子は「オラニエ公」
- ベルギー王太子は「ブラバント公」
- 神聖ローマ皇太子は「ローマ人の王」
- フランス王太子は「ドーファン」
- ロシア皇太子は「ツェサレーヴィチ」
などがある。
「大公」「公」「候」「伯」の法定推定相続人
神聖ローマ帝国の諸侯が独立したルクセンブルク大公国やリヒテンシュタイン侯国、境遇は少々違うがモナコ公国では、現在でも諸侯の称号である「大公」「公」「候」を君主の称号としている。
これらの国家や、そもそもの諸侯における法定推定相続人は総称してエルププリンツ(Erbprinz)と呼ばれ、日本語では「公世子」「候世子」「伯世子」などと表記される。