2.先祖や親がユダヤ人な人。他宗教の信者や無神論者も含む。
ユダヤ教信者としてのユダヤ人は「正統派」「保守派」「改革派」等に分かれている。
一応、外部からの改宗も受け付けているが、ユダヤ教徒側が積極的に、
大々的に勧誘することはなく、それどころか思いとどまることを薦められる場合もあるという。
ある派で改宗しても他の派のユダヤ人から正当なユダヤ人とは認められない例も少なくない。
「イエス・キリストを迫害した民族」とされ、西洋キリスト教世界では過酷な扱いを受けた。
イスラム教世界ではさすがに西洋ほど待遇は酷くはなく、
ジズヤ(人頭税)さえ支払えば一定の信仰の自由も認められ、学者や宰相として活躍できた例もある。
とはいえ、イスラム教発祥時にユダヤ人の部族と開祖ムハンマドとの間に
いろいろといざこざもあったこともあり、反ユダヤ的な発想が無いわけではない。
ナチス・ドイツは歪な人種・民族論にしたがってユダヤ人を劣等に位置づけ、
苛烈な迫害・大虐殺を行った。他の国民にも大きな損害を与えたこともあり、
現在でもナチスの扱いは非常にデリケートな問題となっている。
偽書『シオン賢者の議定書』以来、陰謀論における黒幕の常連でもある。
政財界でのユダヤ人の影響力の強さ、カバラ等ユダヤ教の神秘思想をオカルト的な色眼鏡で見た際の
ある種エキゾチックでロマンチックなイメージから、「悪役」としての魅力を醸し出しているためだろう。