概要
レスター諸侯同盟の五大諸侯のひとつ、ゴネリル公爵家当主の嫡子。ヒルダの兄にあたる。
レスター地方東部に領地を持つゴネリル家は「フォドラの喉元」を超えてフォドラに侵攻してくる隣国パルミラを撃退してフォドラを守るという役割を代々担っており、物語開始時点でその役目を果たしているのが彼。
士官学校時代の鷲獅子戦では在籍する金鹿の学級を勝利に導いた実績を持ち、ローレンツが「同盟きっての勇将」「武人」と評するなど、武将として優れる人物であることが覗える。妹のヒルダをとても大切に思っており、まめに手紙を送り、小言こそ多いもののヒルダ本人が過保護と感じるほど大事にしているらしい。
とはいえ、作中で彼の容姿や声のような具体的な情報が語られることはなく、ヒルダやローレンツといった同盟の関係者を中心に間接的に語られるにとどまっている。ヒルダの発言から一人称は「俺」。
ヒルダとツィリルの外伝やエーデルガルトの外伝では、謎のキノコを食べて寝込んでしまったらしく、その間に侵攻してきたパルミラ軍を撃退するために主人公たちが出撃することになる。
黒鷲の学級の紅花の章では、同盟がアドラステア帝国に敗れたことで自身も帝国軍の前に膝を屈し、ゴネリル家の英雄の遺産「フライクーゲル」も闇に蠢く者に奪われたと思われる。進め方によっては妹を帝国軍に殺された後、上記のキノコで苦しむ姿を帝国軍上層部の談笑の種にされるという結末を迎える。
金鹿の学級を選択して翠風の章に進んだ場合、盟主クロードがパルミラの将軍の一団を援軍として呼ぶ際に、パルミラをよく知る者として件の将軍ナデルと会談を行うことになる。何度か交戦もしている間柄ながら、戦いに身を置く武人同士意気投合し、最終的に義兄弟の契りを交わしたことが語られる。
また、解放王ネメシスが封印を解かれてガルグ=マク大修道院に進軍した際には味方の軍を逃がすために自らネメシスに立ち向かい、瀕死の重傷を負いながらも生還したと伝えられる。
後に追加されたDLCではホルストと友人関係であるバルタザールが登場した。サイドストーリー「煤闇の章」においては、彼が交戦した相手がヒルダだったと気づいた際に、ホルストにバレたら殺されると本気で恐れているなど、ホルストの強さと妹愛が垣間見えるエピソードも。(ヒルダ曰く「多分殺されるだけじゃすまない」らしい。)
ヒルダとツィリルまたはバルタザールのペアエンドにも登場する。直接の出番はないものの本作で死亡ルートがない数少ない人物であり、しかもヒルダのペアエンド相手次第でフォドラ王や大司教、果てはパルミラ王の義兄になる可能性がある。
余談
ニンテンドードリームに掲載されたインタビュー記事における草木原俊行氏はホルストが物語中で深く語られない理由について述べており、
『ホルストやグレンは、「刑事コロンボ」の奥さんと同じで、いるかいないのかわからないけれど、ただ話題にはちょくちょくのぼってくるという…紋章と同じように、ゲーム中で描かれた部分以外にも世界は広がっていることを表現したかったんです。』(原文)
とのこと。