概要
フォドラには古の時代に女神より力を授かり、解放王ネメシスとともに邪神を北へ追い返したといわれる「フォドラ十傑」と呼ばれる者たちがいた。彼らが紋章とともに女神より授かったといわれている武具は「英雄の遺産」と呼ばれ、そのほとんどが紋章を世襲で継ぐ家系に管理されている。
これらの武具は紋章石が核となっており、真の力を引き出すことができるのはその紋章石と同じ紋章を宿す者のみである。
しかし対応する大紋章を持っていても、使う度に心がすり減るような感触を覚える者もいるという。(カトリーヌ談)
紋章を持たない者が遺産を振るうと、その身にかかる致命的な負荷に耐え切れず、最終的には魔獣と化してしまう(ゲームシステム的には紋章を持たない物が使用すると10ダメージを受ける。魔獣にはならないのでご安心を)。
紋章を有してさえいれば遺産と一致せずとも魔獣化する確率は極めて低くなるようだ。
また、ゲームシステム上は紋章が一致しているとさらに、武器なら専用戦技、装備品なら確率ダメージ半減の効果を得られる。
ネメシスの得物で、何故か主人公が使える天帝の剣も英雄の遺産のひとつであり、これは女神の象徴たる「炎の紋章」に対応するフォドラ全体でも最上位の武器となっている。
総じて通常の武器とは異質な存在で、動物の骨のような外見をしており、その力を振るう際には橙色に発光する。また、時折生きているかのように不気味に動く。
その力は極めて強力であり、たった一つで戦局を左右する程。
「十傑」の子孫達はこれを手にし、外敵からフォドラを守護する事で貴族としての地位を確立してきた。
フォドラの王侯貴族の跡継ぎは紋章の有無が重要視されているが、その理由が「英雄の遺産」の存在にあると言える。
また、これらとは別に神聖武器と呼ばれるものもある。
こちらは英雄の遺産には劣るとされるものの、紋章を持たずとも扱えることが大きな違い。紋章一致で特定の効果が発揮される点は同じ。
神聖武器には十傑の紋章だけでなく、英雄戦争でネメシスや十傑を打倒した聖者セイロスや四聖人の紋章に対応するものもある。この違いは、両者の製造過程の差異によるもの。
次作『ファイアーエムブレム エンゲージ』には、紋章士ベレトのエンゲージ武器として、天帝の剣、ヴァジュラ、ブルトガング、アラドヴァル、フェイルノート、アイギスの盾、ルーン、テュルソスの杖、ラファイルの宝珠、アイムールの10点の武器が登場した。
英雄の遺産
武器
天帝の剣→天帝の覇剣
主人公専用。(主人公以外が装備した場合、重さ+10、射程は1となる)
紋章一致時、専用戦技「破天」→「覇天」が使用可能。(威力+7→10/命中+10/必殺+10→20/武器消費3/竜有効/自分の魔力に応じて威力が上昇)
無双では特性「神祖の加護」が付与されている。(“灰色の悪魔”またはソティスが装備していると、攻撃が二重に当たる)
かつては解放王ネメシスが振るっていた魔剣。力が発揮されているときは蛇腹剣の形状をとれる。
英雄戦争時代には紋章石が嵌っていたが、現在は欠損している。このため本来の力を引き出すことができるのは特殊な生まれである主人公のみで、主人公と同様に炎の紋章を持つエーデルガルトでも扱えない。
聖セイロスの棺に収められていたものを主人公らが発見し、レアから託されることになる。
雷霆
自分から攻撃したとき、2回連続攻撃。紋章一致時、専用戦技「雷迅」が使用可能。(威力+6/命中+30/必殺+30/武器消費3/重装・竜有効)
無双では特性「不断の連撃」が付与されている。(戦技の再使用時間が50%減少する)
かつては十傑カロンが振るっていた魔剣。3対の枝刃がついた、七支刀のような形状。
現在は彼の直系の子孫である王国貴族カロン伯爵家ではなく、セイロス騎士団の聖騎士カトリーヌが所有している。
本編で主人公が初めて(現実で)目にする英雄の遺産。
第一部でカトリーヌを仲間にすることで入手できるほか、第二部紅花の章では彼女を討つことでも入手可能。(しかし最終マップのためほとんど意味はない)
無双でもカトリーヌの得物として登場。彼女を仲間にするか討伐すれば入手できるが、赤焔の章では入手できない。(原作と違い最終マップで入手しても全く意味がないからだろうか?)
破裂の槍
紋章 | ゴーティエ | 種類 | 槍 | 紋章所持者 | シルヴァン |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 22 | 命中 | 65 | 必殺 | 20 |
射程 | 1 | 重さ | 9 | 武器レベル | 槍E |
紋章一致時、専用戦技「裂空」が使用可能。(威力+13/命中+10/必殺+10/武器消費3/飛行・竜有効)
無双では特性「衝動」が付与されている。(戦技のクリティカル発生率が著しく上昇)
かつては十傑ゴーティエが振るっていた魔槍。突きに重点を置いた突撃槍のような形状。
彼の直系の子孫である王国貴族ゴーティエ辺境伯家に北方の民スレンとの戦いの要として継承されており、そのためゴーティエ家では家督の継承の際、特に紋章の有無を重視している。
本編初登場時はシルヴァンの兄マイクランが盗み出しているが、紋章を持たないにもかかわらず振るったために暴走して魔獣化。
主人公たちに回収されたのち、中央教会から正式にゴーティエ家に返還するためレアの預かりとなる。この際にシルヴァンが自学級に在籍していた場合、主人公がレアに頼めば彼に直接授けてくれる。(レアからの好感度は下がるが)
レアにそのまま渡した場合は、第一部のシルヴァンの外伝で彼に継承される。
第二部紅花の章では敵対したシルヴァンが所持しているが、翠風の章で敵対した場合は所持していない。対スレンのためにも死地には持ってこれないということだろうか?
無双ではマイクランによる遺産の盗難が行われず、彼も2年後まで生き延びる。青燐の章ではシルヴァンの外伝をクリアすることで入手可能。
原作とは逆に赤焔の章で敵対したシルヴァンは所持していないが、黄燎の章で敵対した場合は所持している。これは黄燎の章では辺境伯を連邦国軍が討ったことにより、家督と遺産を継承したことに起因していると考えられる。
ルーン
紋章 | ダフネル | 種類 | 槍 | 紋章所持者 | イングリット |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 17 | 命中 | 90 | 必殺 | 10 |
射程 | 1 | 重さ | 9 | 武器レベル | 槍E |
紋章一致時、専用戦技「震炎」が使用可能。(威力+8/必殺+20/回避+10/武器消費3/竜有効/自分の速さに応じて威力上昇)
無双では特性「焦熱」が付与されている。(強攻撃時、一定確率で「ボルガノン」が発動)
かつては十傑ダフネルが振るっていた魔槍。英雄の遺産の中では比較的落ち着いたデザイン。
現在は彼の直系の子孫である同盟貴族ダフネル侯爵家ではなく、その分家である王国貴族ガラテア伯爵家に継承されている。
第一部のドロテアとの外伝での騒動ののち、イングリットが伯爵から押しつけられる形で入手できる。
第二部には翠風・紅花の章でイングリットの得物として登場する。
無双でもイングリットの得物として登場。赤焔の章では彼女の死後、ガラテア家の家臣の手で主君の元に届けられた。
フライクーゲル
紋章 | ゴネリル | 種類 | 斧 | 紋章所持者 | ヒルダ |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 23 | 命中 | 60 | 必殺 | 10 |
射程 | 1 | 重さ | 11 | 武器レベル | 斧E |
紋章一致時、専用戦技「劫火」が使用可能。(威力+15/命中+20/武器消費3/竜有効/攻撃が命中したとき、戦闘後、敵の力-5)
無双では特性「圧殺」が付与されている。(スタンゲージへのダメージが大きく増加)
かつては十傑ゴネリルが振るっていた魔斧。ヒルダ曰く「物騒で可愛くない」「生きてるみたいで気持ち悪い」とのこと。
彼の直系の子孫である同盟貴族ゴネリル公爵家に東の大国パルミラとの戦いの要として伝わっている。なお同じく国境守備を担うゴーティエ家に比べると、家督の継承の際に紋章の有無が重視されていない模様。
次期当主であるホルストが紋章を持っていないこともあり、ツィリルとの外伝の際、実家に戻ったヒルダが押しつけられる形で入手できる。
第二部には蒼月・紅花の章でヒルダの得物として登場する。
無双でもヒルダの得物として登場するほか、オープニングムービーではセイロスと戦うゴネリル本人の得物としても登場する。
フェイルノート
紋章 | リーガン | 種類 | 弓 | 紋章所持者 | クロード |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 18 | 命中 | 75 | 必殺 | 20 |
射程 | 2-3 | 重さ | 9 | 武器レベル | 弓E |
紋章一致時、専用戦技「落星」が使用可能。(威力+10/命中+30/必殺+10/武器消費3/竜有効/次の戦闘時、敵の攻撃を必ず回避する)
無双では特性「息吹」が付与されている。(弓の射程が大きく伸びる)
かつては十傑リーガンが振るっていた魔弓。弓本体だけでなく、放たれた矢尻も橙色に発光する。
彼の直系の子孫である同盟貴族リーガン公爵家に継承されている。
第二部でのクロードの得物として登場し、蒼月の章では盟主の座を降りたクロードに託される形で入手する。
無双でもクロードの得物として登場。「落星」が設置型の戦技となり、魔物への強力なダメージソースになる。
打ち砕くもの
紋章 | ドミニク | 種類 | 斧 | 紋章所持者 | アネット |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 18 | 命中 | 60 | 必殺 | 0 |
射程 | 1 | 重さ | 11 | 武器レベル | 斧E |
魔法武器。紋章一致時、専用戦技「砕塵」が使用可能。(威力+20/竜有効/武器消費3/攻撃が命中したとき、戦闘後、敵の守備-5)
無双では特性「昏倒」が付与されている。(攻撃時、一定確率でスタンゲージが表示)
かつては十傑ドミニクが振るっていた魔槌。なかなかにグロテスクな見た目だがアネットは可愛いと思っているらしい。
彼の直系の子孫である王国貴族ドミニク男爵家に継承されている。
第二部蒼月の章のアネットとギルベルトの外伝で、ドミニク男爵から借り受ける形で入手できる。
紅花の章では敵対したアネットが持参している。同マップに登場するカトリーヌが持つ雷霆と違い、こちらは討伐による入手ができない。
無双でもアネットの得物として登場。本来の継承者である出奔した嫡子、シモンについての情報も語られた。
青燐の章では王国の内乱が終息後、アネットが男爵から譲り受ける。
赤焔の章ではドミニク家が事実上滅亡し、遺産も帝国軍が回収することになる。
アラドヴァル
紋章 | ブレーダッド | 種類 | 槍 | 紋章所持者 | ディミトリ |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 19 | 命中 | 75 | 必殺 | 10 |
射程 | 1 | 重さ | 9 | 武器レベル | 槍E |
紋章一致時、専用戦技「無惨」が使用可能。(威力+15/命中+20/武器消費3/すべての敵に有効)
無双では特性「致命」が付与されている。(ガード中の敵にもダメージを与える)
かつては十傑ブレーダッドが振るっていた魔槍。薙刀に近い形状をしており、薙ぎ払いに長けている。
彼の直系の子孫であるファーガス神聖王国のブレーダッド王家に継承されている。
第二部でのディミトリの得物として登場し、蒼月の章では主人公たちと合流したロドリグからディミトリに手渡される。
無双でもディミトリの得物として登場。青燐の章では一時的にコルネリアの手に落ち、フェルディアの玉座の間に括り付けられる。
ブルトガング
紋章 | 獣 | 種類 | 剣 | 紋章所持者 | マリアンヌ |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 13 | 命中 | 80 | 必殺 | 0 |
射程 | 1 | 重さ | 7 | 武器レベル | 剣E |
魔法武器。紋章一致時、専用戦技「獣牙」が使用可能。(威力+10/必殺+30/武器消費3/騎馬・竜有効)
無双では特性「蝕力」が付与されている。(魔法のクリティカル発生率が著しく上昇)
抹消された英雄モーリスが振るっていた魔剣。サーベルのように反りの入った刀身を持つ。
行方がわからなくなっていたが、第二部のマリアンヌの外伝で「彷徨えし獣」の骸から入手できる。
無双のストーリーには登場しないが、黄燎の章でのみオマケとして入手可能。
装備品
装備品類の「紋章一致時、まれにダメージ半減」は大盾・聖盾として発動する(確率は紋章の大きさによる)。無双ではまれにダメージ無効に変更。
テュルソスの杖
魔法攻撃射程+2。紋章一致時、まれにダメージ半減。
かつては十傑グロスタールが振るっていた魔杖。魔杖テュルソスとも。
彼の直系の子孫である同盟貴族グロスタール伯爵家に継承されている。
第一部のローレンツの外伝をクリアすることで伯爵から譲り受けられる。
第二部の銀雪・蒼月の章では彼と敵対することになるが、遺産は所持していない。
無双ではグロスタール伯の得物として登場。赤焔・黄燎の章ではローレンツが爵位と同時に継承する。
原作では片手で扱える程度の長さだったが、無双のムービーでは槍と同程度の長さにまで伸びている。
アイギスの盾
紋章一致時、まれにダメージ半減。
かつては十傑フラルダリウスが所持していた魔盾。紋章石は内側に嵌っている。
彼女の直系の子孫である王国貴族フラルダリウス公爵家に継承されている。
第一部のフェリクスの外伝で、すべての村人を救出することで入手できる。この際、なぜか村人から贈られたかのような描写がされるが、ロドリグが譲ってくれたものと思われる。
第二部には翠風・紅花の章で敵対したフェリクスの得物として登場する。
無双でもフェリクスの得物として登場。アラドヴァルとともにとあることが仄めかされた。(後述)
ラファイルの宝珠
特効無効、必殺無効。紋章一致時、まれにダメージ半減。
無双では必殺無効に代わり、状態異常無効の効果が付与されている。
かつては十傑ラミーヌが所持していた魔珠。青い宝石部分が美しい。
彼女の名を冠する家は登場しておらず、遺産の所在も章によってまちまち。
第二部紅火の章以外ではカスパルとの外伝において、メルセデスが死神騎士から受け取ることができる。
翠風・紅花の章では敵対したメルセデスが所持しているが、入手経路は不明。
無双ではイエリッツァ及び死神騎士が所持している。
その他
ヴァジュラ
紋章 | シュヴァリエ | 種類 | 籠手 | 紋章所持者 | バルタザール |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 7 | 命中 | 90 | 必殺 | 10 |
射程 | 1 | 重さ | 7 | 武器レベル | 格闘E |
紋章一致時、専用戦技「魔拳」が使用可能。(威力+10/命中+10/必殺+10/武器消費3/敵の守備か魔防の低いほうでダメージを計算)
無双では特性「絶体絶命」が付与されている。(自身の残りHPが少ないほど、敵へのダメージが増加)
英雄の遺産を模した謎の魔甲。左右どちらの籠手にも紋章石が嵌っている。
山の民クパーラの秘宝であり、煤闇の章ではバルタザールの得物として登場する。
本編第一部ではハピとの外伝において、帝都アンヴァルの闇市に流れていたところをバルタザールが回収する。
無双でも第二部以降のバルタザールの得物として登場する。
ドローミの鎖環
紋章 | オーバン | 種類 | 装備品 | 紋章所持者 | ユーリス |
---|---|---|---|---|---|
防御 | 0 | 魔防 | 0 | 重さ | 0 |
移動+1、再移動付与。紋章一致時、まれにダメージ半減。
無双では「縮地」が付与されている。(自分が何の兵種でも、騎馬兵種と同等の移動になる)
失われた遺産の一つ。フォドラ西方の国ダグザに伝わる宝物だったが、ダグザ=ブリギット戦役の講和の際に帝国の外務卿ゲルズ公が入手した。
煤闇の章ではユーリスが所持しており、上手く使いこなさなければ高難易度クリアは至難の業。
本編第一部ではユーリスとコンスタンツェとの外伝でゲルズ公から接収。その後は主人公の掛け合いにより教団からユーリスに貸し出される。
無双でもユーリスが所持している。
アイムール
紋章 | ??? | 種類 | 斧 | 所持者 | エーデルガルト |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 24 | 命中 | 60 | 必殺 | 20 |
射程 | 1 | 重さ | 11 | 武器レベル | 斧E |
紋章一致時、専用戦技「狂嵐」が使用可能。(威力+14/命中+10/武器消費3/竜有効/攻撃後、再行動が可能。)
無双では特性「不滅」が付与されている。(敵将撃破時、覚醒ゲージと無双ゲージが回復)
闇に蠢く者によって製造された紋章石改造武器。第二部でのエーデルガルトの得物として登場する。
彼女が有している紋章はセイロスの紋章と炎の紋章だが、ゲームシステム上はセイロスの紋章と紋章一致で効果が発動するようになっている。しかし嵌っている紋章石の紋様はそのどちらでもなく、彼女の持つ紋章と似ているような…?
無双のストーリーには青燐の章終盤にのみエーデルガルトの得物として登場。赤焔の章ではオマケとして入手できるのみ。先述した通りセイロスの紋章で紋章一致する為、レアやジェラルトも装備可能だが、「狂嵐」はエーデルガルト以外は使用不可。
正確には英雄の遺産とは異なるものだが、主人公のスマブラ参戦映像や次作ではアラドヴァル、フェイルノートなどと共に英雄の遺産として扱われている。
天帝の闇剣
紋章 | 炎 | 種類 | 剣 | 所持者 | ??? |
---|---|---|---|---|---|
威力 | 16 | 命中 | 85 | 必殺 | 0 |
射程 | 1-2 | 重さ | 7 | 武器レベル | 剣E(無双ではA) |
紋章一致時、専用戦技「崩天」が使用可能。(威力+10/命中+10/必殺+10/武器消費3/竜有効/自分の魔力に応じて威力が上昇)
無双では特性「双紋章の闇」が付与されている。(攻撃が二重に当たる)
天帝の剣を模して作られた、二つの紋章石の力を得た闇の魔剣。紋章石に刻まれた紋様は、彼女らの持つ紋章と似ている。
第二部翠風の章でとある強敵の得物として登場するが、自軍での使用はできない。
無双ではクリア後の特典として入手可能。「崩天」は使えず、武器レベルもAとなっているがすべてのユニットがデメリットなく使用可能な武器となっている。
なお他の遺産の模造品も翠風の章で大量に登場する(フェイルノートΤやフライクーゲルΛ、テュルソスの闇杖など)が、性能が本物とほとんど変わらない上、無双で自軍使用可能になったのは天帝の闇剣のみのため、それらに関する記述は省略する。
無双で新たに登場した英雄の遺産
ファイアーエムブレム無双風花雪月にて、新たに三つの英雄の遺産が追加された。
追加されたのはいずれも魔道書。
無双では原作にはなかった魔道書カテゴリの武器が追加され、魔道書の遺産がゲームの都合上必要になったため新たに登場したと思われる。
入手時にイベント等が発生することもないため、三つとも詳細は不明。
なお、カロンとラミーヌには既存のものに加えて二つ目の遺産が登場したことになる。
魔書フロッティ
紋章 | ティモテ | 種類 | 魔道書 | 紋章所持者 | ハピ |
---|
紋章一致時、闇魔法「ダークスパイクΤ」を使用可能。
特性「原理操作」が付与されている。(与えるダメージを力か魔力の高い方で計算)
新たな遺産の中では唯一ストーリーに登場する。とある人物が所持しており、撃破することで入手できる。
この人物は紋章を持たないが、専用兵種の兵種スキルによりダメージを無効化している。
イコル文書
紋章一致時、白魔法「アプラクサス」を使用可能。
特性「光輝」が付与されている。(強攻撃時、一定確率で「リザイア」が発動)
青燐の章でのみ入手できる。
ストゥングの神秘
紋章一致時、黒魔法「アグネアの矢」を使用可能。
特性「不断の連魔」が付与されている。(魔法の再使用時間が50%減少する)
黄燎の章でのみ入手できる。
関連タグ
モンスターハンター…製造過程が類似していると度々言及される。なおコラボをした関係がある。
英雄の遺産の正体(ネタバレ注意)
フォドラ十傑やネメシスが女神から授かったと言われている英雄の遺産であるが、その正体は“闇に蠢く者”たちが女神の眷属たちの遺骨で作り出したものである。紋章石はその眷属たちの心臓にあたる。
作中まるで生きているように動くことがあると言われたが、英雄の遺産を紋章持ちが振るうことで、眷属の心臓・骨・血が揃うことが理由と思われる。
天帝の剣が非常に強力な力を持っていたのは、神祖であるはじまりのものソティスの遺骨と心臓でできたものゆえ。主人公のみが振るうことができたのは、彼(あるいは彼女)の体内に神祖の紋章石が埋まっていたからである。
ネメシスは闇に蠢く者たちの協力のもと聖墓から神祖の亡骸を盗み出し、その血から炎の紋章を、骨と心臓から天帝の剣を得た。
のちに彼は天帝の剣を用いてザナドに暮らす女神の眷属たちを虐殺、その亡骸から新たな紋章と遺産を生み出しそれらを別の人間に渡した。彼らが後のフォドラ十傑である。
つまり英雄と称えられているフォドラ十傑は、英雄とは名ばかりの賊徒でしかなかった。ただし(女神の眷属の血で力を得たとはいえ)いずれもその実力は本物で、蘇った彼らと対峙したクロードたちからも「伝説級の化け物」と呼ばれる。
実際に被害に遭ったレアたち眷属の側からすれば「盗賊集団」と蔑みたくなるのも無理はないかもしれないが、それでも大聖堂の書物の記述が正確ならば彼らも132年以上にわたり軍勢を率いて教団や帝国といった敵対勢力と戦い続けてきた歴戦の強者。それほど長い期間戦い続けてなお軍勢を保ち続けられたのだから相応のカリスマもあったのだろう。セイロスたち聖教会側もカバーストーリーをでっち上げてまで彼らの子孫をフォドラの要人に据えているあたり、コスタスなどと同じように考えてはいけない。
翠風の章では最終章でネメシスが復活し、それに伴って十傑も復活。上記の天帝の闇剣を始めとした遺産の模造品を手に襲いかかってくる。
また、英雄の遺産は本編中で確認されているものの他にも、英雄戦争の時代に存在していながら現在では失われたとされているものも複数ある。(ドローミの鎖環がその一つ)
無双では、アイギスの盾とアラドヴァルの素体となった眷属の名が“硬きもの”と“力もつもの”であることが仄めかされた。