概要
解説
魔剣とされる剣の中でも、悪魔的な性質を持つ危険なものを指す。
即ち、人を狂気に陥れる、人格を乗っ取って凶行に及ぶ、魅了してある目的のための駒にするなど、所有者やその周辺に災いを呼ぶような剣をいう。
日本でいうところの「妖刀」もこのカテゴリに近い。
魔剣が単純に「魔法のような力を秘めた剣」に対し、邪剣は「持ち主を破滅に追い込む」性質が強く出る傾向にある。
ただし、日本人には「妖怪」と「悪魔」を区別する意識に疎く、近世以降に流布していった「妖刀伝説」の影響もあって、どちらも一緒くたにされがちな面がある。
邪剣に類する剣
神話・伝承
創作
- ストームブリンガー
- ファンタジー小説『エルリック・サーガ』に登場する邪悪の剣。斬り殺した相手の魂を食らって所有者の生命力に変え、時に所有者の身近なものさえ、その凶刃にかけてしまう魔性の剣。邪剣の代表格であり、今日のファンタジーにおける邪剣の立ち位置を確立した存在。
- 邪剣ソウルエッジ
- 我が麗しき父への叛逆
- 魔剣ネクロス
- 『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』に登場した魔剣。「人を斬って血を啜るほどに切れ味が増す」という呪われたアイテムあり、装備した者はネクロスに洗脳されて人斬りへと堕ちていく。かつてケンオウ(世界を救った勇者のパーティー)の一人の剣王フルカスが、呪われた武器の呪いを克服することで限界を超える「幻魔剣」のための武器として収集したものだが、主人公アルスの親友・キラの生き別れた兄・サーバインがこれを装備してアルスたちの前に立ち塞がった。
- その正体は「魔剣獣 ネクロス」と呼ばれる魔剣属のモンスターの王であり、異魔神がケンオウを滅ぼすためにはなった斥候である。サーバインは幼いころに興味本位でその封印を解いてしまい洗脳され、剣王と拳王の弐つの里を壊滅させている。
- こちらもストームブリンガーからの影響が見られる。
- のちに続編『紋章を継ぐ者達へ』にてまさかの再登場を果たし、しかも今度は武器として味方となる衝撃の展開を迎えた。
- 闇黒剣月闇
- 『仮面ライダーセイバー』に登場した変身アイテム兼武器。本来は「闇の聖剣」なのだが、何かしらの要因から邪剣へと失墜してしまった模様。光そのものを飲み込む強大な力を有し、資格者を仮面ライダーカリバーへと変身させる。
- 13章の幕切れで、まるで自ら意志を持つかのような描写がなされており、さらに近年の傾向から3号ライダーの悪堕ちが懸念されたが、現実のものとなってしまう。
- その真の能力は「聖剣の封印」という聖剣が悪用された場合のセーフティー機能と、「使い手に未来に訪れる最悪の未来を啓示し体験させる」という予知能力。この力により月闇の担い手は二代に亘って同胞に牙を剥く必要悪となった。