キャシャーン(OVA)
さいしょのりめいくのきゃしゃーん
概要
キャシャーン(OVA)とは1993年にタツノコプロ創立30周年を記念して製作された全4巻のOVA。なお企画にアートミック(社長がタツノコ出身の鈴木敏充)が噛んでいる。新造人間キャシャーンの最初のリメイク作品である。
メディアミックスとしてアートミックの柿沼秀樹がノベライズ版を手掛けた。挿絵は梅津泰臣。
OVA、しかもハードSFに定評のあるアートミックの企画作だけあって、ハードさと鬱展開も原典以上のであり、OVAとノベライズ版では結末が異なる特徴がある。
introduction
世界はブライキング・ボスを名乗るアンドロイドが率いるアンドロ軍団に蹂躙されていた。
そんな虐げられた人類にはある伝説が伝わっていた。アンドロ軍団に対抗する伝説の戦士・キャシャーンの存在を!
行方不明になった恋人・東鉄也を探しながらアンドロ軍団に戦いを挑むレジスタンスの上月ルナは、アンドロ軍団の罠に掛かり捕えられ、伝説の戦士・キャシャーンに仕立て、公開処刑をおこなおうとした。
その時、間一髪に現れた純白のスーツに身を纏った謎の男が現れる。その男こそ伝説の戦士・キャシャーンであった!そして、キャシャーンはルナを救出後何処へと去り、ルナはキャシャーンに行方不明の鉄也の姿を重ねる。
果たして、キャシャーンの正体は如何に?
原典からの変更点
- フレンダーの変形は飛行形態のみで、その中にキャシャーンを内包する
- サグレーが性転換しサグリアに改名
- 東博士もいつの間にかブライキング・ボスに融合させられていた
原典との違い(ネタバレ注意!)
此処からは物語の核心が書かれています。
OVAリメイク版
鉄也はアンドロ軍団の襲撃を受け、瀕死の重傷を負い、最後の力を振り絞り新造人間に転生した。
オリジナル版に勝るとも劣らない陰鬱さを有しており、数少ない味方の上月ルナに対しても冷淡に接していた。
終盤、父・東博士もブライキング・ボスに取り込まれていた事と、ブライキング・ボスの計画が人間時代に父と共に考案した物と知り、衝撃を受ける。
最期はオリジナル版とは逆にキャシャーン、ブライキング・ボス、母の成れの果てのスワニーと共に相討ちとなり、正に一家心中オチ…と、思われたが、ブライキング・ボスの残骸のモニターが生きており、半バッドエンドとも言える。
ノベライズ版
原典通り、五体満足でキャシャーンに転生。此方はエディオプスコンプレックスをテーマに、キャシャーンは何と母・みどりに屈折した愛情を持っており、父・東博士を亡き者にしようとする不届き者であった。
OVA版と同様一家心中の相討ちとなり、此方はキャシャーンの残骸からDNAが回収され、上月ルナが卵子を提供。試験管ベビーとしてキャシャーンは人間に戻れたのであった。
別名・表記ゆれ
関連タグ
新造人間キャシャーン・原典