概要
アイアンマンことトニー・スタークが、ハルクに対抗するために作成したスーツ。
原作コミック版と実写映画版の両方に登場する。
これまでのどのスーツと比較にならないほどの重量級であり、スピードや臨時の対応力といった部分を除けば最強のスペックを持っていると思われる。
しかし、劇中では未完成のままハルクと戦い、まともに戦う事も出来ず無残なほどにボコボコにされた。
トニー・スタークの大型ロボット兵器は、このほかにもアーセナル、フェニックス・アーマー・キラーがいる。
コミック版
未完成の状態で「ワールド・ウォー・ハルク」展開で復讐に燃えるハルクと戦闘することになり、一方的に破壊されてしまう。この時、ハルクを抑制する薬を打ち込むことには成功していたのだが、この薬が効果の無いものにすり替えられていたということも影響している。
映画(MCU)版
MCUに登場したスーツの中では『3』で登場したマーク38「イゴール」が最も近いと言われていたが、ついに『エイジ・オブ・ウルトロン』にてマーク44として登場。後に人工衛星であるベロニカと連動する。
正確には、ハルクバスタースーツを収容する「ハルクバスターポッド」の方にMk.44ベロニカのコードネームが与えられており、ハルクバスタースーツの方はコードネームなどで呼ばれる描写は無い。
製作された経緯が原作とは微妙に異なり、万が一、ハルクが暴れ出した時の抑止力として、ハルク本人であるブルース・バナー博士と共同で開発したものということになっており、今回はちゃんと完成した状態で登場した。
普段は分解された状態で、人工衛星に搭載されて宇宙空間で待機しており、アイアンマンの要請に応じて降下する。パーツごとに飛行する能力もマーク42から受け継がれており、身体各部を破損してもその場で新品に交換することができる。
アイアンマンMk.43をコアユニットとして合体することでハルクバスターとして完成する。
武装は従来のスーツと同様に大型リパルサーレイやミサイルに加えて、右腕にはスタンガンとガススプレー、左腕には高速パンチ連打機構とハルク拘束用手錠を内蔵。また、体の各部に稼働用のリアクターが多数搭載されており、高出力を維持している。
ハルクバスターポッド「ベロニカ」
ハルクバスタースーツを搭載する巨大飛行体。側面にスーツ射出口を備えた四角柱のような形状をしている。ハルクバスタースーツと比較すると、全高はおよそ5メートルほど。
スーツの予備パーツを格納し、破損したパーツを交換する役目を持つ。また、ミサイルのように自動飛行する檻を搭載しており、ハルクの周囲に突き刺さってテント状に囲い込むことでハルクを拘束する。
劇中での活躍
装備は両掌の大型リパルサー・レイ(状況に応じて収束発射も可能)のほか、ミサイルや手甲部の催涙スプレー、ハルク捕縛用の手錠などをもつ。
また巨体でありながら敏捷性も高く、飛び掛かってくるハルクを背負い投げしたり、サマーソルトキックで迎撃してみせた。
劇中では暴走したハルクを鎮圧するために出撃。
ヨハネスブルクの市街地で一進一退の互角の戦いを繰り広げ、市街地に少なからぬ被害を出しつつも最終的に何とか彼を鎮圧することに成功し、原作コミックの面目躍如と相成った(ただし、ハルクが正気に帰り戦意喪失したことも大きい)
しかしながら、戦闘の余波でハルク・バスターポッドが破壊され、ハルク・バスタースーツも大きなダメージを負ったため、ハルクを鎮圧した後は登場しなかった。
スカーレット・ウィッチに操られたハルクを鎮圧するため、ヨハネスブルクに降下してハルクと壮絶な格闘戦を演じる。
最初にベロニカがハルクに対して檻ミサイルで拘束し、その間に現場へ駆けつけたアイアンマンと各ユニットが合体。
続いて直接対決ではハルク以上の巨体と損壊パーツ交換能力を活かして優勢に戦うが、激怒したハルクの逆襲で損傷を重ね、さらに戦闘の余波でベロニカも撃墜されてしまう。間一髪で建設中の無人ビルにハルク諸共突撃することで大ダメージを与え、さらに不意に殴り倒して気絶させることで、鎮圧に成功した。
しかしベロニカを喪失し残ったスーツも大きく損傷したためか、それ以降は登場しなくなった。
『スパイダーマン/ホームカミング』でも輸送機に運ぶ荷物の中にハルクバスターがあることを言及する台詞があるが、上記のマークⅠを修理したものか、下記のマークⅡかは不明。
なお、MCU内でハルクバスターの名前が登場するのはこのシーンのみである。
ハルク・バスター2.0(マークⅡ)
『インフィニティ・ウォー』に登場したハルクバスターの改良型。アイアンマンスーツとしてはマーク48に該当する。
マークⅠに比べて小型化しているが、ベロニカのような支援機がないため現地でのパーツ交換は不可。
ハルクがサノスに負けた事が原因となり、ブルース・バナーが変身できなくなってしまった為、ワカンダとの決戦に際して装着。
ブルースは生身で装着しているが、どうやら無理はしてないらしい。おそらくマーク50起動状態での装着を前提として開発していたためとも考えられるが、トニーが着る際にアイアンマンスーツが必要かは不明。
ブルース曰く「変身しないでハルクになったような気分」らしい。
カル・オブシディアン(ブラックドワーフ)との一騎打ちで片腕をもがれるが、逆にその腕を無理やりカルの腕にはめてリパルサーを噴射させ、ワカンダ上空のバリアに激突させて勝利した。
ちなみにリパルサーの形状は逆三角形。
初代機と同じようにハルクバスター・ポッドが有るかは不明。
ちなみに監督曰く、ハルクはサノスに対して怯えているわけではなく、ブルースの代わりに戦い続ける事に疲れたために戦闘を行うことを拒否しているとのこと。
余談
ベロニカの名称は、ハルクことブルース・バナーの恋人:ベティ・ロスに引っかけてネーミングされた。アメリカ人ならピンと来るが、そうでない方々に説明すると、アメリカには「アーチー・コミック」と言う老舗の出版社があり、そこの看板キャラクターのアーチーとヒロインのベティとベロニカの三角関係を描いたコミックス『ベティー&ベロニカ』が長年愛読されており、そこから引用したものだとされる。
ちなみに、アイアン・スパイダー・ハルクバスターというハルクバスターとアイアン・スパイダーの合体版のようなスーツもある。
アイアンマン3で登場したイゴールをハルクバスターへの布石だと見ている視聴者もいる。