CV:草尾毅
人物像
クロスボーン・バンガードのモビルスーツパイロット。階級は大尉。18歳。
15機編成の大隊(ドレル大隊)を率いる指揮官であり、同軍の指揮官用モビルスーツベルガ・ダラスを駆る。
クロスボーン・バンガードを統括するカロッゾ・ロナの長男であるが、彼の妻ナディア・ロナとの間に生まれた子ではなく、カロッゾの既に死去した先妻との間に出来た連れ子であり、ベラ・ロナとは異母兄妹の関係(小説版ではセシリーと同じナディアとの子の設定)であり、またロナ家の面々とは家系系譜上の関係でしか繋がっていない。現状設定資料などでも触れられてはいないが「ドレル・ビゲンゾン」の名であった頃も有ったとするのが妥当であろう。
ロナ家の直系ではないために家名に対する劣等感を持っており、大隊長の地位もロナ家の家名や血縁によるものではなく、実力によって手にしている。
また、同軍のトップエースであるザビーネ・シャルに対抗意識を持っており、その成果もあってMSパイロットとしての技量は高い。
その反面、それ故に物事に先走るきらいがあり、独断専行によって失敗を犯す一面も見られた。
フロンティアⅣの侵攻作戦にて祖父マイッツァー・ロナの命により、コロニー制圧と並行して妹であるベラ・ロナの回収にあたり、続くフロンティアⅠの侵攻作戦においては、命令違反を犯して独断でコロニー内に侵攻するも、サナリィの試作モビルスーツF91と遭遇し、部隊の被害が大きかったために撤退を余儀なくされる。
その後もフロンティア・サイドの攻略にあたり、フロンティア・サイドの制圧が完了した際は、ドレル大隊を率いてコスモ・バビロニアに凱旋を果たした。
その後のコスモ・バビロニア戦争に於ける戦果、及び以降の消息については一切が不明である。
ちなみに続編『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の作画を担当した長谷川裕一が原作の富野由悠季監督との打ち合わせの際、あの後ドレルがどうなったのかを尋ねてみたところ、「気にしなくていいよ、忘れて」と回答されたとのこと。
近年公開されたクロスボーンガンダム版トミノメモ(初期企画書)には、シェリンドン・ロナと男女関係に陥ってしまい物語の前面には出てこないという衝撃的な設定が記されていた。ただし、トミノメモ内(及び小説版)ではドレルはセシリーと同じ「ナディアの子」の設定の為、血縁者となって近親関係が成立するのであり、アニメ版では先述の通りロナ家との実際の血縁縁戚関係は無い設定の為近親愛にはならない(なったとしても民法や家系系譜上の問題であり生物学や遺伝的には問題は全くない)点に注意せねばならず、先述の「気にしなくていいよ、忘れて」発言は恐らく「自分の管掌している設定の存在ではなくなっているから好きにして構わない」という意味の「気にしなくていいよ、忘れて」という事だろう。