概要
モビルスーツ(MS)の量産体制の確立と一定数の機体を確保する目処を立てた地球連邦軍が、それらと並行して極秘裏に遂行していた次世代型MS開発計画。
また、この計画で確立していた最新技術を投入して開発した試作MS群。
各機ともに開発中止となったRX-80をベースとしており、遡るとジム・スナイパーⅡの系譜に連なっている。
頭部や脚部はジム・スナイパーⅡに通じる意匠が見受けられるが、フェイス・エクステリアはジムのようなヘルメットにゴーグルを付けたガンダムフェイスといった独特な構成となっており、ペイルライダーとレッドライダーはジム・スナイパーカスタムのように1本のロッドアンテナが頭頂部から後方に伸びる。
全身にハードポイントを有しており、大型武装や様々なオプションを装備する事ができるなど、高い汎用性を発揮するが、その高コストから量産化は不可能であった為、制式採用は見送られた。
その後、試作機は地球連邦軍高官「グレイヴ」を通じてオーガスタ研究所に接収され、「HADES」と呼ばれる特殊システムを搭載する実験機として運用されている。
また「G-4計画」の技術も盛り込まれており、ガンダム4号機・5号機と共通のものも多い武装やランドセル、「ショルダー・ユニット」に類似した宇宙用増加スラスターといった装備の他、ガンダムNT-1と似た配置の脚部スラスターなどにその影響が見て取れる。
レッドライダー、ホワイトライダー、ブラックライダーの3機はペイルライダーへ戦闘情報をフィードバックさせるための試作機として運用されていたようである。
HADES
ブルーディスティニーシリーズに搭載されている「EXAMシステム」を元にオーガスタ研究所が独自に開発した戦闘用オペレーティング・システム。名前は青ざめた馬に跨った第四の騎士が連れている「死」の象徴「黄泉」に由来する。
パイロットを制御システムの一部として扱いシステムが演算した最適解を強制的にフィードバックさせる事で高い反応速度を発揮する。
詳細はHADESを参照。
開発されたモビルスーツ
開発計画から派生した機体については各記事を参照。
ペイルライダー
型式番号RX-80PR。
ゲーム『機動戦士ガンダム サイドストーリーズ』に収録された『機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク』に登場。
名称はヨハネの黙示録に登場する第四の騎士「ペイルライダー」に由来する。
パイロットはクロエ・クローチェ。
詳細はペイルライダーを参照。
レッドライダー
型式番号RX-80RR。
漫画『機動戦士ガンダム アグレッサー』に登場。
ジオン脱走兵を中心に構成された地球連邦軍「アグレッサー部隊」に配備された試作モビルスーツ。パイロットはチェイス・スカルガード。
後にシールドに変形するビーム刃展開式の大剣「ツヴァイ・ハンダー」を受領する。(大剣は赤い馬に跨った第二の騎士が掲げる「戦」の象徴)
詳細はレッドライダーを参照。
ホワイトライダー
ゲームソフト『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy』に登場。
HADESのためのシステムによる管制補助とペイルライダー・キャバルリーが携行する複合武装システム「シェキナー」の運用試験を行った機体。
搭載された特殊システムの影響で肥大化し、王冠のような意匠を持つようになった頭部と弓のような形状のシェキナーが特徴。(弓と王冠は白い馬に跨った第一の騎士が掲げる「支配」の象徴)
詳細はホワイトライダーを参照。
ブラックライダー
ゲームソフト『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy』に登場。
顔面を箱型バイザーが覆い両側頭部にブレードアンテナが搭載されているため、ヴェルデバスターに近い頭部レイアウトとなっている。また、背中には天秤のような形状の試作戦術ユニット「steelyard」が装備されている。(天秤は黒い馬に跨った第三の騎士が掲げる「飢餓」の象徴)
詳細はブラックライダーを参照。
ペイルライダー・キャバルリー
型式番号RX-80PR-2。
漫画版『ミッシングリンク』に登場。
試作機であったペイルライダーを再設計した量産検討モデル。
グレイヴ抹殺の為に宇宙へ上がったスレイヴ・レイス隊によって奪取され、隊長であるトラヴィス・カークランドの実質的な専用機として運用された。
詳細はペイルライダー・キャバルリーを参照。
ペイルライダー・デュラハン
型式番号RX-80PR-3。
漫画版『ミッシングリンク』に登場。
一年戦争後、「ペイルライダー計画」に於いて連邦軍の手に残った最後の1機。
詳細はペイルライダー・デュラハンを参照。