曖昧さ回避
- 『ヨハネの黙示録』に登場する四人の騎手の一人。本項で解説
- 『女神転生シリーズ』に登場するキャラクター。本項で説明。
- 『機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク』に登場する機動兵器→ペイルライダー(ガンダム)
- クリント・イーストウッド制作・監督・主演の西部劇。→ペイルライダー(映画)
- 『Fate/strangeFake』に登場するライダー(偽側)の英霊の真名。→ライダー(Fate/strangeFake)
『ヨハネの黙示録』のペイルライダー
“小羊が第四の封印を開いたとき、「出て来い」と言う第四の生き物の声を、わたしは聞いた。そして見ていると、見よ、青白い馬が現れ、乗っている者の名は「死」といい、これに陰府が従っていた。彼らには、地上の四分の一を支配し、剣と飢饉と死をもって、更に地上の野獣で人を滅ぼす権威が与えられた。” ─新共同訳、ヨハネの黙示録─
『ヨハネの黙示録』第六章に登場する、子羊が解放する第四の封印、四騎士の四番手として登場する「青ざめた(青白い)馬に乗った騎士」。
他の三騎士が神より与えられた権能が「支配」「戦」「飢饉」と抽象・寓意的なものであるのに対し、ペイルライダーはダイレクトに「人を滅ぼす」と書かれた異色の存在である。
また、黙示録の四騎士で唯一持物が明確化されていないのもペイルライダーだけである。
『女神転生シリーズ』のペイルライダー
初出作品は『真・女神転生』で、他の三騎士に先んじて魔人属の悪魔として登場している。
タロット「死神」のイメージを強調してか大鎌を持った姿で描かれる。
『真・女神転生』は魔人が初登場した作品でもあり、同期のだいそうじょう、デイビットがどちらも元ネタが定かならぬ存在であるのに対し、ペイルライダーはヨハネの黙示録という明確な出典を持つ変わり種である(前者は南光坊天海大僧正説、後者はホルバインの死の舞踏説がある)。
『真・女神転生Ⅲ』での、万能属性スキル「ペストクロップ」でPOISN状態に陥った相手を即死させ、「死魔召喚」で呼び出した夜魔ロアのスキル「自爆」のダメージを吸収して体力を回復するペイルライダーの姿は、命を刈り取り死を収穫する死神そのものである。
ちなみに、後の作品(『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』『真・女神転生4』等)では「ペストクロップ」という名前の武器も登場する。
『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王』にも登場しており、自身の体力が減るごとに分身を生み出すという特殊な戦法を用いる。
石化効果を持つ物理攻撃と呪殺スキル「死霊召喚」、補助魔法で強化された「猛突進」を繰り出す三体のペイルライダーの姿は、まさに末世を覆う黄泉そのものである。
『真・女神転生Ⅴ』ではDLC「人修羅と九人の魔人」において真Ⅲと同じく七番目に戦う魔人として登場。己を除く三騎士を退けた主人公を称え、四騎士最後の一人としてその力を見定めるために戦いを挑んでくる。
今作でも「死魔召喚」で呼び出した邪鬼ロアに状態異常を付着させて「ペストクロップ」を繰り出すという戦法を用いて来るが、ペストクロップの性能が“対象が状態異常の時に威力が上昇する全体物理攻撃スキル”に変更され、防御相性に弱点属性が設定されているなど過去作に比べると攻略難易度が低下している。
ペイルライダーは主人公には見えぬ「疫病」、「死」を強調する言動を繰り返し、仲魔になって以降も主人公の死を見届けること、または死に充ちた世界で輝く生を持つ主人公を試すことを行動原理としている。
また、『真・女神転生Ⅱ』の世界を舞台に小説として作られた「復活のジン」にはTOKYOミレニアムがシェルターに籠るノア軍を攻撃する為に派遣した天使とテンプルナイトの軍勢を率いる悪魔として登場。
魔神カンデオンの威容の前に恐慌を来たしかけたミレニアム軍を一声で鎮めており、己の声と姿を以て対手の精神力を削り、斬り込んだ対象の魂自体に死の力を浸透させる大鎌を手足の如く振るう強敵として主人公・ジンと交戦する。