概要
元々は、ある地域において海岸や河口、内陸部などの低地に発達した市街地を指す。
近代以降の一般的な都市形成過程において、旧市街地としての歴史の長さを誇る地域が多い。
日本では特に戦前や高度成長期には成熟されていた街として、しばしばレトロな光景の対象としてイメージされる事が多い。
そのため近年は「昔ながらの風情や情緒が残る街」として用いられる事が多く、時代による街の移り変わりもあって語彙としての扱われ方が曖昧になりつつある。
東京都23区では、主に現在の海岸部や隅田川などの流域に該当するとされており、対義語の上町は山の手など台地上のエリアであるとされている。
大阪府大阪市でも船場や堂島、天満などといった地域を、上町との対比で下町と呼ぶ場合がある模様。
近年は日本全国で再開発が行われている下町も多いが、古くから市街地として存在していたため街区や道路が狭小であったり、最新の防災基準に満たさない古い住宅や建物も多い地域もある。
また大きな川のそばや沿岸部(埋立地である場合も多い)という土地柄、洪水や津波、液状化現象などのリスクも比較的高い。