後崩壊書とは、miHoYOのアクションRPGアプリ『崩壊3rd』のシナリオの一つである。
概説
オープンワールドクエストの新期シナリオであり、崩壊3rd本編から8年後の世界を描いた物語。
本編が鋭意進行中にもかかわらず、その後日談を先行実装するという異例のパターンとして注目を集めた。
多くのイベントシナリオがifストーリーを前提としているが、本シナリオについては公式から正統な続編であることが明言されている。
ストーリー
人類を襲った「大崩壊」との戦いから8年――。
全ての「崩壊」は一人の英雄によって、そのほとんどは月へと封印された。
天命組織はテレサ・アポカリプスを大主教に戴き、聖フレイヤ学園は崩壊亡きあとの世界を支えるべく、地上に残された「崩壊」の痕跡と向き合う新世代の育成に邁進していた。
そんな中、アフリカ大陸の南端にある観光都市「セントフォンテーヌ」に異変が観測された。
雷電芽衣率いる第三小隊は、天命組織からの指令を受けて直ちにセントフォンテーヌ市へと侵入する。
だがそこは、赤い結晶に覆われた奇怪な異空間へと変質していた――。
システム
これまでのオープンワールドクエストとは異なり、全プレイアブルキャラが通常のプレイから独立した、本シナリオ固有のキャラとなっている。
そのため操作可能なキャラは全てシナリオ内で育成することになり、また育成したキャラも本編プレイには持ち出すことは不可能となっている。
ゲームはフィールドを探索する事で様々なアイテムを収集し、また特定のエリアにいるボスを討伐する事で活動エリアが拡張される。
戦闘システムそのものは本編と共通し、キャラクターごとの固有のアクションを繋げつつ、QTEによるダイナミックな連携を堪能できる。
特徴的なのが、崩壊3rd内でほぼ唯一単独コマンドとしてジャンプが可能となっている点だろう。
それまで攻撃時に跳躍するキャラクター自体は珍しくなかったが、ジャンプ行動を移動・戦闘を問わず無制限に行えるのは本シナリオ最大のポイントと言える。
これに伴い継続した本格的な空中コンボも可能になっており、より自由な行動と戦闘を可能にしている。
キャラの育成に関しては、シナリオ固有の擬似通貨アイテム「結晶」を対価に、キャラクター固有の「制限装置」を獲得して戦闘用のスキルを解放していく。
登場人物
プレイアブルキャラ
主人公(後崩壊書)
プレイヤーの分身となるキャラクター。
崩壊シリーズ初の男性プレイアブルキャラで、東洋人的な容姿を持つ。
崩壊因子に高い耐性を持つ男性として稀有な体質の持ち主であり、雷電芽衣率いる第三小隊に所属している。
雷電芽衣
第三小隊隊長。
かつて雷の律者として天命組織から離反して闇へ潜ったが、大崩壊の後に新たな目的を得て聖フレイヤ学園の教官として舞い戻った。
かつての不安定さは既に無く、幾多の戦場と葛藤が彼女を成熟した女性へと形作った。
キャロル・ペッパー
主人公の後輩で、小隊のトラブルメーカー。
大崩壊の英雄「ルイス・ペッパー」を母に持つサラブレッドだが、スパルタな母に反発するかのようにオシャレと流行を愛するJK気質。
戦乙女として高い素質を秘めるほか、機械に強く小隊のメカニックも担当している。
ver.5.3にて、通常プレイアブルキャラとしても実装された。
ブローニャ・ザイチク
第二小隊隊長代理。
アニメ制作会社「E.T Studio」のゲーム開発支社に所属するプロデューサーだが、8年前に理の律者として崩壊に立ち向かった英雄でもある。
心身共に大きな成長を遂げており、天命組織からの要請を受けて異常の蔓延るセントフォンテーヌヘ、第三小隊の救援に駆けつけた。
ティミド・チュテ
第二小隊所属の戦乙女。
極度の引っ込み思案で、人前に出る時はマスク必須という恥ずかしがり屋。自己評価も低めであるが、聖フレイヤ学園の在学経験なしの飛び込みでテストを通過した、底知れない可能性を秘めている。
スケートシューズのような装備を武器に、舞うような連撃と機動力を発揮する。
ライル・コッローディ
第二小隊所属の狙撃手。
主人公程ではないが、崩壊因子に耐性を持つ男性適合者。
軽薄なお調子者で、主人公とは訓練所時代からの親友であり、数少ない同性の理解者でもある。
態度こそ軽いが、狙撃手としての観察力と洞察力は一流であり、誰よりも戦局と戦友たちを俯瞰的な視点で見守っている。