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ヨルムンガンド

よるむんがんど

ヨルムンガンド(Jörmungandr)とは、北欧神話に登場する怪物・ミドガルズオルムの別名。 創作物においても様々な作品でその名が使用されている。

曖昧さ回避

  1. 北欧神話に登場する怪物・ミドガルズオルムの別名。
  2. 月刊サンデーGXにて連載された高橋慶太郎の漫画。⇒ヨルムンガンド(漫画)
  3. OVA機動戦士ガンダム MS IGLOO』に登場する架空の兵器。本項で解説
  4. SLGR-TYPE TACTICS』シリーズに登場する輸送艦。⇒ヨルムンガンド級
  5. ARPG聖剣伝説3』のドラゴンマスターの召喚獣。
  6. 続・ボクらの太陽のラスボス。

試作艦隊決戦砲「ヨルムンガンド」

『機動戦士ガンダム MS IGLOO』において、ジオン公国が試作した『艦隊決戦砲』と呼ばれる巨大なプラズマ収束砲。全高28.4m、全長231m、全幅12.4m。

威力は一般的な艦隊砲撃の10倍以上で、艦隊決戦の切り札とされた。胴体は複数のブロックに分けられ、それぞれ決戦宙域に輸送して現地で組み立て、最後に砲座を連結する事で使用できる。その最大威力は60TJ(60兆J)広島型原爆の9割にも及ぶ。有効射程距離は300㎞、最大射程は2000㎞にも及び、それをわずか1秒で突っ切るマッハ5882に相当)。

しかし、威力こそ当時の艦船の兵器を上回るものでありながら、超高温のプラズマを使用する為、砲身の冷却に時間を要し連射が不可能である事や、ヨルムンガンドの発射にかかる『1発につきザクⅡ3機分』とも言われる超高額の運用コスト、更に原理上地球の磁場の影響を受けやすいプラズマ弾や、前線の友軍艦隊からの観測と指示なしには正確な射撃ができない扱いづらさも重なり、実機が完成した時には既にMSに戦術の中心が移っていたと言われる。

U.C.0079年3月の開戦後のルウム戦役と思われる時期に、データ収集を兼ね、艦隊決戦の切り札として第603技術試験隊に専任の砲術長アレクサンドロ・ヘンメ大尉と共に配備された。

艦隊戦が開始され、前線からの観測データが届くはずであったが、データはいつまでたっても届かず、ヘンメ大尉が目視観測により独断で2発を発射し、命中弾こそなかったがうち1発はかすめただけで航行中のサラミスが引き寄せられるなど、威力のほどを見せつける。

尚も観測データが届かないため、業を煮やしたオリヴァー・マイ技術中尉とヒデト・ワシヤ中尉は小型の観測機に乗り込んで自ら戦闘区域へと向かうが、その時新製配備されたザクが戦列に加わり、状況は一変。

603試験隊はザクがあっという間に連邦軍の戦艦を次々沈めていく光景を呆然と見つめ、更にその中で現れた赤色のザクから、この艦隊戦においてはMS投入が最初から作戦のうちであるとの通信を受ける。

同時に彼らは、ヨルムンガンドが最初から戦力として勘定されておらず本命であるMSの存在を秘匿するため担ぎ出されたに過ぎないことを知ったのだ。直後、連邦軍のマゼラン級から攻撃を受けてヨルムンガンドは損傷し、ヘンメ大尉も重傷を負う。

それでも、ヘンメ大尉は大砲屋の最後の意地とばかりに3発目を発射し、マゼラン級に直撃、一瞬で撃沈する。しかし、その後の戦闘でヨルムンガンドが使用される事は終戦まで遂になく、ヘンメ大尉も先の戦いで負った傷がもとで戦死している。

漫画では『機動戦士ガンダム0083リベリオン』において、デラーズ・フリートがヨルムンガンド改を使用し、星の屑作戦阻止の為に地球連邦軍が展開したソーラ・システムⅡのコントロール艦を狙撃して破壊せしめた。

このほか、漫画『GUNDAM LEGACY』においてもU.C.0084年のサイド3に『プラズマビーム砲』という名のヨルムンガンドと思われる兵器が1基配備されており、気化爆弾を搭載した惑星間航行兵器『シルバー・ランス』の迎撃に使用されている。

モデルはドイツが第二次世界大戦中に開発していたV3 15センチポンプ砲と思われる。

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