クレジット
作詞:鈴木計見
作曲:PASQUINI-BATTEN-CONTINI
編曲:星野靖彦
ストリングス・アレンジ:萩田光雄
概要
特撮番組『ウルトラマンティガ』のオープニングテーマ。第50話ではサブタイトルにその名が使われたテーマソングである。また劇場版『ウルトラマンティガ The final Odyssey』の主題歌としても使われた。
歌っているのは、『ウルトラマンティガ』の主演でありダイゴ隊員役を演じた長野博氏の所属するアイドルグループ、V6。
ユーロビートミュージシャン、デイブ・ロジャースの提供曲である。後にデイブ自身がセルフカバーをしたので勘違いされやすいが、V6がデイブの曲をカバーしたものではないので要注意。
当時、アニメ作品ではアニソンを活動の中心としない歌手とのタイアップは珍しくなかったが、特撮番組ではそうした前例はほとんどなく、ましてやトップアイドルユニットが主題歌を担当することは前代未聞の出来事だった。特撮の主題歌といえば熱いヒーロー像を表現し必殺技や作品タイトルを歌詞に入れるのが定番であるため、ジャニーズアイドルが歌って踊る流行りのダンスミュージックであるこの歌は、当初はティガの制作スタッフや昔の作品を知る特撮ファンからあまり好まれてはいなかった(一応サビの歌詞には作品タイトルと通じる『TIGA』というワードが入っており、歌詞自体もヒロイックなものとなっているため作品内容と著しく相違しているわけではない。ちなみにサビの歌詞を和訳すると「愛する君と高みに行きたい」、「ティガが私をさらなる高みに連れて行く」という意味になる)。
しかし徐々に作品の評価が高まるにつれて主題歌も認められていき、最終的には前述の通り第50話「もっと高く!〜Take Me Higher!〜」としてサブタイトルに曲名が使われるまでになった。今でも特撮ファンからの人気が高い歌である。
レーベルの関係で2001年以前は本曲が収録される際にはコロムビアカバーバージョンかTREE BOY歌唱版が収録される事が多かったが、2002年以降は権利問題が解消されてオリジナルのV6バージョンが収録されるようになった(ただしこれ以後も一部のウルトラシリーズのアルバムに関しては本曲のV6バージョンが収録されず、上記のカバーの2曲の内のどちらか、もしくはエンディングの「Brave Love,TIGA」だけが収録される事があった)。
テレビサイズや最終回で流れたREMIXヴァージョンなどがあるが、後者に関してはウルトラシリーズのアルバムには一切未収録でV6のセカンドアルバム『NATURE RHYTHM』のみに収録されているだけである。(一応、ばっちしV「ウルトラマンヒットソング集!」に収録されているのはこのバージョンである。)
劇中では最終回の他第3話、6話、13話、20話、28話、50話などの戦闘シーンで使用されたが、第6話と第28話は歌入りでは無くオリジナルカラオケ音源にトランペットとトロンボーンのメロディを追加した物(曲番M-67)が使われており、28話はこれとカラオケ音源を編集で合わせたメドレー形式、最終回は上記のアルバムバージョンが使用された。
第13話などではインストアレンジのM-4が使われている。
それ以外では続編の『ウルトラマンダイナ』のダイナスペシャルの総力特集ティガ、ダイナでメロオケのM-67が使われている。
『新ウルトラマン列伝』では第83話、143話、147話にて使用。ちなみに第143話では上記には無い第21話の戦闘シーンに本曲が挿入歌として使用されている。
上記の版権問題があるためか、韓国版のOPは『ウルトラマンガイア!』の替え歌が使用されているとか。何故にガイア!?なお、後年に韓国でガイアが放送されたのだが、主題歌は変更されなかった。東南アジア版では「目覚めよウルトラマンティガ」という完全新規の曲が使用されている。
ただし、バンダイ〜バンダイビジュアルから販売された再編集ビデオシリーズ「ウルトラマンワールド」や「ウルトラマンヒットソングヒストリー」では問題なく、V6版が使用されているものが殆どである。
デイブ・ロジャースがセルフカバーしたバージョンはユーロビート色とラブソング要素が強くなっており、日本版のヒーロー番組の主題歌や流行りの主題歌といった要素はなりを潜めている。そもそもこちらの歌詞中には「TIGA」は一文字も登場しない上に、ストリングスアレンジなどが入っていない。
なお、『スーパーヒーロージェネレーション』や『ロストヒーローズ2』でインスト版が使用される分には問題ない為か、V6版に寄せたアレンジとなっている。しかし、原作の主題歌がそのものが収録されるプレミアムエディションの場合は版権が厳しくなってしまう為か、ED主題歌が収録されている。
V6の楽曲としてのTAKE ME HIGHER
1996年9月16日に発売されたV6の4枚目のシングル。
オリコンチャート最高位1位、売り上げは38万枚。
V6の代表的な曲の一つであり、発売から20年以上経った今でも歌番組で披露される機会が多い。ソロパートが無く、全体を通してユニゾンで歌われている。歌番組やライブで歌われるときはイントロの出だしが「Wanna take you, baby, take me take me higher!」という掛け声から始まるアレンジがされているパターンもある。
ダンスはトニセンとカミセンの二組に分かれたフォーメーションで行われており、間奏は全員が激しいアクロバットを披露するパートとなっている。2010年のライブツアー『V6 ASIA TOUR 2010 in JAPAN READY?』ではDarlingの間奏で行われる長野&岡田の肩宙がこの曲の間奏で披露された。
V6の20年分の活動を振り返るインタビューにおいては、ウルトラマンティガの主演を務めた事とこの曲のダンス中のバク転で左手を骨折した経験もあって、TAKE ME HIGHERが一番思い入れがある曲だと長野博が語っている。
PV
デイブ・ロジャースの楽曲としてのTAKE ME HIGHER
1997年4月発売の同名のソロアルバムに初収録。その後、11月発売の『THE BEST OF SUPER EUROBEAT 1997』にも収録された。
2020年には、リメイク版がYouTubeの公式チャンネルにて配信される。
更に2021年3月5日発売の『頭文字D Battle Stage3』にて、リメイク版がエンディング曲として起用されている。
頭文字D・MAD動画
2020年リメイク版
余談
pixivではタグの都合上間に「_」を入れているが、通常は入れずに半角スペースである。
また、サブタイトルの副題としては「!」が付く「Take Me Higher!」であり、曲名としては全て大文字の「TAKE ME HIGHER」である。
MUSIC STATION ウルトラFES 2017 元気が出るウルトラソング BEST100では当楽曲が第35位にランクインしている。
MUSICFAIR2016年6月4日放送分にV6がゲスト出演した際は、土曜の夕方6時に放送されるこの番組の出だしでTAKE ME HIGHERが披露された。放送局は異なるが『ティガ』の本放送と全く同じ曜日と時間であり、リアルタイムで見ていた層には嬉しいサプライズとなった。ちなみに2016年は『ティガ』20周年の年でもある。
2020年7月9日には、同日放送の『VS嵐』で行われたダンス時計対決にてTAKE ME HIGHERが使用された事が話題になり、twitterのトレンド入りを果たした。
なお、アニメアイカツにも同名の挿入歌があるが、カバー曲ではないので注意されたし。幼女先輩が『Take_me_higher』と言ったら大体こっちを指す。
2021年に放映されるウルトラマンティガのオマージュ作品『ウルトラマントリガー』の主題歌『Trigger』はサビがどこかTake me higherを思わせる曲調になっているのが特徴。