ドン・キホーテ
どんきほーて
「進め、すすめ。あれは風車にあらず、化け物じゃー!!」
概説
スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説で、初版は1605年。騎士道物語の読み過ぎで自分が遍歴の騎士だという妄想に取りつかれた老齢の郷士(財産や称号を持たない特権階級)アロンソ(自称ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ)と、無理矢理付き合わされた農夫サンチョ・パンサのドタバタ珍道中を描く。
出版するなり大ヒットし、1612年には英訳版が、1614年にはフランス語訳が出版された。
この中で、風車を巨人と思い込んで突撃し、吹っ飛ばされるエピソードに太陽の沈まぬ帝国の落日を見た、という暗喩があったりもする。
普通に「セルバンテス 作」というわけでなくて、「モーロ人の歴史家シデ・ハメーテ(アラビア人ぽい名前)・ベネンヘーリ(地元の名産茄子が好きすぎる人 の意)によってアラビア語で記録され、セルバンテスはその記録を編纂して発表」という「又聞き」ということになっている。セルバンテスは生涯に何度も投獄されており、投獄中に着想を得て書かれたという大人の事情ほかが絡んでいるらしい。
1615年に出版された後編は所謂メタフィクションが満載となっていて「前編が出版されて世に出回っている」という設定で登場人物たちが前編の批評と矛盾している記述の釈明を行い、後編執筆中に(実際に)出版された続編と称する贋作は「ドン・キホーテを騙る人物の道中記」と言う設定にして前編とは無関係であると主張した上で贋作に当てつけるようにドン・キホーテの行き先をサラゴサからバルセロナに変更している。
また、この作品から着想を得てか、ディスカウントストアの「ドン.キホーテ(ドンキ)」やドンキホーテ・ドフラミンゴ/ドンキホーテ・ロシナンテなるキャラクターなどが生まれた。
この小説を原作としたギャグアニメ『ずっこけナイトドンデラマンチャ』もとあるアニメーターを語る上で欠かせない作品として語り継がれている。
文学的な側面
本小説には、当時まだスペインで旧態然と根を張っていた「騎士道精神」、またスペインという国家へに対する痛烈な皮肉が随所にちりばめられていると云われ、その内容が何を示唆しているか、現在でも盛んに論議が交わされている。
また「近代小説の魁」とも云われており、それまで神や運命の気まぐれを前提とした叙事詩的な作品、――乱暴な云い方に換えれば“ご都合主義の悲劇的英雄伝”に傾倒していたところに、老人の思い込みから始まった珍道中という、神も運命もない“人間の成長”を描いた最初の小説ともされている。
同時に「老いても夢を抱いて前へ進める」という、前向きで明るい解釈が出来ることもあって、多くの読者に感動と活力を与えてきたともいわれる。
このことから「近代小説百選」でも、人気第一位の栄誉に浴している。
ドラマ版 ドン・キホーテ
正式名はドン★キホーテ
ストーリー:草食系で貧弱な児童相談所職員の城田と、肉食系で武闘派なヤクザの親分の鯖島が、天変地異のよって魂が入れ替わってしまった。初めは中違いして認め合わなかったが、それぞれ自分を信じて突き進んで行き。諦めずに無茶を承知で闇の中で怯えて苦しむ。子供達を救う為に現在のドン・キホーテとサンチョ・パンサとなっていく。
登場人物。
城田正孝
新人の児童福祉司。心優しいけど自己主張の弱い草食系な上に、ベジタリアンで戦闘力も低い。ヤクザが嫌いだけどヤモリが好きで、いつもマニュアルを持ち歩いている。鯖島と体が入れ替わってからは、城田本人の低い戦闘力と下戸とタバコが吸えない事に戸惑う。
ドン・キホーテのポジション。
鯖島仁
京浜連合系鯖島組、組長及び7代目、京浜連合総長。強面でぶっきら棒な性格な肉食系で、漢字と機械系が弱い。社交ダンスが好きだけど、子供と公務員が嫌い。城田と体が入れ替わってからは、鯖島本人の高い戦闘力で敵を倒す。
サンチョのポジション。