東方の大国クシャーンの皇帝。「恐帝」の異名をとる。
弟を王にしたいと望む母から殺されかかる等、
生き馬の目を抜く宮廷劇を生き延び王となるや、
周囲の国々を平らげ、強大な帝国を築き上げた。
その人生から、他人への猜疑心にとらわれ、
他国から娶った妻と彼女との間に生まれた子とも疎遠になっていた。
宴の席で父を恐れる息子に謀殺されそうになるが、
ある苦行者から献上されたベヘリットが蠢き、
息子を贄として捧げ人外の存在「使徒」と化す。
魔術師ダイバを右腕とし、外法で操る怪物や
「魔子宮」でつくった鬼兵(ダーカ)を戦力として自軍に組み入れている。
「魔子宮」とは使徒の体を繋ぎわせ、羊水で満たしたもので、
妊娠した女性を「魔子宮」に投げ込み、そこで胎児を鬼に変じさせることで
ダーカは誕生する。しかし母親は死んでしまう。
使徒としての能力として、自身を雷雲に変え、体内で発生させた雷を放つことができる。
稲妻には同じ「使徒」を撃退するほどの威力があり、
しかも彼自身は雲という実体の無いかたちをとっているため、
ダメージを与えるのも難しい。作中でも最強クラスの「使徒」である。
クシャーンの全軍を注ぎ込もうと敵わない、と悟り、
自ら「魔子宮」に入り、さらに強大な存在になろうとするが……