概要
2013年4月26日放送「やりクリしてハワイ旅行」に登場。
槍を持った栗型のロボットのような道具で、期間と目標を言って口の中にお金を入れれば、それを達成するための節約の方法を徹底的に教え、実行させる。緊急停止ボタンを押せば解除されるが、これまでの期間がリセットされて再開されることになる。
ストーリー
スネ夫にハワイでの旅行映像を見せられ、ドラえもんとのび太は自分達もハワイへ連れて行ってもうろうと、両親に相談してみることにした。だがママは給料日前にもかかわらず、手元に1000円しかないことに溜息をついていて、何とかするためドラえもんは「やりクリ」を取り出した。これに1000円を渡しながら「3日で1000円」と条件を言うと、ママは出て来たマニュアル通り大根料理を作り、家族にも大好評であった。
すると3日後には浮いた分のお金が溜まっていて、のび太は更に「一か月後に家族でハワイ旅行」を条件に追加。そして一ヶ月を一万円でやりくりすることになったが、やりクリが預金通帳やのび太の小遣いを全て没収してしまい、ごはんも3日続けてモヤシ料理になりなってしまった。
後日ドラえもんとのび太は河川敷でつくしをつむこととなり、その他にも封筒の口をご飯粒で接着することになるや、お使い先でもらったお駄賃でお菓子を買うと尻を突かれたりする始末になった。更にこの時のび太はズボンが破けてしまったが、節約のためママのエプロンの切れ端で継ぎ合てをすることとなり、ジャイアンとスネ夫に笑われてしまい、一方のママも茶殻で掃き掃除をすることとなっていた。
我慢の限界が来たのび太はドラえもんにやりクリを止めてとお願いするが、上記の理由を聞いてこのままの生活を送らざるを得なくなってしまった。それでも何とか一ヶ月耐え抜き、後は今日の昼食を我慢するのみとなったが、その時取引先の社長が家に来ると電話がかかって来て、ドラえもんは緊急停止用ボタンを押すことを考えたが、のび太から止められたので、「こういう事態にも対応してこそ本物のプロだろ!」と言うと、やりクリは「魚屋さんへ行け」とマニュアルを出した。
2人は言われた通り魚屋へ行くと一応鯛をもらえたものの、それは既に骨だけになった物であり、ちょうどその時社長も家に到着。しかたく骨の部分を分からなくしたこの鯛を出すことにし、ドラ猫に化けたドラえもんが咥えて持ち去り何とか誤魔化すことができた。それからも泡立てた麦茶をビールと言って出し、先ほどと同じやり方で誤魔化し続けた。
そしてこれまた仕方なく先ほど摘んだつくしで作った料理を出すと、社長は自分の母もよくこれを作ってくれたと喜んで上手いと食べてくれ、今度はやって来たドラえもんにも鋭い睨みをきかせて追い返して見せた。その後野比家にはハワイ旅行に行けるほどのお金が貯まったが、今まで我慢してきた反動で、このお金は今日の食費へと消えてしまい、結局は「ハワイよりやっぱりいつも通りが一番」という考えに落ち着いた。
余談
やりクリの声は三田ゆう子が、社長の声は広瀬正志がそれぞれ担当し、両名とも大山版の頃からドラえもんには出演していて、その他の藤子作品にも出演している。