この世界には人の運命をつかさどる何らかの超越的な 「律」
神の手が存在するのだろうか
少なくとも 人は自分の意思さえ自由には出来ない
概要
「ベヘリット」とはベルセルクに登場する目鼻のレリーフが福笑いの様に出鱈目につけられた卵型の物体である。時折瞬きをするなど「生きて」はいるが何もしなければ無害。
因果律(運命)によってベヘリットの真の所有者とされた者は深い絶望と渇望を感じた時に異世界の扉を開き、使徒の長ゴッド・ハンドを呼び出す事が出来る。この時ベヘリットは顔パーツは正しい位置へと動き、血の涙を流しながら叫び声をあげる。
そして所有者は「降魔の儀」と呼ばれる儀式において「最も大切にしているもの」を生贄にすることにより使徒へと転生する。
また、真紅のベヘリットは「覇王の卵」といい、216年に一度の殺戮の宴『蝕』にて所有者をゴッド・ハンドへと転生させる。
霊樹の館の魔女フローラいわく、ベヘリットは人の運命をも司る高位の霊体、またはそれ以上の存在が地上に遣わしたものであり、
「真の所有者であればたとえ手放しても己の手元に帰ってくる」
「逆に真の所有者でなければ自然と手を離れていく」
と述べている。
主人公のガッツも連載初期でベヘリットを一つ拾ってから紛失することなく持ち続けているが、彼が「真の所有者」かは現段階では不明である(少なくとも物語の序盤に5人のゴッド・ハンド達が召喚された際に交わしている彼等の言葉からは「ガッツが因果律に選ばれていない」という事が窺える。とはいえ、ゴッド・ハンド達自身が『蝕』の終幕の際に述べているように彼等も決して全てを見通せているわけでなく、予想外の事は起こりうるとされる)
各メディアごとの扱い
原作漫画版においてガッツが持っているベヘリットは『伯爵』を倒して得た戦利品。
パックは彼(?)に「ベッチー」という名をつけ、「オレんち(ガッツのカバン)」の居候、兼抱き枕として可愛がっている。
イシドロ同様、パックに関わったモノの宿命でギャグ補正がかかっているきらいがあり、(ギャグ的表現かもしれないが)彼に無体な仕打ちを受けて冷や汗をかいたり落涙したりと、他のベヘリットより表情豊かではある。またパック曰く好物はチーズとのことだが、ベヘリットが物を食べるという描写は今の所なく、何をもってして好物としているのかは謎である。
旧アニメ版『剣風伝奇ベルセルク』では領主(コブラ型使徒。漫画版でのコカ城の盗賊首領)を倒した後にベヘリットを拾う描写がある。
2016年の新アニメ版では、ガッツが聖鉄鎖騎士団に捕縛された時点で既にベヘリットを所持していた。
原作同様「ある男から手に入れた」とは言っていたものの、伯爵戦・コブラ使徒戦ともに割愛されているため、入手経路は不明。
pixivでは
本来のベルセルクに出てきたベヘリットの他、卵もしくは卵に近い形状のものに顔が描いてあるイラスト、または既存のキャラクターの顔パーツをでたらめにつけたイラストなどにこのタグがつけられる。