CD-ROM
「CD-ROM」(Compact Disc Read Only Memory)は、コンピューター上で扱われるデータが記録できる、読み取り専用CDの規格のことである。これに対し音楽CDの規格をCD-DA(Compact Disc Digital Audio)という。CD-ROMはCDの1トラック分にデータが記録されている。データトラックとともに音楽を収録したトラックを設けたものをミックスモードCDといい、ゲームソフトなどで使われた(PCMの記事に詳しい)。
なお、多くのプレーヤーで再生するとわかるがトラック1にデータが格納されており、CDプレーヤーでそのトラックを再生すると異音が発生する事でオーディオ機器の破損の恐れがある為、ゲーム機のCDプレーヤーでは音声として再生されない様にしていたり、CD-DA部分で警告メッセージを入れていた。
製造工程で一度データを書き込むと、追記や書き換えは行えない。製造価格が非常に安価であり、雑誌の付録などにも広く使われた。基本的にはCD-DAと同じく直径12cmであるが、デバイスドライバ用として8cmCDのCD-ROMもあった。
容量は当初は540MB、後に700MB程度まで拡張された。論理フォーマットはISO9660が標準化されているが制限が多かったため、マイクロソフトやアップルなど各ベンダーが独自に自社プラットフォーム用の拡張を行なった。データの読み出し速度は初期には音楽CDと同じ150KB/秒に過ぎなかったが、1990年代の普及期に入ると倍速(300KB/秒)が主流になり、4倍速、8倍速、10倍速と順次高速化され、最終的には52倍速(7.8MB/秒)に達した。
ゲームソフトの媒体としては1988年、PCエンジンのCD-ROM²が初めて採用。のちにメガCD、セガサターン、プレイステーションも採用し、低価格かつボリューム豊かなゲームが多く発売された。DVD対応のプレイステーション2もCD-ROMで発売されたタイトルが少なくない。パソコンとしては1989年発売の富士通のFM_TOWNSが初めて標準搭載し、1994年頃までにはPC-AT互換機やMacintoshでも標準搭載が当たり前になった。
書き換え可能CD
「CD-R」(Compact Disk Recordable)は、データを一度だけ書き込めるCDのことである。
「CD-RW」(Compact Disk ReWritable)は、リライタブルデータを何度でも書き込んだり消去したりできるCDのことである。
書き換え可能CDの規格としてはすでに1987年にCD-WOが策定されていたもののこれは普及せず、1990年に登場したCD-Rドライブも当初は価格が40万円以上した。ドライブの価格が10万円を切り普及し始めたのは1996年ごろからである。1997年にCD-RWが商品化されるとCD-R/RW両対応のものが多くなった。
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