概要
コンパクトディスクの一種。
対応する機器を使用することにより、領域に対し一度だけ書き込みが可能なメディアである。なお、書き込みの形式によっては未書き込みの領域が残る限りは追記することも可能である。
ただし、データの状態やメディアの質、さらには書き込み機材が悪かったりすると書き込みに失敗し、フリスビーくらいにしかならないものが出来上がるということが発生する。
基本的には12㎝の円形であるが、8㎝のシングル形式やカード形式などのものもあった。
書き込み内容を消去可能で、更に書き換えできるCD-RWと呼ばれるものも存在するが、CD-Rよりも読み込み機械の対応が低いため注意が必要である。
どうしてかというと、実はレーザー光の反射率がCD>CD-R>CD-RWの順で落ちるため(一方、CD-Rの試し焼きとしての使い道ではミス防止に繋がる)。
音楽データを書き込んだCD-RやCD-RWをCDプレーヤーで再生すると、登場年が2000年より前の様な機種はCD-RWだけ再生できなかったり、下手するとCD-Rも再生できなかったりする。
YAMAHAのDiscT@2に対応したドライブでは書き込み部分の反射率の変化を利用して記録面に絵などを描くことが可能。クローズ処理した後の未使用部分に書き込むだけでなく、全面を使用することも可能。DVD-Rでも同機能を搭載したドライブがあり、こちらは両面記録のメディアを使用することで片面で絵を描きつつもう片面を記録に使うことが可能となった。
利用法
CD-R書き込み対応のドライブがあるならば自由な内容を独自に収録できる。そのため、同人において音楽やデータなどのCD-ROMの少部数出版などにも用いられる。また、21世紀に入ると容量当たりの価格が他のメディアよりも安価であったため、各種バックアップにも用いられた。
また、家庭用ゲームや市販のソフトウェア等も一部はバックアップも可能とされるが、コピープロテクトや、特殊形式をとっているものもあるため、きちんと利用するためにはプログラムをいじったり、本体側に改造するなどの細工が必要となる。むろんコピーしたメディアやそのマザーの販売は違法である。
最近はより大容量のディスク、例えばDVD規格やブルーレイ規格の各種書き込み可能メディアや、USBメモリやSDカードなどの書き換え可能なストレージデバイスの登場やそれらの機材およびハードディスクの大容量化および低価格化により、バックアップ用途などでの出番は少なくなったものの、特に使用用途の需要の大きい音楽や比較的低用量のデータの配布の際には価格面や互換性の関係( 一枚当たり数十円かつ、多数のディスクドライブ搭載の機械で読み込み可能 )により使用されることがある。
容量
通常のCD-Rに書き込みできる容量は650MB(8cmでは185MB)、音楽で換算すると74分(8cmでは21分)である。
のちに約700メガバイト(1990年代に記録出来る様になった80分(8cmでは210MBとなって24分)に増加したものも存在した。
ただし、機器によっては外周部分の書き込みや読み込みが安定しない場合や、1980年代の様な機材だと74分を超えるものが非対応となるため、500メガバイト(よく使われる60分のカセットテープに等しい、8cmでは155MB(18分))ぐらいに収めたほうが無難だと思われる。