概要
「恵まれし子らの学園」の最初の5人の生徒の内の一人。エグゼビアには及ばないがサイコキネシスとテレパシー能力を有し、エグゼビアのアシスタント的な役割も果たす。ティーンエイジャーの頃はマーベルガールと名乗っていた。
恋人は同じ最初の生徒のサイクロップスことスコット・サマーズだが、事実上のX-MENの主役キャラであるウルヴァリンとも互いに想い合っていた三角関係であった。
何度も生死を経験しており、その都度実はクローンや偽者だったという後付けが加えられ復活しているが、2003年にマグニートーの偽物であるエクゾーンによってとうとう殺されてしまった。
この出来事で夫のサイクロップスは激しく落ち込んだ。
物理的に死んだジーンはフェニックスフォースと一体となり、高次元の存在となった。
また、サイクロップスに「X-MENを存続させないと未来が破滅する」と助言し、チーム残留を決意させた。
さらにエマ・フロストにサイクロップスの事を任せた。
こうした経緯から、サイクロップスはエマと真剣に交際しパートナーとなるが、ジーンに思いを寄せていたウルヴァリンや、友人だったビーストは露骨に嫌悪感を示した。
ジーンの魂はエムクランクリスタルの中のホワイトホットルームと呼ばれる空間に移送され、死亡扱いとなった。
だが、その間も過去の世界から若き日のジーンが連れてこられたり、
ウルヴァリンによって自分の名前を関した学園が造られていたり、
ジーンがかつて宿したフェニックス・フォースが勝手に暴れたりといった事があり、存在感自体はあった。
2017年にフェニックスフォースが地球に飛来し、X-MENと戦った。
その最中にジーンは記憶をなくした状態で復活。後にローガンの手助けで記憶を取り戻し、フェニックスフォースと決別。再びX-MENとなった。
フェニックス
かつてジーンに宿ったことがある、鳥の形をした超エネルギー生命体。ビッグバンとともに生誕したと言われている。
ジーンが宇宙の放射線を浴びた際に超パワーを受けて復活し、フェニックスを名乗るようになった、というのがストーリー上の初出。
その後、ジーンはフェニックスフォースに取り憑かれ、破壊の限りを尽くすが、最終的に自害する。
後付けで実はフェニックスフォースがジーンに擬態していただけだったと言うこととなり、別人扱いとなった。
宇宙を滅ぼしかねないほどの超パワーを持つが、誰かを宿主と定めて行動を起こすというのが特徴。
暴走する事が多く、ストーリーラインに度々浮上しては大事件を起こす、はた迷惑な存在。
見方を変えれば、ストーリーの転換期に登場する事が多い。
実写版
実写版は1作目~4作目、およびウルヴァリン『ウルヴァリン: SAMURAI』に登場。演者はファムケ・ヤンセン。
原作同様、プロフェッサーXの側近の1人であり、テレキネシスやテレパシー能力で仲間たちをサポートする。ただ、今一つ自分の能力に自信が持てないために、窮地に陥ってしまうこともしばしばだった。(2のサイクロップスのセリフからすると、1作目のリバティ島での戦いくらいまでは椅子を動かすのもやっと、だったらしい。その割には発射された弾丸を止めたり、トードの動きを封じたり、ストームの竜巻で持ち上げられたウルヴァリンの体をコントロールしたりはしているが)
また、サイクロップスとは恋人同士で会ったが、ウルヴァリンからも想いを寄せられており、両者の想いの狭間で揺れ動くことに。また、そのことがサイクロップスとウルヴァリンとの間に軋轢を生み出してしまう要因となった。
2作目のラストで仲間たちを逃がすためにダムの決壊に巻き込まれて消息不明となる。
…が、実は水底で生き続けており、3作目で復活。この時、かつてプロフェッサーXによって封印されたもう1つの人格である“フェニックス”が覚醒してしまう。復活後はサイクロップスとプロフェッサーXを相次いで殺害(このうち、プロフェッサーXはラストシーンで生存していたことが判明)、マグニートー率いるミュータント軍と行動を共にする。最終決戦ではマグニートーが戦闘不能になった後もなおテレキネシス能力で周囲の人や物を破壊し続けていたが、最後はウルヴァリンによって止めを刺されて死亡した。
彼女の死はウルヴァリンの心に深い傷を残すことになり、『ウルヴァリン: SAMURAI』では度々彼女の登場する悪夢や彼女の幻にウルヴァリンが苛まれるというシーンが挿入されていた。
…しかし、4作目の『フューチャー&パスト』では、作中終盤で未来が変わり、これまで起きた出来事がリセットされたため、思いがけない形で復活を果たすこととなった。なお、彼女によって殺害されたサイクロップスも復活している。
- ちなみに、近年では原作コミックのほうでもがサイクロップスがプロフェッサーXを殺害してしまったため、この未来を変えるためにビーストが過去に行き、ファースト・ファイブ(ジーンを含めたX-MEN結成時の最初の5人)を現在に連れてくるという方法で、復活という方法ではなく少女時代のジーンとして本人が登場するようになっている。
2016年公開の『X-MEN:アポカリプス』以降は演者が若手女優のソフィー・ターナーへと交代した(吹き替えは能登麻美子が担当)。
2019年公開の『X-MEN:ダーク・フェニックス』では事実上のメインキャラクターとなった。この作品は「ダーク・フェニックス・サーガ」が原作となっており、監督を務めたサイモン・キンバーグによると、「シリーズで最もリアルかつダークな作品になる」とのこと。
しかしながら、この映画はお世辞にも高評価とは言えず、赤字は1億ドルにも達し、興行収入的にはシリーズ最悪の作品となってしまった。