概要
著者は鳥羽徹、イラスト・キャラクター原案はファルまろ。
GA文庫のラインナップのひとつ。2018年5月から刊行されている。既刊は2022年9月時点で12巻。異世界モノではあるが、魔法等が存在しない非ファンタジー世界を舞台としており、弱小国家の王子である主人公が、次々に降りかかる国難を智謀で切り抜ける戦記物である。
『そうだ、売国しよう〜天才王子の赤字国家再生術〜』と言うタイトルでコミカライズなされている。2019年10月からスクウェア・エニックスが運営しているWebコミックサイトのマンガUP!にて掲載されている。作画はえむだ。
さらに横浜アニメーションラボによってテレビアニメ化。2022年冬アニメとしてTOKYOMX、AT-X、BS日テレにて放送された。
ストーリー
ナトラ王国は強国に囲まれた弱小国でありながら、国王・オーウェンの安定した治政のもと、国の安寧を守り続けてきた。しかし、他国に知られた名君も病に倒れたたため、留学中の王太子・ウェイン・サレマ・アルバレストを呼び戻し、摂政として国政に携わらせることとなる。
登場人物
ナトラ王国
ヴーノ大陸の最北端に位置する小国家。ウェインが国王代理となってから成長しつつある。
- ウェイン・サレマ・アルバレスト(CV:斉藤壮馬)
主人公。病床の王に代わってナトラの国政を取り仕切る王太子。
ウェインの補佐官。ウェインが自然体で接することの出来る数少ない相手。
ウェインの妹。ウェインとニニムを慕う聡明な王女。
フラーニャ付きの護衛。年端も行かない少年だが高い戦闘能力を持つ。
王国軍の若き指揮官。外交に赴くウェインの護衛役も務める。
父王の時代からナトラに仕える百戦錬磨の老将。諸侯ににらみを利かせる役割も担う。
マーデン王国
ナトラ王国の隣国。暴政を敷く国王の下で派閥間の政争が激化しており、不安定な状況が続く。
- フシュターレ(CV:山本格)
国王。成金趣味が激しい無能。自身に諫言する娘を離宮へ軟禁している。
- ミダン(CV:林大地)
マーデンの外務大臣。
- ホロヌィエ(CV:高橋伸也)
マーデンの財務大臣。
- ウルギオ(CV:稲田徹)
マーデン軍の将軍。ナトラ侵攻の先陣を切るも敗北を喫する。
- ドラーウッド(CV:柳田淳一)
マーデン軍の将軍。ウェインの軍略に悉く嵌った挙句、最期は直々に討たれた。
- ローガン(CV:宮園拓夢)
ドラーウッドの副官。講和においてニニムを侮辱する放言をし、ウェインの怒りを買う。
- ジーヴァ(CV:荻野晴朗)
マーデンの外交官。王都を追われた後はヘルムートの付き人となる。
- ペリント(CV:中村光樹)
マーデンの高官。政争に敗れた後にジラート金鉱山の鉱夫達のまとめ役となった。
- ヘルムート(CV:佐治和也)
マーデン王国の第二王子。カバリヌ王国によって王都が陥落した後は、解放軍の長となる。
マーデン解放軍に身を置く少女。
アースワルド帝国
ヴーノ大陸東部全域を傘下に置く覇権強国。史上初の大陸統一を成し遂げると目されていた。しかし現在は皇帝の死により混乱状態にある。
- ロウェルミナ・アースワルド(CV:東山奈央)
帝国第二皇女。機知に富んだ才女で、ウェインを手玉に取る程に悪巧みも上手い。過去に田舎貴族の一人娘ロワ・フェルビスを名乗って士官学校に通っており、ウェインやニニムは当時の学友。
- フィシュ・ブランデル(CV:日笠陽子)
ナトラ駐在大使。のちにロウェルミナにその能力を買われて補佐官となる。
- ディメトリオ・アースワルド(CV:木島隆一)
帝国第一皇子。帝位継承においては主に保守派から支持を得ている。
- バルドロッシュ・アースワルド(CV:松田健一郎)
帝国第二皇子。能力主義を志向する武に秀でた偉丈夫。主な支持層は軍部。
- マンフレッド・アースワルド(CV:河西健吾)
帝国第三皇子。弁舌の巧みさを生かして新興貴族や属州を中心に支持を集める。
帝国軍人。ウェイン、ニニム、ロワ(ロウェルミナ)の士官学校時代の学友。
属州の官吏。ウェイン、ニニム、ロワ(ロウェルミナ)の士官学校時代の学友。
西方諸国
文化や思想において「レべティア教」の影響を強く受けている国々。
主に諸国の君主から選出された「選聖侯」と呼ばれるレべティア教幹部が絶大な権力を握る。
レベティア教福音局局長。大陸の混迷化を何よりも尊ぶ破壊願望の持ち主。
デルーニオ王国の宰相。国の発展を願い、自身が選聖侯に成り上がることを目論む。
- グリュエール・ソルジェスト(CV:大塚明夫)
凄まじい巨躯を持ったソルジェスト王国の王。選聖侯の一人でもあり、教団の軍部を担う。
- トルチェイラ・ソルジェスト(CV:釘宮理恵)
ソルジェスト王国の王女。グリュエールの娘。
カバリヌ王国の王。選聖候の一人。過剰な血統主義者であり、臣下や民からの支持低下に悩む。
- ルベール(CV:五味洸一)
カバリヌ王国軍の将軍。実力主義者であり、血統を重んじるオルドラッセ王とは対立関係にある。