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ジャック・ザ・リッパー(終ワル)の編集履歴

2023-02-10 23:47:34 バージョン

ジャック・ザ・リッパー(終ワル)

しゅうわるのきりさきじゃっく

漫画『終末のワルキューレ』に登場するキャラクター。

CV:杉田智和


概要

終末のワルキューレ』における、19世紀の英国を震撼させた『霧の殺人鬼』ジャック・ザ・リッパー切り裂きジャック)。

神対人類最終闘争(ラグナロク)の人類側の闘士として、ブリュンヒルデに選出された神殺しの13人(エインヘリャル)の一人で、第四回戦にて半神半人の英雄・ヘラクレスと死闘を繰り広げた。


人物像

右眼にモノクルを掛けた、貴族階級を思わせる老紳士の姿をしている。自らも紳士を自称し、紅茶を好んだり、後述する過去の影響からかシェイクスピアの作品の言葉を度々引用する。

世間では5人の売春婦を殺害したことで知られているが、実際は老若男女問わず大勢の人間を殺害しており、ブリュンヒルデからも「人類の中で一番キライなクソ中のクソのゲボカス野郎」と酷評されている。その一方で神すらも恐怖させる悪意や狂気を高く評価されており、最初からヘラクレスの対戦相手として決められていた。


左右で眼の色が違うオッドアイだが、これは他のエインヘリャル同様に独自の特異体質で、右眼で見た相手の感情を様々な色によって判別することが出来る。本人はこの能力を悪意の中を生き抜くために「神がくれたたった一つのgift」と自慢げに言っている。

ラグナロクでは相手が人では無く神であることから、神を殺せることに興奮しており、自身の殺人する理由も合わせて、死ぬ瞬間の神の感情の色がどんなものに成るのか楽しみにしている。


過去

生前犯した所業故に、味方である人類側からも難色を示されていたが、その過去は悲惨そのものだった。


ロンドンの貧民街にてメアリーという売春婦の息子として生まれ、少年時代はその過酷な環境を右目の能力で生き抜いてきた。メアリーはこれまで5回妊娠したのを全て堕胎したのだが、6度目に妊娠したジャックだけは出産して過保護に育て、ジャックも右目に映るで母の純粋で綺麗な感情の色を見るのが好きだった。


しかしメアリーがジャックを出産して育てた理由は、昔入れ込んでたジャック・スミスという男の「劇作家として成功したら迎えに来る」という常套句を信じたからであり、彼のことなど所詮惚れた男と自分をつなぐための道具に過ぎなかった。ジャック誕生から13年後、そのスミスが劇作家として成功した末に貴族の娘と結婚したという新聞記事を読んだ彼女は、これまでと一転してジャックを罵倒し始めた。


自分に剥けられていると思っていた愛情の色がそうでなかったことを知り絶望したジャックは、濁った哀しみの色に染まるメアリーを救おうと首を絞めるが、その際初めて見た「恐怖」の色に美しさを感じてしまう。咄嗟にナイフで母の首を刺すと、他の感情の色を押し除け恐怖の色のみに染まっていく姿に、絶望の淵にあった彼はすっかり魅入られてしまった。


メアリーを殺したその日の夜に、ジャックは自身の父かもしれないスミスのもとへ訪れて彼を殺害し、街の雑踏に消えた(入場の際に被っていた帽子は、その際スミスの形見として持ち去ったもの)。

それ以降彼は、自身の右眼で見る他人の感情の色を自身だけが創造出来る芸術作品として、死の間際の「恐怖」の色一色に染まっていく美しさを創るためだけに殺人を繰り返し、人類史にその悪名を轟かせることとなった。


ジャックは知ることはなかったが、彼にもいた唯一の理解者が、母メアリーと同じ売春宿で働く売春婦・アンであった。彼女は普段は憎まれ口を叩きつつも純粋にジャックの事を気にかけており、彼が母を殺害して失踪した後は、誰にも愛されていなかった彼を哀れむとともに「せめて神様だけはあの子を愛してあげて欲しい」と願っていた。

ラグナロクでは観客の一人として、独りで戦うジャックに罵声を浴びせた人間を叱責するなど、実の母親以上に彼を見守り続けた。


戦闘スタイル

神器は十一女フレックが神器錬成した、触れたあらゆる物全てを神器へと変える手袋。フレック自身はブリュンヒルデに不服を申し立てる程パートナーになる事を嫌がっていたが、ジャックは彼女の心を恐怖で染め上げて強制的に錬成させた。神器の能力によって触れたただの小石ですら壁を容易に破壊する威力があり、ただのナイフでも神であるヘラクレスの身体を傷つける事ができる。

戦いの当初は分解して剣としても使える巨大な大鋏を神器だと言い、鋏が破壊されてからは、両腰に身につけている袋を神器を創出出来る2つの腰袋を神器だと言っていた。袋からは袋以上の物体は創出出来ないと語っており、傘や巨大なバタフライナイフは自身が組み立てることで使っていた。袋から創出した物を手袋で触れる事で神器に変えて使用していて、神器が袋だと誤認させていた。


闘技場の舞台が、自身が希望した19世紀頃の倫敦の街中を再現した闘技場であったことから、街中に罠を仕掛けたり、街中に仕掛けたワイヤーによる立体機動に加えて、戦いの最中も自身の嘘と言動で神器の正体とその凶悪過ぎる能力を隠し続け、自身の言動や複雑に張り巡らせた伏線で神々ですら騙される程の多彩かつ老獪な戦闘スタイルでヘラクレスを翻弄した。その一方で戦闘技術も高く、神であるロキも認めるほどの体術を持つ。


登場時の謳い文句

A.D.1888 8.31

その怪物は


濃い闇の中より

突如として姿を現した・・・


鋭い牙で

切り裂こうとしたのは


売春婦5名の

生命(いのち)か?


否(no)!


人類社会

そのものか・・・?


否(no)!


またたく間に

300万都市(ロンドン)を

恐怖のどん底に

陥れた・・・


悪の中の悪


漆黒の闇を

心に飼う


その男の名は


人類史上最も著名な殺人鬼!!


ジャック・ザ・リッパー!!


余談

切り裂きジャックは遠い過去の人物でなおかつ正体不明だったことから伝説となり、本作をはじめとした創作物では美化される傾向があるが、犯罪者だということを留意する必要がある。

仮にペドロ・ロベスアンドレイ・チカチーロなど、犯した犯行や正体が明らかとなっている殺人鬼がエインヘリャルに選ばれていたら、その人物や選出したブリュンヒルデを軽蔑せずにはいられないだろう。

それを考えると、アンを除いた人類側がジャックを拒絶し非難したのも、当然の反応と言えるだろう。





※ ネタバレ














2022年12月30日より連載の始まった終末のワルキューレの外伝「終末のワルキューレ奇譚 ジャック・ザ・リッパーの事件簿」により、衝撃の真実が語られた。

この「終末のワルキューレ」に登場する老人、「切り裂きジャック」と呼ばれる人物は、どうやら本物の「ジャック・ザ・リッパ—」ではなかったらしい。

どういった経緯で人類の英雄に選ばれる事になったか、彼の過去に何があったのかは、これからの話の展開で分かってくるかもしれない。












関連タグ

終末のワルキューレ 切り裂きジャック ジャック・ザ・リッパー

哀しき悪役 愛さえ知らずに育ったモンスター


薄皮太夫/薄雪:「結婚を約束した男に裏切られた遊女」というキャラクター像が母・メアリーと似ている。ただし此方は自分自身が悪党に身を墜としている。


堕姫妓夫太郎:最下層の遊女の子として生まれたが故に悲惨な幼少期を過ごし、やがて殺人鬼へと変貌してしまったキャラクター繋がり。


新宿のアーチャーカップ焼きそば現象。此方も出典はイギリス。

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