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概要編集

生没1936~94(刑死)。

ウクライナ生まれの連続殺人鬼で、ロストフの殺し屋赤い切り裂き魔などの呼び名で知られる。


人並みの知性と性欲を持っていたが、重度の勃起不全に悩まされており、それから来る対人コミュニケーションの不得手さにより仕事、家庭生活ともに破綻状態にあった。

そうしてパラノイアを募らせる中でついに殺人に手を染めるが、その過程で激しい暴行を加えながら殺す事で勃起、射精する異常性癖に気付いて以降、惨殺行為に病み付きになってしまった。


チカチーロの犯行手順は極めてシンプルで、駅や列車等で声を掛け、おびき出して殺害、しばしば射精をし、犠牲者の肉をその場で切り取って食べたりする事もあったと言う。

このように、現場に多くの証拠を残すような事をしながらも、犠牲者は最低でも52人(もっと多いという試算もある)、犯行期間は14年に及んだ。


というのも、当時ソ連では「連続殺人事件は資本主義社会の病理であって、社会主義国家においては絶対に発生しない」とされていた。このため、捜査当局に『連続殺人事件』という概念が無く、一連の殺人事件を同一犯のものと見なす事がなかったのである。

その上当時の経済状況は悪化するばかりで、末端の刑事など捜査よりも食糧と賄賂の確保に精を出す体たらくぶり。オマケに捜査記録も手書きで書き留めていた(なお他の先進国はコンピューター管理を始めていた)ので、責任を恐れた担当者が簡単に隠蔽できる環境にあった。

また、彼は国営工場の資材調達部門で中級幹部職にあたる「トルカチ(上級技師)」という職業についていたため、ソ連全土を往来していても何の疑いも持たれなかった。これが各地を犯行が広範囲を舞台に長期間に渡って行われる事になる。

加えて彼は精液と血液の型が一致しない稀少な体質で、当時の科学では常識外。つまり不審者として勾留されても、血液検査によりシロと出てすぐに釈放されたのである(ちなみにこういう体質は100万人に1人の割合で存在する)。

 


しかし、チカチーロがモスクワ近郊で起こした殺人事件を一向に解決できない警察の無能ぶりに業を煮やしたKGBが捜査に介入してから状況は一変した。女性職員に娼婦や浮浪者の格好をさせて張り込みさせる等の大規模な捜査の甲斐もあり、チカチーロの出張履歴と殺人事件の日時と現場がどれも一致した事から、逮捕にこぎつけることに成功したのである。


逮捕後、法廷では頑丈な鉄格子に入れられていたが、これは彼が暴れだすのを止める為ではなく、彼を守る為の措置。

というのも法廷は罵声と怒号が飛び交い、精神異常を装って刑を逃れようとするチカチーロ、怒り狂って判決前にチカチーロを殺そうとする遺族、それを取り押さえようとする警備員、その警備員から遺族を守ろうとする聴衆者による、激しいやり取りが連日起きていたという。


無論、そのような茶番でチカチーロに下された死刑は覆らず、銃殺刑に処された。

更に不幸な事に、家族は改名と引っ越しを余儀なくされたが、息子は父の幻影から逃れられず、父同様暴行や殺人を犯して刑務所に服役している。


余談編集

禿頭での狂気的な笑顔が有名だが、あの顔になったのは逮捕後のこと。不潔な拘置所でシラミを防ぐために剃り上げたもので、犯行時の彼は七三頭と黒縁眼鏡の平凡な顔であり、とても殺人鬼には見えなかったとされている。


関連タグ編集

ロシア 殺人鬼 検索してはいけない言葉

スペック(バキ):モチーフ。コイツも作中世界において最悪レベルの死刑囚。

 

魔剣X:アンドレイ・チカチーロのイマージュ=思考及び精神構造を植え付けられたヴィラン八卦アンドレイが登場する(尚、該当作品ではアンドレイ・チカティロ表記)。


外部リンク編集

アンドレイ・チカチーロ - Wikipedia

検索してはいけない言葉wiki

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