「我は天界にて"調和の神"と呼ばれし存在」
「地上に降りて得た新たなる超神名はザ・ワン!」
概要
属性 | 超人の神→超神 |
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出身地 | 天上界 |
超人強度 | 9999万パワー |
「超神編」で初登場。
超人滅亡を企てる超神の1人にして、その首謀者である超人の神の一柱「調和の神」その人。
一人称は「私」。口癖は「ボッボッ」。
長大な2本の角「ホーリーロッド(聖なる杖)」を生やした兜と、刺々しい鎧を身に纏った屈強な鎧武者を思わせる姿をしており、ビッグファイターであるバッファローマンを頭一つ上回る巨躯を誇っている。
アゴは髭が生えたような形状で、顔には鼻や口は無く、鋭い眼光を光らせた目だけが確認できる。
彼と因縁の深いザ・マンは超神一派の中でも彼の存在を最も危惧しており、曰く「調和の神(ザ・ワン)が本気を出した場合、自分でも勝てる保証はない」とその実力を評価している。
実はバッファローマンの出身である「バッファロー一族」を生み出した張本人であり、同時に故意にバッファロー一族が滅亡するように仕向けた一族の仇とも言える存在。
自ら「ザ・マンのような慈悲深さは持ち合わせていない」と評しているが、一方でかつての盟友であるザ・マンの「超人という種の存在意義」の主張には理解を示しており、自身の掲げる「超人殲滅」について再考しようという意思も持つ。
そのような思想の持ち主であるが故、ザ・マンの言うような者が現れた暁には「私の全てを与えてやるべきではないか」「過去は変えてはならぬが、未来ならどうとでも変えてよい」と考えている。
活躍
バッファローマン戦
バベルの塔を出現させた後は最上階付近へと移動し、自身の元へやって来る超人を待ち受けていた。
他の超神が超人達と激闘を繰り広げた末に敗れていき、その結果超人側で残ったバッファローマンとの対戦が確定。
最上階の専用リングまでバッファローマンが登って来ると怪鳥に乗った状態で登場した。
バッファローマンの前に降り立つと、超人達が期待以上の抵抗を見せた事を評価し、そしてここまでの戦いが自身のシナリオ通りに進んでいる事を明かす。
バッファローマンは悪魔将軍から受けた「師を超えろ」という指示の実現の為、それに見合った相手である調和の神と戦える事に嬉々とした様子を見せるが、調和の神は「少なくとも今のお前では私を倒せない」「今のバッファローマンには決定的に欠けているものがあり、それが何か理解できるかどうかが今後の分かれ目となる」と意味深に語り、マントを脱いで遂に超神としての姿と名を明かした。
試合開始のゴングがなると、それと同時にバッファローマンが片足蹴りによる奇襲で先制攻撃を仕掛けるが、ザ・ワンは片手で容易にバッファローマンの蹴りを受け止める。バッファローマンはすぐさまロックを外して体勢を整えると、今度は延髄斬りによる二の矢を繰り出すが、ザ・ワンはこれも片手だけで防御。そのままバッファローマンの左足を掴むと、片腕だけでバッファローマンの巨体を持ち上げ、コーナーの鉄柱目掛けて投げ返しダメージを負わせる。
バッファローマンはザ・ワンのパワーに戦慄するも、今度は渾身のショルダータックルで突撃。しかし、ザ・ワンはショルダータックルを受けても全く微動だにしておらず、ダメージを負っている様子も見られなかった。
バッファローマンはサイドスープレックスを仕掛けようと素早く組手を変え、1000万パワーによってザ・ワンの身体を浮かせるが、ザ・ワンは「なかなかの膂力ではないか」と余裕な態度を崩さず、逆にバッファローマンの身体を担ぎ上げ、自らがサイドスープレックスを仕掛けてバッファローマンをリングに叩きつけた。
吐血したバッファローマンだったが、血を拭いながらハリケーン・ミキサーの体勢に移行し、ザ・ワン目掛けて突進。一方のザ・ワンもホーリーロッドを突き出し、バッファローマンのロングホーンと激突する。
その結果ハリケーン・ミキサーを防ぎ、「ホーリーロッド・アクセル」で逆にバッファローマンを空中に跳ね上げ、「ゴッドインペイルメント」「ミザリースタンプ」の連続攻撃を繰り出す。
一気にバッファローマンに深手を負わせるも、それでもバッファローマンはビッグブーツで抵抗。バッファローマンの相手にプレッシャーをかける勇猛果敢さを評価しつつも、「神である自分にハッタリのような戦術は何ひとつ通用しない」と自らもビッグブーツによるカウンターを仕掛ける。
更に強烈なモンゴリアンチョップからの「エクソシストチョーク」で頸動脈を締め上げる非情な追撃を繰り出し、バッファローマンを失神に追い込んで心を折りにかかる。
だがバッファローマンは意地で意識を保っており、ザ・ワンは「今のままどこまで行ってもお前はただのヘボ牛だ」と罵りながら背中を踏みつける。
対するバッファローマンは全身の表皮を破って、象徴である千の傷を現した状態に変化。フライングクロスチョップによる空中殺法を繰り出してザ・ワンの意表を突き、更に「ロングホーンスクィーズ」で追撃を行い、ザ・ワンに初めて片膝を着かせた。
バランスを崩したザ・ワンにそのまま二度目のハリケーン・ミキサーを叩き込もうとするが、ザ・ワンは素早くジャンプし、ロングホーンを掴んで激突を回避。バッファローマンは攻撃を「超人十字架落とし」に切り替えるが、ザ・ワンは両腕のロックを簡単に解き、「嘆きのボンバルディエ」によるカウンターを炸裂させた。
それでもなおバッファローマンは立ち上がって来たが、そんなバッファローマンに「何故お前の攻撃が何一つ通じないのか」という理由として、自身こそがバッファローマンの出身である「バッファロー一族」を生み出した張本人という事実を明かす。
しかし、とうの昔に超人という存在に失望していた彼は、故意にバッファロー一族が滅亡するように仕向けており、その事実を知ったバッファローマンを憤らせる。だが、自身の系譜を継ぐ唯一の生き残りである彼に「私の全てを与えてやる」と語り、悪魔将軍を裏切って自身の軍門に下るように迫る。
バッファローマンは今の自分の力ではザ・ワンを倒せないことを悟り、彼の「力が欲しいのだろ」という呼びかけに心が揺れ動くが、これ以上キン肉マンをはじめとする仲間達を裏切れないと、ザ・ワンの軍門に下るのを拒絶。
ハリケーン・ミキサーで突っ込み、対するザ・ワンはバッファローマンの選択を「愚か」と蔑みながらホーリーロッドでハリケーン・ミキサーを受け止め、バッファローマンを硬い石柱のコーナー目掛けて弾き飛ばした。
しかし、これはバッファローマンの狙い通りで、ロングホーンで石柱に掴まると、そのまま4つの石柱を凄まじい勢いで周りながら移動し、かつて完璧超人始祖のガンマン戦で披露した「ハリケーン・ギガブラスター」の体勢に移行。「これで効かなきゃ… オレの生命もここまでだーーっ!」と叫ぶと同時に、ハリケーン・ギガブラスターを放ち、身構えるザ・ワンの胸に命中した。
だが渾身の一撃も虚しく、ザ・ワンの胸を覆う鎧を大きく凹ませるが、当のザ・ワンは全くの無傷で、バッファローマンは技の勢いを完全に止められてしまう。
ザ・ワンはバッファローマンを空中に放り投げると、必殺技「ハルモニアデストラクション」を繰り出し、バッファローマンの胴体に風穴を空け、2本のロングホーンを破壊する重症を負わせる。
技
- ホーリーロッド・アクセル
バッファローマンのハリケーン・ミキサーに似た技。2本の角を突き出して相手に突っ込み、勢いで空中に弾き飛ばす。
- ゴッドインペイルメント
片方の角で相手の身体を突き刺す。その威力は相手の身体を容易に貫通するほどに鋭い。
- ミザリースタンプ
ゴッドインペイルメントで相手を突き刺した状態から相手の両脇を掴み、パワーボムのようにマットに叩きつける。
- エクソシストチョーク
空中で相手の背に乗り、そこから両腕で抱え込むようにして相手の両足をクラッチ。その状態で更にチョークスリーパーも仕掛け、相手をエビ反りの体勢で拘束したまま落下。
落下とチョークスリーパーの勢いで相手の首と頸動脈を締め上げる。
- 嘆きのボンバルディエ
カウンター技。空中で相手のバックに回り、強烈なパワーボムを喰らわせる。
- ハルモニアデストラクション
相手を真上に放り投げて角で背中を刺した後、両手を掴んで動きを封じ、膝の上に頭頂部を固定。そのまま落下することで、脳天に衝撃を与えつつ双角で肉体を貫く大技。
相手は十字架の状態で動きを固定される他、ザ・マンの「千兵殲滅落とし(背中合わせに相手を固定する技)」とは対照的になっている。
余談
- デザインの元となったのは、『キン肉マンⅡ世』の「究極の超人タッグ編」が連載されていた時期の応募超人「ヘルモーズ」。マントを羽織っていた際に薄っすらと見えた兜の庇や、独特のアゴのデザインから予想した読者も多数いた模様。後に第413話にて、ヘルモーズをモデルにしたことが明言された。