概要
CV:中西妙子
ミンチン学院の経営者。原作では『ミンチン女史神聖女子学校』。この名前からキリスト教系のミッションスクールである事が解る。同学院の教師の一人に妹のアメリア・ミンチンがいる。
幼少時代に貧困生活を送っていたためか金銭への執着心が強く強欲かつ頑固な性格で、支援目当てでセーラを特別扱いしていた頃からセーラに好意を持っていなかった。セーラの父ラルフがインドのダイヤモンド鉱山で病死し、更にその鉱山にはダイヤモンドが見つからず事業が失敗してセーラが無一文になったと知るや否や途端に手のひらを返してセーラを使用人の身に落とし、食事すらろくに与えず奴隷さながらに無給でこき使うようになった(妹のアメリアはセーラを使用人として扱き使うのをあまりよく思わなかったが、姉に逆らえずにいた)。
セーラに対して無関心に接する事も多く、積極的にイジメを行うラビニアよりは比較的マシ。ラビニアがセーラを専用メイドにしようとした時には、さすがに引いた素振りを見せて拒否権を与えている。また、ラビニアの父がラビニアの傲慢に制裁を加えて専用メイドを撤回させた際には笑顔を浮かべて頷いていた。そんな一面もありつつも回を追う毎にセーラに対する仕打ちは次第にエスカレートしていくが、物語終盤においてセーラの父の友人トム・クリスフォードによってダイヤモンドが見つかり、セーラにその半分を譲ろうとした(クリスフォードは独身だったため、彼が亡くなった後は残りの資産をセーラに譲る考えもしていた)ため再びセーラは裕福となり、それを知った彼女はショックを受ける。更に学院に戻った後に全てを知ったアメリアから自らの非道な行いが全てを台無しにした事を罵倒され号泣した。
彼女についてフォローを入れておくと原作の『小公女』においては、そもそもセーラ自身がその性格に大いに問題がある少女として描かれている。そのため言い合いの末にこういう形を取らざるを得なかった経緯が描かれている。
その後学院は廃校となり、路頭に迷う、派生派映画版や漫画版、他のアニメ版などの小公女では、追放、小間使いなどの結末、を迎えるがアニメの方では彼女を許したセーラから学院に10万ポンドの寄付を受け廃校の危機は免れた。
そして最後はインドに旅立つセーラを見送ったのだった。
姉よ、どうしてそこまで経営に拘るのか?
過去、両親に先立たれ、妹を守る為に必死に労働に打ち込み、資金を得ながら妹を大学に進学させて姉妹で教職を手にし、苦労の末ミンチン寄宿女子学院を設立したという苦労人だった。
(多くの苦労をしながら自分を育ててくれた姉のため、副院長のアメリアは強く出ることができなかったという)
小話
セーラに対する苛烈ないじめをした一人であったことから、演じた中西妙子氏は視聴者から批判や嫌がらせを受けた。剃刀入りの手紙を送りつけられるという事件が発生したため、中西氏は『もう、ミンチン院長のような役は演じたくないなぁ』と語ったという(ラビニアを演じた山田栄子氏も同じような被害を受けたらしい)
関連タグ
ナターリャ・カミンスカヤ・ベネックス……世界名作劇場『七つの海のティコ』に登場する悪女にしてラスボス。こちらはラビニア同様の他人への「いじめ」こそしていないが、生殺与奪に関与しかねないほどの野望を持って悪事を働くという、両者の「いじめ」が「虫けら以下」に見えるほど、別ベクトルの危険人物。その報いは両者(特にミンチン学長)とは比べ物にならないほどの凄惨な最期を迎えた(死の直前まで、その悪事に対して後悔や反省をすることもなかった)。両者は褒められた人物ではないが、「悪」の要素が取り分け目立っているだけで、「善」の要素がゼロではないことに留意するべきだが、ナターリャはキャラクターの概念自体、「『悪』の要素以外ない」というだけ余計にタチが悪い。