概要
魔王レオン・クロムウェルに使役された炎の上位精霊。
レオンによって召喚されたシズを依代にしようとしたが、憑依する際にシズがユニークスキル『変質者』を発現させた為に完全に体を乗っ取ることに失敗。
その状態でもレオンの配下としてシズの体を使いながら力を行使していたが、シズの前に現れた仮面の勇者が持つ「抗魔の仮面」により力を抑え込まれ、シズの中に封印されていた。
リムルがシズと対面した後、シズのイフリートを抑える力が限界を迎え暴走した状態で顕現する。
なろう版では23話、書籍では1巻、漫画では2巻、アニメでは7話にて初登場。
しかし、リムルに熱変動耐性があった為あっけなく敗北。その後、『捕食者』でリムルの体内に取り込まれた。
なろう版ではここで消滅しこれ以降の出番はない。
だが、漫画『転生したらスライムだった件』の書き下ろし小説『ヴェルドラのスライム観察日記』(以降ヴェルドラ日記)にて、意外な変貌を見せている。
プロフィール
出演作品 | 転生したらスライムだった件 |
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名前 | 炎の巨人「イフリート」 |
種族 | 炎の上位精霊 |
一人称 | 私 |
CV | 八代拓 |
人物
使役されていた頃は自我と呼べるものはなく、敵意に反応して動くだけの存在。炎の精霊特有の破壊衝動で動く存在であった。
しかし、ヴェルドラ日記では真面目で目上の人に対する対応もできるしっかり者となっている。考え方が固く、ヴェルドラから頭が固すぎると指摘されることもしばしば。苦労人の一面も垣間見える。
常に敬語で喋っておりヴェルドラや大賢者にも同様に敬語を使っている。
スキル
『炎化爆獄陣』(フレアサークル)
詠唱無しの広範囲型捕獲結界を用いた炎の最上位範囲攻撃。
自らの身体をガス化し、直径百メートルの範囲内を超高温の炎と熱で満たし相手を焼き尽くすまで継続するスキル。
リムルとの戦闘時には、リムルに分身体をわざと攻撃させ目眩しと共に周辺に己のエネルギーを充満させ発動させていた。
捕食された後、解析されオークロード戦でオートバトルモードのリムルが使用している。
『分身体』
自らの分身を作り出すスキル。 オリジナルと同等の性能ではなく、オリジナルの下位互換となっている。リムルとの戦闘時には序盤にその事をリムルに気づかれていた。
解析された後、リムルからソウエイに授けられ戦闘や隠密の仕事で使用されている。
『火炎蜥蜴召喚』(サラマンダーしょうかん)
スキルなのか不明だが、サラマンダーを大量に召喚することができる。
サラマンダーはこの先のストーリーでとある事業で重要な存在となる。
イフリートの能力は退場後も頻繁に活用されており、ベニマルの『黒炎獄(ヘルフレア)』には「炎熱操作」が使用されていたり、炎化爆獄陣によりリムルは後に使用する「範囲結界」を獲得している。
ヴェルドラ日記にて⚠️ネタバレ注意
「──私のせいにしないで欲しい、暴風竜様……」
リムルに捕食されてそのまま隔離、消滅するはずだったイフリートはヴェルドラにより同じ空間に呼び寄せられていた。
リムルと対峙していた時の無機質な印象とは打って変わり、ヴェルドラ日記ではヴェルドラに振り回されながらもリムル達の同行を観察し成長するイフリートが見られる。
リムルの胃袋内でヴェルドラの相手や外の様子を見ていく内に徐々に自我が出来てきており、最初に教えられた将棋が趣味になったり、古今東西の戦術書を読み込んだりしている。
序盤はヴェルドラに礼儀正しかったイフリートだが、巻を追うごとにヴェルドラの話に「そうですかーー」と返事が棒読みになったり、ヴェルドラに疑いがかかった際には私は関係ないので、と他人行儀に接したりなど意外に辛辣なのが魅力的。
ヴェルドラはその辛辣さもイフリートの自我が固まってきた証拠だと気分を良くし、イフリートをリムルに次ぐ第二の「友達」に認定した。
他にも様々な話題がある。
・おっぱいについての話をヴェルドラとする。
・『大賢者』による「イフリート育成計画」が実行される。
・足ツボマッサージが出来る。
・『智慧之王』には逆らってはいけないと心核に刻んでいる。
書ききれない程に面白い話が沢山あるので、漫画の巻末小説を是非読んで見てほしい
シズとの事に関して
シズとイフリートは、己のあり方の違いで致命的に相性が悪かった。イフリートは元の使役者である魔王レオンを崇拝していたが、シズはレオンに恨みを抱いていた。
シズは幼い頃にこちらの世界に召喚された為、本来であれば召喚の際に与えられる膨大な魔素に徐々に体を蝕まれ死ぬはずだったが、イフリートを宿したお陰で魔素を完璧に制御することができるようになり、命を繋いだ。
後にレオンがリムルに「シズに生きる選択肢を与えただけ」と言っているように、イフリートを受け入れるか否かの選択権はシズにあり、イフリートを体に宿したことは異世界で生きていくようになる切っ掛けでしかなかった。
閑話として放送された「閑話:ヴェルドラ日記」では、
「私は、魔王レオンを崇拝してました。故に、あの女とは相性が良くなかった。ですが、運命に翻弄された可哀想な女だったと思います。」
そして、巻末ヴェルドラ日記では本人がシズとの分かり合えない原因を語っている。
「私はかつて、井沢静江の友である、ピリノという少女を殺してしまいました。当時の私は薄い自我しか持たず、敵意に反応して行動するだけの存在だったのですが、それでも、それは私が犯した罪だったのです。そしてそれこそが、私とシズが心を通わせる事が出来ない要因でした……」
「ハハハ、今更ですね。私も、死とは自然の摂理だと割り切っていたが為に、シズの悲しみに気付けなかった。シズが私の罪を自分のものと考え、その贖罪に心を痛めていたなどと……ヴェルドラ様と一緒にリムル様の観察をしていなければ、何百年かかっても理解出来なかったでしょう」
イフリートとシズは、互いを理解し話し合っていれば分かり合えた道もあったかもしれない。しかし、それを不可能にしたのは自分なのだと後悔を顕にしている。
コラボ作品やスピンオフ作品にて
転スラのゲームコラボにはイフリートが敵として登場することも多く、現在登場が確認できている作品は以下の通りである。
ゲーム以外のコラボではSUUM〇とのコラボでヴェルドラとイフリートの特別動画が公開されたり、ビックカメ〇の店内放送にヴェルドラと一緒に宣伝したりと様々である。
スピンオフ作品は「転スラ日記」にのみ登場している。
転スラ日記ではリムル達のほのぼのとした日常を胃袋内からLIVE形式でみているヴェルドラとイフリートが稀に描かれている。
最初からイフリートが辛辣でヴェルドラが我にプレゼントをくれるなら何にする?という質問に「勤勉さ、ですかね」と返すほど。
イフリートが服を着ることもあり、エプロンや割烹着、腕部分をちぎった柔道着などを着ている。
ハロウィン回では何故かヴェルドラとイフリートの仮装した男女のカップルらしきモブが登場しており、イフリートの方が女性でノースリーブニットを着ている。実質的な女体化である。
その後⚠️ネタバレ注意
ここからは書籍版のネタバレが多く含まれます。
ヴェルドラが復活してイフリートはそのまま胃袋内に取り残されたが、書籍11巻にてリムルの協力のもと復活を果たす。
ヴェルドラが「助手が欲しい」と言い出し、そこでヴェルドラは初めてイフリートの話をリムルに説明して、イフリートに依代を与えることを提案した。
最初はシズさんやレオンとのこともあり渋っていたリムルだが、同時期に進めていた「魔導列車」の運用にイフリートが召喚するサラマンダーを使用しているという話から今後のことを考えイフリートの復活を許可した。
イフリートの受肉には暴風大妖渦(カリュブディス)の魔核の抜け殻と、依代には竜気魔銅(ドラゴンタイト)というヴェルドラの魔素を過剰なまでに溜め込んだ魔銅の骨格を使用した。
「黒銀色に変化していた骨格に、みるみる内に筋肉が付き血が通う。それらを守る皮膚の色は、ヴェルドラと同様に褐色だ。」
「長く伸びたうねるような髪は、艶のある黒をベースとして、燃え盛る炎のような赤が彩りを添えている。」で
「そして、その瞳の色は金。竜のような瞳孔は、深紅に輝いていた。」
「──って、どう見ても女性。それも、かなりの美女である。」
とんでもない事に、イフリートは男性ではなく女性として受肉したのである。
脇、ヘソ、うち太ももが丸見えという格好をしていて様々な女性を見てきたリムルでさえ「そんな大きな胸、なかったよね?」「とんでもない色気を放っているのである。」と感じている為、かなり際どい格好なのだろう。
女性となった原因だが、魔核として使用したカリュブディスが女性型だった為にそのように変化したと本人が語っている。
しかし、このイフリートが女性になる話はヴェルドラ日記で伏線が張られており、完全にヴェルドラのせいである。
また、復活したイフリートは長い間ヴェルドラのそばに居たからか風系統の能力も身につけていた。
そこから胃袋内での話、シズへの後悔、レオンについての話をした後にリムルはヴェルドラの助手となることを認め、イフリートを受け入れる事とした。
その後ヴェルドラはイフリートに名付けを行う為にリムルに名付けのエネルギー調整をリムルに依頼。
「イフリートよ、貴様は今日より”カリス”と名乗るが良い!!」
これによりイフリートは「カリス」と名付けられ、魔素が増大。魔王級の魔素量となりカリオンやフレイを上回るものとなった。
そして種族も炎の上位精霊から『炎の精魔霊王(フレイムロード)』と進化した。
そして、名付けにより髪の比重はそのままに元の男性の姿へと戻ったのだ。
これは名付け中にイフリートが元の姿に戻りたいと強く願った為に影響を与えたものだという。
ヴェルドラは不貞腐れたがカリスによると女に戻ることも可能な様だ。
こうしてカリスはヴェルドラの助手、もといお目付け役としてリムルの物語に再登場したのだ。
出演作品 | 転生したらスライムだった件 |
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名前 | カリス |
種族 | 炎の精魔霊王(フレイムロード) |
一人称 | 私 |
CV | 八代拓 |