概要
カリュブディスとは転生したらスライムだった件に出てくる魔物で、古に大空を支配したとされる伝説の魔獣。漢字では「暴風大妖渦」と書かれる。
知識を持たず暴れまわるだけなので特A級の災厄級魔物(カラミティモンスター)に分類されるが、強さはS級の魔王にも匹敵する。
暴風竜ヴェルドラから漏れ出た魔素溜まりから発生し(似ても似つかないがリムル=テンペストの姉弟のような存在とも解釈できる)、破壊を願う意志が魔素と結合して生まれた精神生命体で何かしら他の生物の肉体を核として取り込んで実体化する。数百年サイクルで死と再生を繰り返すと言われている。
因みに女性型だったとか。
容姿・外見
外見は50メートルをも超える巨大な単眼の魚のような竜の姿をしており、人間の腕の様な巨体に不釣り合いな小さく細い両碗を持つ。映像版では魚というよりグライダーのような翼を広げた異形。
スキル
その強さはSランクの魔王にも匹敵すると言われる。
初登場時点ではまさにチートクラスの存在。
この能力は同じく飛行能力と魔力妨害を持つことで空中戦に優れた種族である有翼族(ハーピー)の優位性を覆す天敵ともいえる存在で、その女王であるフレイからも自分達が正真正銘の空の覇者と名乗ることが出来ない原因として長年厄介者と見られてきた。
対して空泳巨大鮫の方はただ地上に降りてきては噛みついてくることしか出来ず1体に対しA級の魔人二人以上でかかれば負傷なしに倒すことが出来る。
「魔物召喚(サモンモンスター)」
20メートルを超えるA-ランクの鮫型の魔物空泳巨大鮫(メガロドン)を同じく他の肉体を依り代にさせて召喚・使役し群れを形成して暴れ回る。
エキストラスキル「重力操作」
高高度を飛行する事が出来るので接近が難しい。
エクストラスキル「魔力妨害」
周囲半径300メートルでは魔素の動きが乱され魔法効果が低下する上、強固な鱗で生半可な魔法攻撃も通用しない(範囲内にいる空泳巨大鮫に本来灰すら残らない威力の炎で焼いても絶命こそさせられるが丸焦げに留まる)。
しかもカリュブディスからは一方的に攻撃できる。
エクストラスキル「超速再生」
脅威の再生能力を利用し、ダメージを一瞬で回復することが可能。
暴風の乱鱗雨(テンペストスケイル)”
数万以上の楯鱗を砲弾として発射する広範囲殲滅攻撃。超速再生の恩恵で三分あれば全鱗が生え変わって装填される。
目から放つ怪光線
抜群の破壊力を持つ光線。
劇中の動き
倒しても倒しても復活する性質を見かねた勇者によってジュラの大森林に封印されていた。
しかし近々封印が解けるのを察知し有翼族が警戒に当たっていたのを突き止めたクレイマンがフレイに恩を売るため利用を企てる。
ミリムに叩きのめされて復讐心に駆られていたフォビオに中庸道化連が唆し封印場所へ誘導して『同一化』させて復活。事前に殺害しておいた下位龍族(レッサードラゴン)の死骸に受肉しAランク相当の空泳巨大鮫が13匹召喚する。
そしてミリムがいた魔国連邦へと向けて侵攻し、大森林の管理者である樹妖精の救援要請を受けたリムル達は迎撃にかけつける(ミリムが自分が片付けると名乗り出たのだがシオンとシュナが勝手に断ってしまったのといつか魔王レオンに挑むことを考えていたリムルが魔王クラスの実力と戦えるようになっておかなければと考えたことにより自分達で対応することにした)。
空泳巨大鮫は一気に壊滅させたものの魔国連邦の総力と盟約関係であるドワルゴンが増援で送った天翔騎士団(ペガサスナイツ)による10時間を超える攻防でも倒しきれなかったが、ダメージが積み重なったためかフォビオの意思が漏れ出てきてミリムを狙っていたことが判明し(リムルは自分が体内で保護しているヴェルドラに引き寄せられていると勘違いしていた)リムルは彼女に頼っていいと判断。
選手交代する形で参戦させたミリムの手加減を加えた“竜星拡散爆(ドラゴ・バスター)”により素体となったフォビオだけを残して消滅、融合していた魔核は『変質者』で『分離』されて『暴食者』にて『隔離』され(そのまま破壊すると精神生命体である本体は再び精神だけで逃げてしまうため)フォビオは生還し、核は後にイフリート(後のカリス)が受肉するための核として利用される。
リムルはフォビオを殺さず救ったことがきっかけでその主人のカリオンと友好関係を築き、一方で厄介の種が排除されたことでフレイはクレイマンに借りをできることとなり、渋々ながらその後協力を請け負わされることとなった。
また、この戦闘で大量の鱗が確保されており、一部ドワルゴンにも提供し防具や装飾品の素材に利用されることとなる(アニメでは他にも空泳巨大鮫の亡骸が一体残っており魔国に持ち帰られ当日の夕食へと調理された)。
後にカリオンが行方不明となった隙をついてクレイマンが自身の覚醒魔王への進化に必要な魂を得るため残されていた民を皆殺しにしようと自軍をユーラザニア侵攻に侵攻させたが駆けつけた魔国とユーラザニア戦士団の連合軍により圧倒された最中、軍の指揮官ヤムザを見限ったクレイマンは欠片である紫紺の宝珠を無理やり取り込ませる事で核へと仕立て上げてその魂を喰い尽くして変貌。
ヤムザ単体では飽き足らずヤムザの氷結魔剣すらも取り込んで吹雪を吹かせる能力を獲得し(漫画版では分身を作り出す鏡身の腕輪(ドッペルゲンガー)も取り込んで二体となり出現した)戦場を混乱に陥れた。
本物ではなく複製体だったため不安定で放置していても1日で消滅するような状態だったが、一時的に本物と変わらない強さを再現していたため、敵味方関係なく殲滅されそうになったが(恐らくクレイマンは無差別の殲滅で上述の魂収穫を企てたと思われる)駆けつけたベニマルにより真っ二つにされて黒炎で再生能力を封じられ完全体になる前に“黒炎獄”により一瞬で焼滅した。