概要
マッドマックスやジャギ様が持ってることで有名な銃。通常のショットガンのバレル(銃身)を切り詰めたものを一般的にソードオフ・ショットガンと呼ぶ。
弾丸を加速させる役割を持つバレルが短くなっているため(→※1)、弾速や遠距離での威力、精度も低下し(→※2)反動制御も困難になるものの至近距離での威力を見込んで、あるいはベースとなる猟銃の入手のしやすさもあってか、後ろ暗い目的の為にしばしばこのような改造が行われる。しかし、短くしすぎると弾の拡散が速くなりすぎる上に反動によって制御が困難になる。
また拳銃などより遥かに高い威力を持ち当たる範囲も大きいため、室内戦闘での「出会い頭にワッショイ戦法」において強烈な威力を誇る。
一方で、弾が拡散しすぎるために遠距離での殺傷力はガタ落ちし、散弾一粒の有効射程距離についても著しく下がる(大概の場合は至近でぶっ放すのが目的なので問題にはされない)。
二連式のものは改造などによって二発同時発射が可能だが、本来の設計は散弾を一発撃った時の圧力にしか耐えられる構造にしかなっていないので、異常高圧によって薬室が吹っ飛び、高温高圧の発射ガスが射手の顔に直撃する。
少なくとも日本国内では公的機関に『登録』された形状から変形させることは法的にやってはいけないことになっている。よい子は真似しないように。
ストックのみを切り詰めたものや、ピストルグリップモデル、規制長ぎりぎりまで短くした短銃身モデルを「ソウドオフ」の名称で売っている、法規制の範囲内での仕様変更したモデルを販売している場合があるが、法規制に沿ったこれらのモデルは合法(地域によっては規制内容が異なるため、注意は必要である)。
ちなみにスペルは「sword off」ではなく「sawed off」である。(読みはどちらもソードオフ、チェーンソーのソーも鋸を指す)
「剣(sword)」が「外れた(off)」ではなく「鋸(saw)で(ed)」バレルを切り落として「外す(off)」のである。
なお、ソードオフと呼ぶのはショットガンに限らず、M79グレネードランチャーやモシン・ナガン(obrez)、ボルトアクションライフルなど、様々な銃が携行のしやすさの為に同様の加工が施され、ソードオフと呼ばれている。
※1:ショットガンにおけるバレルの役割は、発射薬を十分に燃焼させるによって燃焼ガスを発生させ散弾を加速させることで飛距離を伸ばし、かつバレル前方の「絞り」で拡散を緩やかにさせることで、これにより遠方(キツネやクマを狙撃するような距離)でも的確に相手を狙える。
※2:、弾丸の拡散範囲を抑える銃口部分のチョークもろとも切り落としているため、弾丸が急激に拡散するようになる。といってもスプレーのように広範囲には拡散しない。そうなるのは創作の中だけである。
動画 16:00前後から
ゲームでは
FPSやTPS等の銃器を使うゲームでは、概ね「拳銃系のライトウェポンカテゴリのショットガン」として登場することが多い。
元々射程距離に難があるショットガンから更に射程距離と精密射撃性が悪化するが、拳銃の様に片手持ち出来たり取り回し良く、至近距離の威力は絶大…と概ねリアルの性能が反映されていることが殆ど。
やはりというか、ゲームでもダブルバレルのソードオフショットガンの採用率が高いのは「マッド・マックス」の影響であろうか。
関連タグ
ギャロウズ・キャラダイン:WA3のキャラクター。自身で切り詰めたショットガン型のARM(作中に登場する銃のような武器)持ちで、その上撃ち方が横撃ちのため命中率がすごく悪い。
非関連タグ
安倍晋三銃撃事件:憶測で凶器がこのタイプの銃であると広まってしまった。実際は犯人の手製の自作銃や密造銃(パイプ銃)である。