概要
米国コルト社が製作した40mm榴弾各種を装填、発射できる中折れ式のグレネードランチャー。
ベトナム戦争などに投入され、単純な構造ゆえに故障が少なく整備が容易という事もあり「ブルーパー」「チャーリー・キラー」等と呼ばれ、現地の歩兵達からも好評であったが、銃の構造上一発撃つごとに装填しなければならない上、榴弾には安全上の問題から30m未満の距離では爆発しない用に設定されており(爆発したら射手自身を殺してしまう)、近接戦闘には非常に難のある兵器だった
このため近接戦闘では散弾を装填するかピストルに頼るしかないが、前者は弾を入れ替えなければならない上に結局単発の欠点があり、後者は火力が足りない。体力自慢は近接戦闘用にM16を担いだそうな。
(ただし時速270kmで飛翔する250グラムの榴弾の運動エネルギーは破壊的と言う他無く、人体に直撃すればなかなか悲惨なことになる)。
1970年代に入ると最大の欠点で有った「単発」という点を「連射の効く自動小銃に、グレネードランチャーの機能をオプションとして装着する」事で解消したM203等の小銃装着型のグレネードランチャーが登場し、主力の座を奪われた……のだが、これはこれでライフルの使い勝手が損なわれると不評であった。
さらなる後継のM320は大幅に軽量化された上、小銃の側もカービン化によって軽くなったことで二丁持ちに無理がなくなり、専門のランチャーに半ば回帰している。
物持ちの良さや弾頭を変更する事で様々な種類の弾を発射できる(後述)使い勝手の良さから、暴徒鎮圧用の催涙弾やゴム弾と言った非致死性弾頭の発射装置として、一部の軍や警察では今なお現役である。
また携行性を優先した後発のランチャーと比較すると射程や精度では大幅に勝っており、少し前まではSEALs等の特殊部隊員が使用していることも在った。
種類を選ばない使用弾
グレネードランチャーは対人。対物以外にも、様々な目的で使用出来る。
例えば暴徒に対して催涙弾を発射したり、信号弾や照明弾も発射できる。
この様なことから、アメリカの軍隊だけでなく一部の警察も使用した。
まさかの民間仕様登場
2017年にスパイクタクティカルというメーカーが37mm仕様にしたモデルをST THUMPERという名称で販売している。