概要
全ての面子に1か9または字牌を絡めた上で、雀頭がヤオ九牌であれば成立する役。2翻。通称チャンタ。副露すると1翻となる。
要するにタンヤオの逆バージョンの役であり、その性質上、順子は必然的に123か789になる。
全てヤオ九牌の場合は混老頭(または国士無双)という上位役になり、字牌が存在しない混全帯ヤオ九は純全帯ヤオ九(純チャン)という上位役になる。
普段ならば使いにくい1や9、字牌を使い4,5,6の中張牌は不要になることから相手に看破されやすい役である。
その上副露してしまうと1翻になってしまうという割に合わない役といえよう。単体で狙うのはまず非合理である。
利点としては、捨てても比較的安全なヤオ九牌を集めるためオリに回りやすいことがあげられる。字牌も使える分、オリやすさに関しては上位役の純チャンより上である。
実戦では、端牌の多い悪配牌から安牌をキープしつつチャンタを狙い、他家に聴牌の気配が出たらオリるという展開が考えられる。
和了率が重要な麻雀において、悪い配牌からでも押し引きのバランスを崩さずに和了の可能性を生み出せる役なので、存在意義が無いわけでもない。順子でしか使えない牌も含めると、タンヤオより使える牌が多いのは注意しておくべきかもしれない。
三色同順、役牌、混一色との複合頻度はそれなりに高く、副露しつつ満貫を狙う際の選択肢の一つではある。
赤入りの場合、赤ドラを引いた時点でオリに回らざるを得なくなる展開が多く、狙う頻度は下がる。また、23や78を残して聴牌すると、一方が役無しリャンメン待ち(片あがり)の形になるため、役のない方が来るとフリテンになって和了できなくなってしまうリスクが生じる。後付けなしルールだと前述の一方が役無しリャンメン待ちは勿論、副露の仕方によっては(2副露目以降をリャンメンでチーして揃える等)チョンボになるケースもあるため、副露のセンスが問われる役でもある(純全帯ヤオ九も同様)。よって、一般的には不利とされるカンチャン待ちやペンチャン待ちにする方が役を確定させられるという点では有利といえる。
中国麻雀では4点役で、リーチ麻雀とは違い字牌の有無は問わない。『純全帯ヤオ九』に相当する揃え方で1点役『無字』やその上位役として『平和(2点)』等が複合する。ただ、配点が配点なだけに折角揃えるも8点に満たず和了できないケースも。