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ピンフ

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ぴんふ

平和。麻雀役の一種。※メイン画像はイメージです。この形はピンフではなくそもそもあがれません

この項では麻雀役について説明している。その他の「平和」については平和の項を参照されたし。

概要

ピンフ(平和)とは、麻雀役の一種である。1翻役。役の定義としては「副底、門前加符、自摸符」以外の全ての符が付かない形の和了と定義されており、上がり形に細かい条件がつくため初心者には若干難しい役である。その一方、狙っているだけで自然と「数牌を横に伸ばす」「両面待ちにする」のように麻雀の基礎となる牌効率に沿った手順となるため、手組みの学習的な意味も込めて初心者が目指すべき形と言われる事がある。

名前は「平凡な和了」を意味する。

詳しいピンフの定義

麻雀では和了時、その完成形や待ちの形によって翻・符と呼ばれる点数を計算し、それによって授受する点棒数が決定される。具体的な計算方法は複雑であるため専門書に譲るが、基本的には成立した役につく点数=翻に加え、手牌状態によって以下のとおり符を計算し、合計値の1の位を繰り上げて最終的な符とする。

  • 副底(基礎点)20符。無条件で付く。但し七対子は例外で25符。
  • 門前ロンは10符(門前加符)。ツモ(門前で無くても良い)は2符。
  • 刻子(同一牌の3枚ペア)は一つに付き4符。么九牌の場合は2倍(=8符)、ポンで作った刻子(明刻子)の場合は半分(通常2符、么九牌4符)。
  • 槓子(同一牌の4枚ペア、カンしていることが必須)は一つに付き16符。么九牌の場合は2倍(=32符)、明・加カンで作った槓子(明槓子)の場合は半分(通常8符、么九牌16符)。
  • 雀頭(一部の例外を除いて出来上がり形に必ず必要な対子=同一牌2枚ペア)が役牌の場合2符。この時ダブ東、ダブ南となる連風牌は4符とするルールもある。
  • 嵌張待ち(数字が続く3枚のうち間の1枚を待っている状態)、辺張待ち(1・2の搭子で3待ち、または8・9の搭子で7待ち)、単騎待ち(雀頭のもう一枚を待っている状態)の場合は2符。

平和は、これらの符計算を行った結果として、副底と門前加符・ツモ符以外が一切つかなかった場合に成立する。具体的には、

  1. 雀頭が役牌でない(役にならない風牌(お他風)は可)
  2. 4面子全てが順子(数字が続く3枚の組)である
  3. 両面待ち(数字が続く2枚の前後で待っている)である

以上を満たすことで成立する。門前役であるとされる(=チーしていた場合は成立しない)とされているが、稀にチーしていても成立するとするルールも存在する。

1翻役であり、さらに条件上符数が最低になる(平和が成立した場合ツモ符がつかなくなり、ツモ和了の場合は強制的に20符に固定される)ため、これだけでの和了はさしたる点数にならない。

しかしながらその形状上、タンヤオ一盃口一気通貫等との親和性が高く、これらの順子がベースになる役を狙う上で副次的に成立させやすく、点数の底上げを狙うことができる。特に立直・タンヤオ・平和の組み合わせは俗に「メン・タン・ピン」と呼ばれ(立直=門前=「メン」ゼン、「タン」ヤオ、「ピン」フ)、麻雀では基礎とも言える形になっている。また、両面待ちという性質上他の待ちに比べてあがりやすくなるのも特徴と言える(両面待ちは2種類8枚ある。三門待ちなら3種類11枚)。さらに、使用する牌の種類が多くなりやすい形なので、立直をすると確率的にもっとも裏ドラが乗りやすい形でもある。

尚、ルールによっては門前清自摸とピンフが複合しないとされるものもある。これはピンヅモ無しと呼ばれるルールであり、この場合門前清自摸のみが採用され、ツモ符である2符が加算され1翻30符となる。一応、関西圏や符計算なしルール(30符統一)ではこのピンヅモ無しというケースが有り得るため注意した方が良い(現在はピンヅモ有りが一応主流である)。

また、一部の符計算なしでは4翻以下は門前清自摸のみ(満貫に至らず)が適用されるルールもあり、5翻以上だと符計算ありに近い感じになる。(例:立直断么九(平和)自摸は3翻、立直平和自摸ドラ2に裏1で跳満)

形を作る事自体は簡単で、意識していなくても気が付いたらピンフの形になっている事も多いが、前述のように条件は意外と厳しく初心者が誤って宣言しがちな役でもある。立直していればピンフの誤宣言は他のプレイヤーから指摘を受けるだけだろうが、ダマ聴の場合チョンボになりかねないので要注意。

また、序盤からいきなり本役を狙うのは和了のチャンスを逃しかねない。役牌の孤立牌を残しつつ手を進めていき、押し出す形で本役が出来るケース(いわゆる成り行き)が多く、対子と暗刻が出来たら本役は諦めるが吉と言える。

また、三人麻雀では、萬子の中張牌が抜かれている上にチーができないため、四人麻雀に比べて刻子メインになりやすく、ピンフで和了するケースは少ない

中国麻雀では2点役で、チーをしてても両面待ちでなくても成立するが、字牌があると不成立になる。なお、リーチ麻雀とは違い、本役だけでの和了不可(他の役との複合で8点以上にする必要あり)。

台湾麻雀では2台役で、全面子順子かつ両面待ちである事はリーチ麻雀と共通だが、字牌・花牌なし、チーをしている、ロンアガリという条件を満たす必要がある。

WSOMルールでは5点役で、とにかく4面子全て順子で成立する。ただ、結構頻出するだけあって配点は高くない。

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