概要
フリテンとは麻雀に於いてロン和了の制約に関するルールである。漢字で書くと振聴。
麻雀では自分で捨てた牌がアガリ牌に含まれる場合にはロンできないというルールがある。この状態で聴牌したことをフリテンと言い、初心者がよく陥りやすいミスでもある。
フリテンの難しいところは、待ち牌にひとつでも捨て牌が含まれていれば待ち牌全てに適用されるため、実際に捨てられた牌と自分で捨てた牌(現物)が異なる場合であっても適用される点にある。
例えば待ちの形が2,3,4,5,6となっている1,4,7の三面待ちの場合1を自分が捨てていた場合残る4,7でもロンすることが出来ないということになる。
その為、断ヤオ九や一盃口など役を狙うために安目牌を切った場合折角の高目牌が来てもロンできないという事になる。その為、両面待ちを捨てて敢えて高目だけのフリテンにならない形に持っていく、ということも要求されることになる。
また、他にもフリテンが採用される場合があり、一つはアガリ牌の見逃しによる同巡内フリテンがある。これはアガリ牌(実際にロンできるか否かは問われない)を誰かが捨てた際にそれを見逃した場合、次に自分がツモするまでの間はロン出来ない、という制約である。
例えば上のような例で断ヤオ九狙いで1を見逃した場合はその次のプレイヤーが4や7を捨てたとしてもロンすることは出来ないという事である。
通常はアガリ牌の見逃しは同巡内フリテンとなるが、リーチ後の場合は一度でもアガリ牌を見逃した場合はフリテンとなり、こちらの場合は以後ロン和了ができなくなる。
何れの場合であってもツモ和了をすることは出来る。その為、立直を掛けた後に安目を見逃し、あくまで高目ツモを狙う作戦は全く無意味ではない。もちろん、麻雀の和了はおおよそ7割くらいはロンであるため、ロンが出来ない状況がかなり不利であることは否めない。
フリテンに流局聴牌権が無いルールではフリテンリーチでの自摸アガリも認められず、不聴立直と同じ扱いになってしまう。
また、国士無双十三面待ちについては現物のみをフリテンとするルールも一部に存在するが、現在では国士無双十三面待ちにも通常通りのフリテンが採用されるケースが多い。
制約が強いルールであるが、このルールがあるため、立直を掛けた相手に対しては現物を捨てる事でロンされることを防ぐという戦術をとることが出来る。
なお、三人麻雀における抜きドラがフリテンの対象になるかどうかはルールによる。
極めて稀なケースであるが、大明槓の責任払いが採用されている場合、フリテンであったとしても大明槓→嶺上開花で、「事実上」ロン和了の点数を享受することが可能なケースがある。
例:66678m等で既に9mを捨てている場合に6mを大明槓→ツモ9mの嶺上開花など。
聴牌に関する関連語
- 形聴……形式聴牌のこと。役が無い状態での聴牌。
- 空聴……和了牌が枯れてしまっている状態での聴牌のこと。
- 黙聴……ダマテン、闇聴とも言う。門前で聴牌しているが立直をしないこと。