概要
1,9(老頭牌)と字牌のみで和了すると成立する役。一般的には2翻役であるが、一部3翻とするルールもある。
食い下がりはない。チャンタと似ているが複合は出来ず、こちらが優先される。
ヤオ九牌だけを使う、いわばタンヤオの逆バージョンな役であり、必ず対々和か七対子と複合するため、書籍などでは4翻もしくは5翻として紹介される場合もある。
老頭牌や字牌は不要であれば早い段階に捨てられる事が多い。その為、配牌次第ではポンをすることで早々と聴牌に漕ぎ着ける事もある。如かしながら老頭牌や字牌絡みの役は危険なものが多い為、何副露かすれば他のプレイヤーに警戒されるのは必至である。
ヤオ九牌役にありがちだが、河には大量に中張牌が捨てられるため、警戒されてしまった中盤以降はあまりヤオ九牌が捨てられなくなってしまうだろう。他のヤオ九牌役も同様だが、暗刻がせめて1つは欲しいところ。
対々和と複合した場合は必ず40符を超えるため満貫が確定、さらに他の役との複合も容易なので非常に高い手に伸ばすことも可能(場合によってはドラ無しで数え役満到達もあり得る)だが、七対子と複合させた場合は4翻25符(子で6400点)であり、他に複合する役やドラが無い場合、満貫にさえ届かない。
難易度で言えば副露できないうえに使う種類が多くなる後者の方が圧倒的に難しく、さらに字牌を使用する役の多くで容易に利用可能な役牌も使えなくなるだけに報われない役の筆頭格である。そのため難易度に対する報われなさが割に合わないという理由で前述の3飜扱いとするルールを採用する人もいる。この場合どのような形で完成させても必ず満貫以上になる。それでも、役牌などと複合しやすい対々和形と比べて報われないのは変わらないが、後述の中国麻雀では難易度に見合った妥当な配点。
また、後付けなしルールでも後付けに引っかからない。何故なら、ヤオ九牌だけで構成されている為、待ちがヤオ九牌に絞られるからだ。ちなみに七対子においては、聴牌の時点で確定している為後付け扱いにならないのは言わずもがな。
上位役としては清老頭、字一色があり、いずれも役満。またヤオ九牌だけを集める役としては他に国士無双もあり、国士無双が成立しないと見た時に途中で計画変更して対々和型の本役を狙うのは自然な流れの1つ。
中国麻雀では32点役『混ヤオ九』が本役に相当し、清一色以上、小三元以下の配点。七対と複合させると『本役(32点)+七対(24点)=56点』…という満貫に至らずのリーチ麻雀と打って変わって破格の待遇ぶり。