データ
学名は「常識を超えた福井の狩人」を意味するフクイヴェナトル・パラドクスス。化石は全身の7割が発見されており、恐竜全体としてはカムイサウルスには敗れたものの、現在のところ日本産の獣脚類としては最も骨格の揃った恐竜である。
全長245cm、体重は25㎏ほどの小型恐竜で、発見当初はマニラプトル類に分類されたが、歯はへら状のものや鋸歯のないものなど、植物食もしくは雑食の特徴を備えていたため、ドロマエオサウルス科ではないと判明した。
2022年の研究では、原始的なテリジノサウルス類に分類され、ファルカリウスより肉食性の特徴を備えていることが報告された。
一方で2023年のミグマニキオンの記載論文ではテリジノサウルス類よりも派生的なマニラプトル類に配置されており、フクイヴェナトルの分類が安定するのはまだまだ先になりそうだ。