名称
学名:Fukuititan nipponensis Azuma & Shibata, 2010
発掘された福井県とギリシャ神話の巨神タイタンを組み合わせて、「日本産の福井の巨人」を意味する「フクイティタン・ニッポネンシス」と名付けられた。
発掘・命名
現在恐竜王国と謳われている福井県勝山市だが、竜脚類の化石は1989年に発見され「スギヤマリュウ」という愛称をつけられた歯の化石だけだった。しかし2007年、北陸一帯に広がる手取層群では初となる竜脚類の上腕骨が発見された。それに続き、歯や橈骨、尾椎、大腿骨など約20個の化石が発見された。
尾椎には中国遼寧省で見つかった近縁種と似た特徴が見られた。また、歯の形はブラキオサウルスのものに似ているが、ブラキオサウルスより幅が狭く、他の近縁種よりは幅が広くなっていた。これらの特徴から新種と判明し、2010年に「フクイティタン・ニッポネンシス」と命名された。
特徴
フクイティタンは限られた部位しか発見されていないが、特徴的な骨が発見されているためどのような恐竜だったかが判明している。大腿骨・上腕骨の大きさから、全長10メートル・体重10トン未満ほどの、あまり大きくない竜脚類だったと考えられる。
ブラキオサウルスやティタノサウルスなどと同じティタノサウルス形類の竜脚類で、スプーン型の歯で針葉樹やシダなどを食べていたと考えられている。
同地域にはフクイヴェナトルやフクイラプトルなどの獣脚類、フクイサウルスなどの鳥脚類が棲息していた。
関連タグ
タンバティタニス:同じく日本で発掘された竜脚類。