MacBook
まっくぶっく
概要
MacBookとは、アップルが発売していたノートパソコンのことである。
アップルが現在ラインアップするメインストリーム向けのMacBook Airおよびプロ向けのMacBook Proの総称として使われることもあるが、ここでは単にMacBookを名乗るモデルについて扱う。
MacBook(ポリカーボネート)
アップルのIntel以降に伴い、それまでのiBook G4の後継として2006年にCore Duoプロセッサを搭載して登場。先行して発売されたMacBook Proの廉価版として位置づけられた。白いポリカーボネート製ボディはiBookに似ているが、液晶ディスプレイがワイドスクリーンになっていることから容易に見分けられる。
電源ポートはMacBook Proと同様、MagSafeという磁石でくっつく独特のコネクタ(電気ポットに似た形式)を採用した。これによりノートパソコンに起こりがちな接続部のケーブル断線が減るほか、足をひっかけて落とすといったトラブルもなくなった。
2008年にCPUを64ビットのCore 2 Duoに移行。2009年にはポリカーボネート一体成型の若干薄く軽い筐体にモデルチェンジした。
2011年7月の新MacBook Air登場に伴い取り扱いを中止し、事実上の後継モデルはMacBook Airとなった。それまでのMacBookはハードディスクドライブと光学ドライブを内蔵し、重量はいずれも2kgを超えていたが、MacBook AirはLANポートと光学ドライブを持たないかわりに重量を1.3kgに抑え、SSDによる快適なパフォーマンスを発揮できたのである。
MacBookはアップルのパソコンにおいて、初代iMacを皮切りに採用されていたポリカーボネート素材を全面的に採用した最後の製品である。以降のMacintoshは、MacBook Proを皮切りに採用されたアルミニウムの塊から削り出した「ユニボディ」と称する筐体に移行した(モバイル製品を含むApple製品全体としても、2013年のiPhone 5cという例外はあるものの大半はアルミユニボディである)。
MacBook(アルミニウムユニボディ)
2008年8月に、アルミユニボディに小型の13インチディスプレイを搭載したMacBookが登場した。アルミユニボディをはじめ、キーボードバックライトやLEDディスプレイなどの仕様は15インチ・17インチのMacBook Proと同様で、事実上はMacBook Proの13インチ版であった。
2009年にはアルミユニボディの13インチモデルがMacBook Proにリネームされ、「アルミボディはPro、ポリカーボネートボディは無印MacBook」という形に回帰した。
MacBook(Retina)
(メイン画像)
2015年に登場したMacBookは、2011年までのMacBookとは全く異なり、機能を割り切って薄型軽量に徹した、初代MacBook Airに近いプレミアムなデバイスと位置付けられていた。
アルミユニボディはわずか13ミリの薄さで、歴代のMacintoshとしては唯一1kgを切る軽さである。外部インターフェースはヘッドフォンジャックと多用途USB-Cポート各1基のみとなった。HDMIなどの画像出力ポートやUSB-Aポートはおろか電源コネクタすら持たず、電力供給も全てこのUSB-Cポートで賄う思い切った仕様だった。
Retinaディスプレイと称する2304×1440ピクセルの超高解像度ディスプレイを搭載。また、アルミユニボディのMacとしては初めてカラーバリエーションが用意され、スペースグレー、シルバー、ゴールドの3色、のちにローズゴールドが追加された。
割り切りすぎた仕様や、性能の割に高価だったこと、薄さを追求したキーボードのタッチが不評だったことなどから2019年7月に販売を終了し、製品ラインはMacBook Airに再統合された。