概要
ノコギリクワガタ属(プロソポコイルス属)に属するクワガタムシの一種。インドネシアに分布している。(具体的な分布域は後述)
学名は「Prosopocoilus fabricei」。
本属ではギラファノコギリクワガタ、コンフキウスノコギリクワガタ、アスタコイデスノコギリクワガタ亜種ミズヌマイに次いで大きい種で、亜種タカクワイは飼育下にて最大88mmの個体が記録されている。
雄は頭部や前胸背板の中央が赤みがかり、前胸背板の縁や上翅はオレンジ色で筆を走らせたような黒い模様が乗るという特徴的な外見をしている。(本種に限らず、南方に分布する本属のクワガタは派手な色彩をした種が多い。)
雌は基本的なカラーリングは雄と変わらないものの、上翅は赤みがかった黒色で縁のみオレンジ色になる。
南方系のノコギリクワガタの例に漏れず大顎は直線的に伸び、根本には四角い内歯を持つ。
大型個体になると大顎が伸び、ギザギザした内歯が生える。
普通種で低地に生息していると考えられるが、世界文化社の『外国産クワガタ・カブトムシ飼育大図鑑』では生態に関する記録は殆ど無いとされている。
気性は荒く、挟む力もなかなか強い。
飼育(ブリード)は容易で、幼虫はマット菌糸ともに良く食し、75mmほどの個体を簡単に育てあげることができる。
ただし低地の虫のため高めの温度を好むとされる。
亜種
2亜種に分類される。
原名亜種(ssp.fabricei)
ペレン島、バンガイ島に分布。野外最大体長は69.3mm。飼育下記録は2021年現在72.7mm。
亜種タカクワイ(ssp.takakuwai)
スーラ諸島(タリアブ島、マンゴレ島)、ハルマヘラ島に分布。野外最大体長は86.0mm。飼育下記録は88.8mm。
原名亜種よりも大型になり、脚が赤色をしている。
甲虫王者ムシキングでのファブリースノコギリクワガタ
2004セカンドプラスで初参戦。強さ100、スーパーアタックタイプ。小型甲虫の中では雑誌限定のスーパーアタックタイプヒメカブトと並び最強の攻撃力を誇る。
ただし引き換えに体力が60と非常に低く相手の必殺技1撃で簡単に倒されるため、カード購入モード登場前まではわざと負けてプレイ時間を短縮するために活用するユーザーも多かった。
肩書きは「オレンジのハヤブサ」。必殺技はチョキ、「(スーパー)ハヤブサ」。
タッグマッチでノコギリクワガタとペアを組むことでタッグネーム「120SAWS」が発動。合体超必殺技は「ランニング・ハヤブサ」、固有合体技は「ビクトリートライ」。
ちなみに、日本産ノコギリのつよさが120であるからこのタッグ名であろうことが推測できるが、ファブリースはつよさ100である。
初登場した2004セカンドプラスに限り、究極必殺わざの攻撃力が130もあり、全甲虫で最高の数値を誇っていた。
…が、わざカードで体力も上昇するようになった2005ファースト以降は究極必殺わざの攻撃力は110に下がっている。
また、体力はMAXカスタマイズ時でも120までしか上がらないため、復活後のパラワンオオヒラタクワガタやコーカサスオオカブトの超必殺わざ(攻撃力120)を受けると一撃でゲームオーバーとなってしまう。
もっとも、2004セカンドプラスでは体力が上がることが無かったため、これでもだいぶ改善されたとも言えるが…。
新甲虫王者ムシキングでは2016 1stから参戦。レアリティはR(旧作の強さ120~140に相当)に昇格。肩書きと必殺技は旧作と同じ。なお致命的なまでに低かった体力はRのムシとして見れば平均的なところまで上がっている。
激闘3弾で覚醒。覚醒後の階級はSR(旧作の強さ160~180相当)、肩書きは「黄昏の大翼」、必殺技は前作の究極必殺技だった「スーパーハヤブサ」。
意図的なものか偶然かは定かではないが、体力とテクニックは旧作と同様の値となっている。なお2016ファーストで登場したRの時よりも体力が低い。
超神化2弾でGRが登場。肩書きは「煌くインドラ」必殺技は「イカヅチブレイク」。黄色の紋章をまとう。