ヘレナ(アズールレーン)
へれな
はじめまして、指揮官。私はヘレナ。敵を探索するのが得意なの。
お願い...私たちを勝利に導いて。
プロフィール
概要
振り向く憂いに満ちたその表情や献身的なその台詞からは、心配性の姉や薄幸美人を思わせる(SDキャラはそうでもない)。
ロード画面(こちら↓)では、ケーキを作っている最中にラフィーに抱きつかれている姿が見られる。
300人以上キャラがいるアズールレーン全体でも貴重な清楚枠であり、殿堂入りした綾波などにはやや及ばないものの高い人気を誇る。
台詞で言及される、レーダーや探索が得意…というのは、史実の彼女が最新式のレーダーを搭載していたからである。
容姿
青と紫のグラデーションをした長髪と、紫とピンクのグラデーションをした瞳の持ち主。髪のアクセサリーは、恐らく探照灯とSGレーダーをモチーフにしたものである。黒のアームカバーには“USN”、身に着けた兵装には“CL50”(史実の軽巡洋艦ヘレナの艦番号)、靴底には“HELENA”と書かれている。頭頂部に長いアホ毛がある。
全体的に寒色系で纏められたファッションで、肩や太腿、腰を露出している。まさに装甲が薄い。姉のセントルイス(アズールレーン)(史実でも姉妹艦だった)も同様である。
また、史実で準姉妹艦だったフェニックス(アズールレーン)は、ヘレナとは対照的に、暖色系で纒められたファッションである。
性能
スロット配分は軽巡主砲2/駆逐副砲1/対空砲1の典型的なユニオン軽巡。
2024年2月現在においても一切の替えが利かない最高峰の前衛デバッファー。演習やセイレーン作戦、チャレンジモードなどのエンドコンテンツでも「まずヘレナを入れてから編成を考える」ことが当たり前に行われるほどであり、軽巡洋艦では最優先で育成リソースを回すべき艦のひとりといえる。
また、クリーブランド・ウィチタとのトリオはスキルが上手く噛み合うこと、配色が赤・青・黄ときれいに揃うことから某カードゲームになぞらえて「三幻神」の通称で知られており、ユニオンでとりあえず前衛を組みたいならこの3人を起用すればよいというひとつの指針となっている。
改造
新しい装備...使いこなすにはちょっと大変そう...
ううん、今の私ならきっと大丈夫! 指揮官、ヘレナに...期待してて!
2020年6月のアップデートで改造が実装された。
ネックだった耐久面と対空火力にテコ入れがされ、また「SGレーダー」を積んでいるか否かでスキルの挙動を変えられるようになり、運用の幅が増した。
容姿のほうは、レーダーユニットが頭の側面からスカーフかチョーカーのような首周りのパーツに移動し、探照灯は外されている。また服装の白色の面積が増え、姉のセントルイスに近いものとなった。胸元は隠れたが脇腹が出てきており、全体的にさらに露出度が上がる。
...ついでに、どことは言わないが大きくなってるように見える。
アニメでは
第2話から登場。ホーネット達と共に基地を離れていたが基地がレッドアクシズの襲撃を受けた為、基地へ向かう。その際に五航戦と遭遇、交戦状態に陥るがエンタープライズたちの加勢で助かる。
史実解説
モチーフになったのは、アメリカ海軍のセントルイス級軽巡洋艦2番艦「ヘレナ」(USS Helena, CL-50)。
1936年12月9日起工、1938年8月27日進水、1939年9月18日就役。
艦名はモンタナ州の州都・ヘレナにちなむ。同市は19世紀後半のゴールドラッシュ時代の建物が多く残っており、観光都市として知られる。
セントルイス級は前級のブルックリン級の小改良型で「セントルイス」「ヘレナ」の2隻だけということもあって、改ブルックリン級、もしくはブルックリン級に含むとする資料もある(アズールレーンではこの解釈を採用している)。
1939年9月18日、ニューヨーク海軍工廠にて竣工。訓練航海でラテンアメリカのアルゼンチン、ウルグアイを訪問したのち、太平洋艦隊に配属される。ちなみにこの際、直前にウルグアイのモンデビデオ港で自沈したドイツ重巡洋艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」の残骸を見学したりもしている。
太平洋戦争開戦時、すなわち1941年12月の真珠湾攻撃の際には真珠湾に停泊しており、日本海軍機による攻撃に遭った。
日本軍の事前情報ではペンシルベニア級戦艦「ペンシルベニア」がいるとされた場所にヘレナがいたために第一目標として攻撃され、魚雷1発・爆弾1発がそれぞれ命中したが、乗員の的確なダメージコントロールにより被害を抑え、かろうじて生き残った。
損傷を受けたヘレナは真珠湾で仮の修理を、さらにアメリカ本土に回航されて本格的な修理と改装を行った。新たにSG対水上レーダー・SC対空レーダー・FC/FD火器管制レーダーを搭載し、12.7mm対空機銃8門を降ろして40mmボフォース対空機関砲16門と20mmエリコン対空機銃12門に載せ替えた(ちなみに降ろした機銃は軽巡洋艦「ホノルル」・「フェニックス」に使いまわされたとする資料もある)。
翌1942年の7月には戦場に戻ったヘレナは、太平洋戦線の最前線で戦うこととなる。1942年10月のエスペランス岬沖海戦(サボ島沖海戦)、同年11月のガダルカナル沖海戦(第三次ソロモン海戦・第一夜戦)で日本艦隊と相次いで激戦を交え、僚艦を失い自らも傷つきながらも、その度に日本側の企図を挫いた。また、持ち前の最新式のレーダーを活かして、日本海軍の潜水艦「伊172」の撃沈に、艦載水上機により、同じく「伊18」の撃沈に貢献している(実際に撃沈したのは、差し向けられた駆逐艦)。
だが、1943年7月6日、クラ湾海戦において日本艦隊と交戦、砲撃で駆逐艦「新月」を撃沈するも、直後に駆逐艦「涼風」「谷風」の雷撃を受け、魚雷3本が命中、沈没した。
結果的にヘレナはブルックリン級7隻とセントルイス級2隻で唯一、戦時中の戦没艦となった。
開戦直後の被雷(真珠湾攻撃)、伝達ミスによる砲撃戦(エスペランス岬沖海戦)、判断ミスによる被雷・沈没(クラ湾海戦)など不幸に見舞われたことから、薄幸美人的な特徴がつけられたと考えられる。
とはいえ、数々の激戦をくぐり抜けたヘレナはまさに武勲艦であり、海軍殊勲部隊章を受章した最初の艦となった。また、アジア=太平洋戦役章および7個の従軍星章も受章した。