曖昧さ回避
概要
タム・リンは元々人間であり、狩りから帰る途中で落馬したところを妖精の女王にさらわれて、妖精の国に連れて行かれた存在で、以後タム・リンは騎士として昼はカーターホフの森の番をし、夜は妖精の国で暮らすという生活を送る。
特に、カーターホフの森を乙女が通るとタム・リンが現れて“所有物(緑のマント、金の指輪)”か“乙女の純潔”を奪ってしまうことから、一帯の住民は娘達がそこに近づくことを禁じていた。
ある日、王女ジャネットが禁忌を無視してカーターホフに立ち入り、森の井戸付近にあるバラを摘んでしまう。そこにタム・リンが現れて両者言い合いになるが、ジャネットは彼に純潔を奪われてしまう。
城に帰ったジャネットは自分の父親に妖精タム・リンの子を身籠っていること、そしてその彼を愛していることを宣言する。
森に帰って来たジャネットは初めて二人が出会った場所でタム・リンと再会し、そこで彼の身の上話、そして7年毎の地獄への生贄に自分が差し出されることを聞かされる。タム・リンはハロウィンの夜こそが自分が生贄にされる時であり、ジャネットに妖精の騎馬行進の中で白馬に乗る自分を引きずりおろして泉の中に投げ入れることを頼む。
約束通りタム・リンを馬から降ろしたジャネットだが、妖精たちは彼を獣、真っ赤に燃える鉄棒、火のついた石炭に変えて彼女の手から離させようとする。しかし、ジャネットはその手を離すことなくタム・リンを泉に投げ入れて彼を人間に戻し、人間界に連れ帰ることに成功する。
女神転生シリーズのタム・リン
デザインがほぼ一貫してクー・フーリンの色違いである為か、後の作品では種族が「幻魔」になっている(ただし名前が似てるだけでは原典ではタム・リンとクー・フーリンには接点は無い)。
※右がタム・リン、左がクー・フーリン。
ステータスは騎士ということもあって“力”が高めに設定されているが、魔法・補助スキルも所有しているため、幅広い立ち回りが期待できる仲魔である。
バラッドの“乙女の純潔を奪う妖精”という設定に準じているのか、『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王』のチュートリアル戦闘での「私も密かに期待してたのに!」発言や特殊会話におけるピクシーからの評判、そして『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』のエネミーサーチで遭遇するタム・リンに悪魔会話を仕掛けた際の台詞など、マーラ様達とはまた違った方向からネタを仕掛けてくる存在でもある。
『デビルチルドレン』ではGBA世代から登場するが、そのデザインは他のシリーズと違いクー・フーリンの色違いではなく全身甲冑の騎士の姿をしている。デビダス(ゲーム内説明)では「バラを手で折ると必ず姿を現すという」と解説されている。